いざ鹿児島へ。
2012年 05月 22日
一昨日、21時45分まで中1を指導したあと、22時27分の最終の鹿児島中央行きの九州新幹線に飛び乗り、23時44分(はやい!!)に鹿児島中央着。翌朝の金環日食に備えました。
予報では鹿児島は曇りときどき雨。金環日食が見える可能性は皆無。
しかし、私たちはすでに鹿児島市内に宿をとっており、これは美味しいものを食べるためだけでも行くしかない!と鹿児島行きを強行しました。
鹿児島に着くといきなり砂嵐の洗礼を受けました。
と言うのも、鹿児島市内は数日前から桜島の噴煙に襲われており、市内はアスファルト上に堆積した火山灰が夜風で巻き上げられ凄絶な状況でした。
ホテルは駅近くの「霧桜の湯 ドーミーイン鹿児島」。
駅から徒歩10分ほどでしたが、着いた時にはすでに鼻水ブーというかんじで、アレルギー体質の私は花粉症のような症状が出まくりでちょっと大変なことになりました。
しかしこちらのホテルはすごいですね。
とっても安く宿泊できるビジネスホテルですが、ホテル内の温泉「霧桜の湯」は、ビジネスホテルであることを忘れてしまうほどの本格仕様。泉質もすばらしく、鹿児島の温泉レベルの高さに思わず唸りました。ホテル自体もM先生やN先生も新しくて使い勝手もよくてすばらしいと褒めちぎっていました。
深夜2時ごろ就寝。
ついさっきまで1年生を教えていたのに、いま鹿児島のホテルにいるなんて・・・と浦島太郎気分(いや、ちょっとなんか違うな)で普段と同じ時間に床に就きました。
朝は6時に起床。
予想通り空はどんよりした雲に包まれています。
雲どころかよく見ると外は雨に包まれており、こりゃおしまいだなーと窓の外に悲しい視線をぶつけておりました。
しかしせっかく来たのだからと6時40分に濡れた道路に降り立ち、とぼとぼと海側を目指します。
雨が降ったおかげで昨晩のような砂塵は舞っておらず一安心。それでも鼻はモゾモゾしますが。
海側に歩いているうちに雨がやみ、足取りも軽くなります。
しかし寒い、これが本当に5月の鹿児島か?と思いながら、たぶん金環日食が見える可能性なんか1パーセントくらいしかないのに、、、と思いながら道を歩きます。
途中でいったい何のためにいま歩いているんだろう、、、と早朝に目をこすりながら寒い道を歩いていることの意味を失いかけ、意識が朦朧としていたのですが、そのなかでN先生が金環日食を見るんだ!と迷いなく海を目指す女性2人組に話しかけられているのを見て、この状況でもあんなにポジティブな人たちがいるんだ!と勇気づけられました。
とかなんとかしているうちに、ドルフィンポートに到着。
私たちはなんとなく海の方を目指して歩いていたのですが、このスポットは鹿児島っ子たちの金環日食観察スポットらしく、空は真っ黒な雲に覆われているのにかかわらずたくさんの人で賑わっていました。
到着は7時15分ごろ。金環日食まであと数分です。
金環日食まで1分を切り、カウントダウンがはじまります。
しかし、空は真っ黒なまんま。やはり無理か?
「3、2、1、金環日食スタートです!!」
会場にアナウンスがこだまします。会場にいた人たちからはどこか気の抜けた歓声と拍手。
とりあえず黒い雲にシャッターを向けてみる人たち多数。
ムリだねーと思っていると、隣にいたN先生とM先生が、
「いま見えた!見えた!!」
慌てて二人が見ていた視点の先を見つめると、黒い雲間から一瞬だけキラリと輝くリングの姿が!
姿が見えた時間はわずか2秒ほど。(N先生とM先生は先に見つけたので4秒ほど?)
ほんの一瞬ですが、黒い雲のわずかな隙間から一瞬だけでも金環日食を見ることができたのは、もとの状況が悪かっただけにかえって奇跡的だと感じました。
しかし、隣にいたN先生とM先生の眼力がすさまじくてよかった。愚鈍な私がひとりで見ていたら、きっと見逃していたに違いない!と思いました。(実際、同じ場所にいたのにわずかなチャンスを見逃した方が多数いらっしゃったようでした。それほど一瞬のことだったんです。)
一瞬でも見ることができた喜びを胸に抱えてホテルに戻りました。
ホテルの朝食は鹿児島の美味しい食を一堂に揃えたすばらしいものでした。やはりこのホテルはオススメです。
ホテルを出て、レンタカーを借り、鹿児島港から桜島にレンタカーごとフェリーに乗っけて移動。
桜島を一周しました。
島ごと桜島の溶岩に呑み込まれたという「烏島」の跡地につくられた展望所
眼下に広がるのは大正時代に形成された溶岩台地と鹿児島湾
あまりに凄い状況に唖然としました。
桜島に行ったあと、港でランチを食べ、福岡に急いで戻り、昨日は通常通り授業を行いました。(私は附属中クラス、中3集団5科授業、高校現代国語の授業を行いました。ちなみに授業準備は鹿児島に行く前にほぼ終わらせていました。)
*通常と違ったのは、中3生の宿題ができていない生徒たちが複数名叱られたこと!がんばれ中3生!!
昨日、福岡で日食を見ることができなかった子どもたちは残念そうでした。
でも、本当に見たいのなら、2016年3月にはインドネシア近辺で皆既日食、2019年12月にもインドネシア近辺で金環食、2020年6月には華南で金環食。またこのときには日本でも部分日食が、、、さらに、2035年9月には国内で皆既日食が!とまだまだチャンスはあります。人生の楽しみをそっと未来にとっておきましょう。
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