2017年のとらきつねのイベントがすべて終了しました。

昨夜の中島義道さんをお招きしたトークをもちまして、とらきつねで開催される2017年のイベントが全て終了いたしました。ご参加いただいた皆さまに改めて感謝申し上げます。


来年も、すでにいくつかのイベントが決まりつつあります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


今日はおむすびひばりさんがとらきつねに。そして明後日の土曜日は沖縄の宗像堂さんの最後のパン販売の日。おむずびひばりさん、宗像堂さんとの出会いも、今年のとらきつねにとってとても、とても、大きな宝物です。


2017年のとらきつねのイベントがすべて終了しました。_d0116009_15563785.jpg

写真左上より→
★ミックコメルシー藤野さん・花屋マウンテン繁森さん(春うららマーケット[3月])
★城慶典さん・かるべけいこさん・野中元さん(食を生業にすること[3月])
★寺尾紗穂さん(寺尾紗穂「たよりないもののために」レコ発ライブ[8月])
★かるべけいさんと参加者のみなさん(かるべけいこ野菜料理教室[6月])
★尹雄大さん(心を込めるのは半分くらいでちょうどいい~これからのコミュニケーション[6月])
★中島義道さん(「差別感情を哲学する」[12月])
★石川直樹さん(石川直樹トークライブ「地球を旅する」[10月])
★リボンヌ手芸部FUKUOKAさん主催のイベントより(コラージュ・クリスマスオーナメント ワークショップ[11月])
★東浩紀さん・山内泰さん・古賀徹さん(東浩紀『ゲンロン0 観光客の哲学』刊行記念読書会@福岡[7月])



誤解がないようにお伝えしておきたいのですが、本校では、当校の知名度を高めたり、話題性を振りまいたりするためにイベントを開催したりしているわけではありません。むしろ、学習塾というのは勉強を教えさえすればいいし、社会性や道徳について語り出すような塾はかえって信用ならないとさえ思っています。


では、なぜこんな余計なことをしているのかと言えば、それはいろんな状況を抱えた子どもと親がいるからです。迷いなく勉強を頑張ることができる子たちはいいのです。学校が楽しい子たちはそれだけで充分です。彼らは環境さえ与えておけば、ほっといてもすくすくと生きる力を伸ばしていきます。豊かな感受性を羽ばたかせてキラキラとした生を満喫する彼らを、私はいつも胸を熱くしながら眩しいものを見る目で眺めています。


でも、一方で、そうでない子がいます。彼らは一本だけ引かれた既存のレールを外れてしまえば、自分の存在が無に帰してしまうという恐怖に怯えています。世間に馴染まない自分の属性に対し、否定感情を募らせています。だから、そのレールから外れても大丈夫、不安で生きづらいのはきっとあなただけではないし、世の中はこんなに広くて自由なんだ、いろんな選択肢があるし、何なら選択しなくたって生きていける、そのことを彼らに垣間見せることができればと思ったのが、このようなイベントをするようになりました。そんなこんなで、彼らが通う教室のすぐそばにとりあえず不思議なものが転がっていればいい、そうすれば、匂いに引き寄せられて、必要な人が必要なものと出会うだろうと思い、店やイベントを運営するようになりました。


昨日、お店でミツル醤油さんの醤油を買ってくれた中島義道さんが、いたずら子っぽく私に言ってきました。

「鳥羽さん、醤油売るようなことになるなんて、思わなかったでしょう。でも、そうなるんだよね。」

関係のなさそうな、子どもの勉強を教えることと、醤油を売るということの連関の必然を、中島さんはすぐに見抜いてくださった。私はとてもうれしかったです。



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by terakoyanet | 2017-12-14 16:06 | とらきつね | Trackback | Comments(0)