花蓮のこと

台湾東部の中心都市、花蓮(ファーリエン)はとても街歩きが楽しい町です。
台北ほどたくさんの店があるわけではありませんが、もっと、ゆっくりとした愛おしい時間が流れているんです。
惹きつけられる台湾アートが並ぶセレクトショップ、フェアトレードっておもしろい取り組みなんだよということが熱烈に伝わる雑貨屋、気骨のあるカッコいい珈琲店、そして台湾スウィーツの名店。
それほど大きくない町とは言っても、数日では周りきれないくらい、素敵なお店がたくさんあります。
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私が訪れたのは、小一點洋行、璞石珈琲館、花蓮日日、orip生活旅人工作室、Giocare義式・手沖珈琲、心地日常など、きっとそこに行けば花蓮のことが好きになるお店ばかり。




花蓮は、日本植民時代のさまざまな遺構がのこされていることでも知られています。
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花蓮を代表する観光地として知られる松園別館は日本軍の一拠点にあった建物が文化財として整備されたものですが、
他にも、将軍府、花蓮創意文化園区、防空壕跡や、調べれば続々と出てくる日本家屋など、知れば知るほど興味が尽きない場所です。
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花蓮郊外の、豊田移民村も訪れました。
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村の大きさと比べるととても規模の大きい碧蓮寺。かつてこの周辺にどれだけ多くの人たちが住んでいたかをうかがい知ることができます。一見、いかにも台湾の風情の寺ですが、、
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日本人の野口さんと小松さんが奉納した狛犬がそのまま残っていたり、燈篭が立ち並んでいたり、
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往時のようすを知ることができるたくさんのものが驚くほど残っていました。

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当時の移民たちを撮ったこの写真が私はとても好きです。みんなかわいいでしょう。

民家の裏の畑に、日本人墓地がかろうじて残っていました。
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台湾に入植して、その場所に葬られた人たち。
これから、もっとずっと忘れられていく、複雑な運命をたどった人たち。

私たちは、個別に見れば誰もが数奇な運命に弄ばれるような存在ですが、でもこうやって、その痕跡をたどっていくと、人の営みの力強さと儚さとが鮮明に見えて、それが持つ引力に強く惹きつけられるのです。



花蓮は魅力に溢れた町です。
一昨日の地震で被災された方々の1日も早い復旧を心から祈っています。

この地震によって失われた遺構、聞くことができなくなった声もあるかもしれません。
でも、史実とは別の場所に、何でもない生活と何でもない笑顔があったことだけは、決して忘れたくないと思います。

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花蓮観光といえば太魯閣峡谷、とても素晴らしい場所ですが、もともと危険なこの峡谷。(岩が頭上にすぐ落ちてくる!)これだけ大地震のあとは、当分近づかない方がいいと思います。本当に危険なので。




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by terakoyanet | 2018-02-08 02:12 | 好きな場所 | Trackback | Comments(0)