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2016年 11月 16日

「朝課外」という名の強制授業は選択制にすべき。

高校の朝課外の〇〇先生はよかった、先生のおかげで大学合格できました。
そう話す子がいることを私は知っているから、朝課外そのものを全面的に否定する論調は避けたいのですが、しかし、公立高校(及び一部の私立高校)の朝課外には大きな問題があると感じています。

福岡県の公立高校では、1限目の授業の前に(例えば7:30~8:20の間の50分間)行われる朝課外が「制度化」されています。朝課外を受けるかどうかに選択の余地がない学校が圧倒的に多く、多数の生徒はつらいなーと目をこすりながら朝6時台には家を出るわけですが、どうしても「つらいなー」では済まされない生徒もいるわけです。

私はこれまで、朝課外に出るのがつらすぎて、しかも出なかったら徹底的に先生たちに言われる(イジメられる、と形容した子もいました)から、朝課外に行かなかっただけで気が重くなりすぎて、学校自体を休んでしまう、そういった子たちから、何人も話を聞いてきました。実際にそのせいで不登校になった子とも話してきました。「その子の気持ちが弱いから」そう突き放すことも可能ですが、しかし、もともと1~7限の授業に頑張って参加している(しかもその多くは部活動までしている)高校生たちの一部が、朝課外を休んだからといってそれを責めるのは、酷な場合があるのではないでしょうか。「朝課外に行けない」と相談してきたある女の子は低血圧がひどく、朝に無理に動くと眩暈がするし、勉強に集中できない、と切に訴えてきました。でも勉強に集中できないことはもうわかりきっているけど、朝課外を休んだら、なんとなくクラスにいられない感じがするから、どうにか行っていると話していました。

ある高3生は、学校の先生の強いすすめで高2の終わりに国立文系クラスを選びました。しかし、高3の夏に熟考した結果、私立文系の学校を受験することに決めなおしました。しかし、彼が所属するのは国立文系クラス。受験に必要のなくなった数学や理科の課外が行われています。私立合格に向けて俄然やる気のあった彼ですから、受験に関係のない数学や理科の課外は本当は出たくない、でも到底休むことができるような雰囲気じゃない、先生たちは本当に面倒だし、ということで、休まずに理科の課外の時間にこそっと世界史Bの学習をしていた、しかしそれが見つかって、授業中に激怒され、吊るし上げられる。「お前、何やっとんのか、こら!?」とブチ切れされる。彼としてはただ自分の受験のために必要なことを考えて勉強しているのに、それが認められないどころか、全否定され、クラス全員の前で恥をかかされる。もう、高校、残り少ないのはわかっているけど、本当に学校に行きたくない、やめたい、と切々と訴えてきました。

同じくある高3生は私立文系コースの帰国子女。彼女は英語圏での生活が長かったせいで、英語がすごく得意で模試では偏差値80を取れる。でも国語と地理の成績はまだまだで偏差値50にも満たない。学校の朝課外は週5あって、内訳は英語が3で、国語と地理は1ずつ。彼女は朝課外の英語は参加せずに、その時間は国語と地理の勉強をしたい。そのことを先生に伝えるも、「気持ちはわかるけどそれはわがまま」と言われる。わがままはどっちだ?学校の都合に私を巻き込まないでほしい、と彼女はそこまで言うのに、結局、英語の課外に出て、その間、国語と地理の勉強はできない。


中学や高校では、まるで理不尽さそのものを体にしみこませようとするかのような指導をすることがあると感じるし、「課外」という正規ではない授業と銘打っておいて、実際には朝課外も放課後課外も実質的には強制で受けさせるというそのやり口は、例えが悪いと批判を受けかねないけれども、ブラック企業のやり口とそっくりではないか、そんなことにまで耐性をつけさせようとしているのか?とまで考えてしまうわけです。

学校は組織、だから一人ひとりの思い通りにはならない。
そんな「正論」はわかっているけれども、でも、その正論に居直っては決してならない。
だから、私は、朝課外は選択制にすべき、と強く感じます。選択制ではなく、強制にしないと子どもたちは来ない、そんなに受験は甘くない、という反論がありそうです。しかし、いつも授業をやっている人間として思うことは、本当に必要な授業をやっていれば子どもたちは来るはずだということ、だから子どもたちがそれでも来るような授業をつくることのほうが大切だし、その努力を棚上げにして子どもたちに授業を強制するというのは、理想的な指導からは程遠いということを、もっと大人たちが共有すべきではないかと感じています。



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by terakoyanet | 2016-11-16 11:58 | 雑感・授業風景など | Trackback | Comments(2)