真面目な学習支援者(教師・講師)が陥りやすいこと
2009年 09月 23日
この傾向自体はもちろん立派なものです。
前後の脈絡がわからないのに、知識だけおしつけられるほど子どもにとって無益で苦痛な学習はないでしょう。
しかし、真面目な教師ほど、自分自身が論理的に納得しなければ、子どもに説明がつかないと思っているがために、かえって説明が長くわかりにくくなることがあります。
自分自身を納得させるための指導は、本人が気づかないうちに子どもの目線を一時的に失ってしまいます。
本人は子どものためによかれと思ってやっているから気づかないのですが、実際には自分自身の頭が整序された論理を求めているがために、子どもたちへの説明のわかりやすさを失ってしまっているのです。
子どもに100%完結した論理を教える必要があるとは限りません。
論理的に考える練習が不十分な子どもにとって、大人の頭の中で秩序つけられたことを押し付けられるのは何の意味もなさないことがあります。
子どもを納得させた上で理解させ覚えさせることはとても大切です。
しかし、子どもの学習レベルに応じた論理の使い分け、選り分けができなければ、いい教師にはなれないだろうと思います。