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2010年 08月 31日

満ちたりた将来のために

満ちたりた将来のためにいまできるだけがんばっておこうという論理、これは未来の幸福のために現在をとてつもなく貧しくする論理である。-鷲田清一『じぶん・この不思議な存在』-




多くの塾の経営者たちは、鷲田氏がここで言う内容を認めることはできないだろう。
彼らは日々言っているのだ。「いまは苦しめ。ひたすら勉強せよ。そうすれば春が来るのだ。」

しかし私は、仮に仕事がなくなったとしても、鷲田氏のこの言及を支持しないわけにはいかない。


私は子どものころから、いま頑張ったら満ちたりた将来が来る、なんてことは信じていなかった。大人になったいまも、そんなことは信じられないし、安易にそんなことを言うのは無責任とさえ思っている。



努力家の子どもたちが、果たして満ちたりた将来のために勉強しているだろうか?

そうではないだろう、と私は思う。

彼らの目的は、努力することそのものなのである。

努力するという手段そのものが目的なのである。

そして、彼らは努力をしているとき、自分が輝きをはなっていることを知っているのだ。




私は、満ちたりた将来という虚実に向かう子どもたちではなく、いま笑顔で輝いている子どもたちを見たいと思う。

受験勉強というのが、将来への投資という意味合いを多分に含んでいることは承知している。

それでも、受験勉強によって、子どもたちの現在を貧しくしては何もならないのだと思って、日々子どもたちを見守っている。

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by terakoyanet | 2010-08-31 03:05 | 寺子屋エッセイ(読み物) | Trackback | Comments(0)
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