進路の決定についての問題提起
2010年 12月 08日
進路決定のための材料が圧倒的に不足している子どもに「あなたの意思はどうなの?」と進路の決定をせまるのは理不尽としかいいようがない。
結局、多くの子どもたちは周りの大人の意見を信じて(鵜呑みにして)進路を決定する。
子どもの将来は、親や教師といった複数の重力の作用のなかで選択されていく。
このこと自体は当然の成り行きである。
子どもが道について迷っているとき、そこで介添えをするのが大人の役割である。
ただしこの過程で大人に求められることがある。
それは、私利私欲が混じらない透明さと、子どもの将来に対する炯眼である。
したがって、
(1)
子どもの意思に基づいて決定されているように見えて、その実、親が子どもの意思を完全に制御している場合の進路選択は、子どもにとって不幸である。
(2)
親子の希望よりも、中学-高校間の事前の打ち合わせの中身がものを言うような進路指導(親子の意志を無視して中学-高校間の取り決めを押し通すような進路指導)は、決してあってはならないはずだ。
このことを進路決定における問題の提起としたい。
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