阿蘇俵山の風力発電

熊本から阿蘇に鉄道で向かっていたとき、まもなく阿蘇谷に入るかというタイミングで車窓から見えた風車群。

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以前からあんなのあったっけー?と思いながらカシャ。


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阿蘇宮地駅に着いて、

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何やかんやと友人たちと遊んだあとに、熊本まで友人K君の車で帰ることになり、



K君は私が一言も何も言っていないのに、行きがけに気になったあの場所に連れていってくれました。

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阿蘇にしはらウィンドファーム 熊本県阿蘇郡西原村



阿蘇から熊本方面に向かうときに、少し遠回りですが、57号線を通らずに少し南側(空港側)に迂回するだけで、必然的に風車が見えてくることになります。ここらへんの道は、夕暮れ時に行くと有明海や雲仙のほうに夕日が沈んでいくのが見えて大絶景です。

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さすが阿蘇在住のK君。夕暮れ時のこの場所の美しさを知っての配慮だったのでしょう。
実際の美しさはこんなものじゃなかったなと思いながら、いま写真をアップしています。






原子力発電所の事故以来、代替エネルギーの必要性について議論がなされています。
孫正義さんが先日、自然エネルギー財団の設立会見をしたときに、次のような話をしています。

風力発電も世界では伸びている。日本ではまったく伸びない。これも、電力の買い取り価格を低く設定し、採算が合わないようにしている電力会社の思惑のせいだ。北海道や東北、九州の潜在的発電能力は、日本全国の電力需要を満たすほどの量がある。[livedoor BLOGOSより]


私たちは社会や理科の授業で「風力発電はコストが高い」「出力が小さい」ことを子どもたちに教えています。しかし孫さんの話ではそうではないようです。これについては子どもたちに未来を教える使命を持っている指導者たちはみなそれぞれ勉強しなければなりません。なかなか客観的な「正解」を導き出すことは難しいです。



西原村の風力発電は、金属の塊でできた風車が回っているだけなのに、周囲の景観と調和して、美しさがあると感じました。

しかし、一方でこの風車たちが本来の景観を壊していることも事実です。九州の山々のどこに行っても金属の風車が回っていたら、山に行くたびに残念な気持ちになるかもしれません。


自然景観は公共財産である一方で、個人の感受性や価値観に関するものであり、議論すること自体に限界があります。それこそ、客観的な「正解」が存在しにくい世界です。

しかしこれからは、いままで以上に私たちが日々使っているエネルギーについて真剣に考えなければならないでしょう。いま私たちの目の前で起こっていることは、あまりに凄惨な現実です。




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by terakoyanet | 2011-06-16 10:04 | 雑感・授業風景など | Trackback | Comments(0)