試験範囲が広すぎる!

昨日、中1生の学年末テストの試験範囲表を見て絶句しました。
・・・・試験範囲が広すぎる・・・!

社会はまあ2週間あればできる量ですが、国語・数学・理科・英語があまりにあまりに広い!

2週間毎日一生懸命がんばっても、学習が間に合わない子がでるのは必至だと思いました。

定期テストが実力テストと異なるのは、限られた範囲であれば、学習した成果がはっきり出るのだということを子どもたちが味わうことができるところだと思うのですが、今回のような広すぎる範囲では、勉強な苦手な子たちはどこから手をつけていいのかわからないのではないでしょうか。

毎年、中1の3学期は特に試験範囲が広くなる傾向があります。
それもそのはず、1学期に進んだ量が少なすぎて、それのしわ寄せが3学期にドドンとくるというパターンが毎年踏襲されています。なんとかならないのだろうかと思わずにはいられません。

代名詞も所有のアポストロフィーSも三人称単数現在形も一般動詞過去形も疑問詞も命令文も天気を尋ねる文も数字と序数も一気に試験範囲になっている状況では、英語の理解が浅い子たちがこれらの内容を自分で理解しやすいようにマッピングして頭に入れていく作業は困難を極めるでしょう。その結果、三単現の肯定文疑問文否定文、過去形の肯定文疑問文否定文のつくりかたがごちゃまぜになって何がなんだかわからなくなる子がでるでしょう。しかし、塾ではその状況をなんとかくいとめなければならないと思っています。

他にも若干の珍事が。
1年生の歴史の範囲の最終ページと2年生の歴史の範囲の最初のページが6ページ差という不思議。1年生が2年生の授業進行にほぼ追いついているんです。というより2年生は今年度、ほとんど歴史の授業が進んでいません。来年度から指導要綱がかわり、3年生のはじめに歴史をすることが認められています。しかしそれを加味しても2年生の歴史は大丈夫なのだろうかと思わざるをえない状況です。まあ結局は大丈夫ということになるのでしょうが、また過度のしわ寄せがこわいんです。(*ちなみに本校では世界恐慌[1929]の直前まで授業が終了しています。これでも例年より遅いペースですが、学校は江戸時代なので。)

学校には固有の事情があるのでしかたがないということだろうと思うのですが、しかし年間計画を立てた時点でこれはなんかまずいぞという感じにならないのだろうか、とか、そもそもまったく年間計画どおり進んでいないのだろうかとか、いろいろと考え込んでしまいます。

学年末テストだから試験範囲が広くなるのは当たり前(1年間の総復習なのだから!)という考え方もあるかもしれません。
特に数学においては、これまでの全内容が出題されるという傾向が毎年強く、私自身もそれは悪いことではないと思っています。
しかし、どの科目も総じて試験範囲が広い、しかもそれは主に1・2学期に進度が遅かったしわよせなのだという状況を見ると、子どもたちは本当に大変だなあとため息がもれます。

そもそも指導要領に無理があるとすれば、英語と社会[地理]の内容が大幅増になる来年度からはどうなっていくのでしょうか。

いずれにせよ、こどもたちには何をやるべきかを明確化しながら、指導していくつもりです。



唐人町寺子屋オフィシャルホームページはこちらです。
Commented by 一年生の保護者です。 at 2012-02-03 13:51 x

私立の前期入試というのに、今日も本当に寒いですね。寺子屋の先輩である三年生のみなさんが力を充分発揮されますようにお祈り申し上げます。
昨日、鳥羽先生からのお話で学年末テストの範囲があまりにも広いと知った子どもはなぜかかなり燃えておりました。先生がお書きになっているとおり、学校の方針はどうなっているのかと思いますが、決まった以上は自分を追い込んで最大限の努力をしてもらいたいと思っております。自己最高得点を取る気持ちで臨むよう、ハッパをかけたいと思います。でも、これも寺子屋でお世話になっているからこそ、言えることなんですね。寺子屋で学べることの幸せ、信頼できる先生と仲間がいることの幸せを感じてほしいと思います。
子どもも大変ですが、鳥羽先生はじめ諸先生方も大変なことと存じます。くれぐれもお体大切になさってくださいませ。子ども達のご指導、よろしくお願い申し上げます。
Commented by ラルゴ at 2012-02-03 17:45 x
こんにちは!
たしかに学年末テストは、いろいろな問題があります。
多すぎるので、その中の一つを…

ずいぶん前になりますが、福岡市郊外のある中学校での話です。
2年数学の進度があまりにも遅く、最終章の " 確率 " の授業ができなくなりました。
「大丈夫。3年の4月にちゃんとやるから」という先生のセリフを、生徒たちは信じていたのですが。
4月1日の朝刊を見てビックリ! なんとその先生は他校へ異動!
せめて申し送りをすればいいものを。
その学年は、とうとう学校では確率を学ばずに受験を迎えてしまいました。
Commented by terakoyanet at 2012-02-05 02:20
一年生の保護者様、コメントありがとうございます!
確かにお子さんは塾の帰りに私のところにやってきて、今回のテストにむけて頑張るという意思表示をはっきりと示して、元気に帰っていきました。

学年末テストの範囲が長いということは、この範囲の学習そのものが1年生の学習の達成度を決定づける、要するに今後の受験を見据えたとき、このテストこそがカギになっていると言えると思っています。
特進クラス生たちに対しては、範囲が広いことが得点を落とす言い訳にはならないことについてクギをさしておきたいと思います。勉強を組み立てることが苦手な生徒に対しては、何からやればいいのかを明確に指示していこうと思います。
とても励みになるコメントをいただきありがとうございます。私たちも体調に留意しがんばっていこうと思います。
Commented by terakoyanet at 2012-02-05 02:23
ラルゴさん、テキストの送付が遅くなっていて申し訳ありません!
提出が守れなかった生徒がいた+私立受験の前に見直したいという意見が多数出た、という理由で送付できておりません。すみません。

ラルゴさんのおはなし、決してあってはならないことですね。
先生間で引き継ぎが行われなかったことがあまりにもお粗末です。
by terakoyanet | 2012-02-03 09:25 | お知らせ | Trackback | Comments(4)