中学生女子の「派閥」について。
2012年 06月 27日
とにかく中学生の女の子っていうのは友だちへの心の依存が高まりやすい。
ある1人の友だちに冷たい態度をとられただけで、いきなり自分の世界すべてが崩壊したような錯覚に陥る子も。
私は子どもたちに仲良くしてほしいと心から願っているので、常日頃から子どもたちに「みんな仲良くすべきだ」という暗黙のメッセージを送っているつもりです。
その暗黙のメッセージの送り方というのは、私自身が身を持って子どもたちに平等に穏やかに接すること。どの生徒に対しても尊重してるよ、という態度を一貫して示すこと。
目の前の大人がAさんに対して敬意を示す態度をとるとき、それを見たBさんは、Aさんは敬意を示すに値する人なのだ、私もAさんに敬意を示すのが正しいことなのだ、と思います。このような心のはたらきは、誰にでもあります。
ですから、大人が率先してそのような態度をとることで、不安定になりやすい中学生間の人間関係をある程度深刻化しないレベルで保つことは、生徒たちの心の機微に敏感な指導者であれば、大体の場合は可能です。
しかし、そんな「暗黙」では通用しない場合があります。
通用しないのはたいてい女の子の「派閥」が強固な力を持っているときです。
女の子のなかには頭の中は全て「派閥」のことばかりで、「派閥」のなかでのポジションがその子の存在意義のすべてを握っているように見える子もいるほどです。
ポジション争いはときに壮絶で、あからさまな「いじわる」によって、そのポジションを保とうとする動きも見られます。
派閥の力が拮抗しているときは見守るしかありません。
しかし、片方がもう片方を力でねじふせようとする動きがある場合には、黙っていられません。
そんなときは、実力行使しかありません。
私たちは子どもたちに伝える必要があります。
「他人の心を考えることができる人になりなさい。」
これは決してきれいごとではないよ。
それは、あなたがこれから生きていくためにどうしても必要な技術なんです。
他人の心を考えることができない人は、孤独になります。
他人の心を考えることができれば、自分の人生を楽しくするチャンスが広がるんです。
ある生徒がこの前「人にしたことは全て自分に返ってくるんです」と言っていました。
その子は本当によくわかってる。
他人の心を考えることが、切実に自分が生きていくときに必要なものだということが。
派閥をつくりたくなる女の子たちのいかんともしがたい心の動き自体は理解します。
しかし、わたしははっきり言います。
派閥なんて大っ嫌いだ!と。
人の心をみだりに傷つけるなと、声を大にして言いたい。
以上のことはある学年の子たちを見ていて感じたことです。
数日中に直接伝えるつもりです。
追記
上記のようなことを書くと、うちの子は大丈夫かしら?と心配なさる方もいらっしゃるかもしれませんが、ある学年のしかもごく一部の問題です。全体としてはほんわりとした穏やかな関係を築くことができている生徒が多いです。
私たちの世代とくらべると、いまの中学生たちは人との関係のつくりかたがずっと大人だなと思うこともしばしば。すごいなーと思ったり、エラいなーと思ったり、ときには味気なくてつまらないなと思ったり。
唐人町寺子屋オフィシャルホームページはこちらです。