イスタンブール アヤ・ソフィア大聖堂
2013年 01月 21日
アヤ・ソフィア大聖堂は、今年度発行された中学生の歴史教科書「新しい社会 歴史(東京書籍)」に新登場しています。学習指導要領の改訂により、今年からの歴史教科書は世界史分野の充実が図られています。その結果、キリスト教のカトリック、正教会、プロテスタントが個別に取り上げられるようになり、正教会の代表的建築物としてアヤ・ソフィア大聖堂が写真つきで掲載されています。
東京書籍の教科書には次のように説明があります。
正教会の大聖堂が、イスラム教のモスクに転用されて四つの塔が加わり、現在は宗教的融和を象徴する世界遺産です。
写真に見える四つの塔は、正教会の大聖堂をモスクに転用する際に、後で加わったものであるということです。私は人生で初めて訪れたモスクがアヤ・ソフィア大聖堂でしたので、その規模の大きさと荘厳さに驚くとともに、キリスト教のモチーフを残したままの聖堂が、臆することなくイスラム教のモスクに使われちゃっているという鷹揚さに、目を見張らずにはいられませんでした。
ソフィアとは「知恵」。アヤ・ソフィアは「聖なる知恵」。
正教会では聖人ではなく「知恵」の名を冠した建造物は珍しくないようです。
そういえば正教徒国家のブルガリアの首都はその名も「ソフィア」ですね。
そして内部へ。
奥に見えるのはアラフラ海
現在、アヤ・ソフィアは宗教施設ではなく、博物館として世界の人々に開放されています。
この地の支配者が正教会のビザンツ帝国からイスラムのオスマン帝国に変わった15世紀に、この聖堂が破壊されず、しかもキリスト教モチーフの壁画の多くがそのまま残されたのは幸運と言えましょう。
モザイク画の中のイエスやマリアは、その幸運を身に帯びた穏やかな表情を見せていました。
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