頑張れるようになりたい。
2013年 03月 09日
「次は頑張れる?」
何度も言ってきたセリフ。
「いまだけ頑張ると答えてもしょうがないよ。もし無理かもしれないと思うなら正直に言ってみて。」
・・・
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「頑張れるかわからないです…」
Aくんは、涙をためて、絞り出すような声で言います。
Aくんだって本当は頑張れるようになりたいし、頑張ることができて、成績が伸びたらどんなにいいだろうかと思っている。でもできない。
「きちんと自分の心に正直に言えてえらいね。頑張れないなら塾をやめろなんて言わないから。
いっしょにどうやったら頑張れるか考えていこう。」
「ぜったいに先生は見捨てないから。だからAくんも絶対にあきらめないで。」
※以上のセリフは昨日複数名に話したことを統合して1つの流れにしています。この話に覚えがある生徒が数名いるでしょう。
以前、ある生徒が塾を去りました。
去った理由は、(私から見ると)やる気のでない子どもに親が我慢できなかったこと。
そのお母様に何度も尋ねられました。
「先生、子どものやる気を出させる秘策をお持ちですか。」「具体的な策はないのですか。」
そのお母様は子どものやる気のなさをなじりつづけ、しまいには子どもの人格批判にまで至ってしまうというパターンを繰り返していました。
以前はいくら「塾をやめろ」と言われても泣いて拒否していたCくんは、お母様のなじりから解放されるのならとお母様から言われるがまま塾をやめていきました。
人格批判までされて、学習に前向きになれる子どもが、この世のどこにいるというのでしょうか。
勉強のやる気がでないこと自体は決して悪いことではありません。
やる気がでたらどんなにいいだろう。多くの子どもたちはそう思っています。
「本当は高い希望を持っているよね。でもその希望といまの自分の頑張りにとてもギャップがあって苦しんでいるね。」
昨日、そう声をかけられたBさんは、とたんに涙を流しました。
やる気がでない彼女や彼の気持ち自体を理解して、いっしょに前に進もうとする姿勢を見せることからしか、子どもの成長は望めません。
そして、子どもにばかり辛抱を求めてはいけません。大人も辛抱が必要です。
昨日、声を振り絞ったAくん、涙を流したBさんに、どうか頑張れる強さが育まれますように。
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