宮古木工芸さんにて。
2013年 06月 07日
当日は三線職人の與儀栄功さんが不在で、匠の技を受け継ぐ孫の昌樹さんにいろいろとお話しを伺いました。
こちらは三線の棹になる原木の黒木です。この板の質が三線の音を決定づけます。
黒木の断面です。
原木はよく寝かせる必要があります。
その後、原木から棹が美しくつくられていく過程を見ることができました。
こちらでは胴の部分がたくさん積まれています。
胴に貼るニシキヘビの蛇皮です。
「臭いですよ」と言いながら皮を広げる昌樹さん。確かにヘビーな香りがします。
ちなみに当日の宮古島は曇っていて、波が高く、あまり天気が良くありませんでした。
しかし、三線や宮古上布の工房に伺い、職人の方々から様々なお話しを聞くという過ごし方は、美しい海での体験に勝るとも劣らないものだったということを、ここに特記したいと思います。
夜にもう一度、宮古木工芸さんに伺い、三線教室に飛び入りで参加させてもらいました。
夜の8時から開かれていて、出入り自由のゆる~い感じがとてもすてきでした。
三線の楽譜は「工工四(クンクンシー)」と呼ばれ、漢字で表記されます。
指のポジションと漢字さえ結びつけばすぐにでも弾けそうです。
私は弦楽器経験者なので、ちょっと意地になりました。
音はすぐにとれますが、皆さんの演奏のペースについていくのは無理でした。
でも、練習したらすぐにできるようになりそうな気がします。楽しい。
練習中には、三線の教師でもある昌樹さんたちとお話ししながら、お茶とお菓子までもらって、穏やかな時間が過ぎます。
練習が終わったとたん、ニャーと部屋に入ってきました。彼(彼女?)の名前は忘れてしまいました。
かわいすぎる。
次に宮古島に行く機会があれば、ぜひまた訪問したいと思い、私は帰り際に咄嗟に「十年後来てもここでお仕事なさっていますか?」と尋ねました。すると昌樹さんは笑顔で「ずっとここで仕事してますよ」と仰います。
お人柄が素晴らしい若き職人昌樹さんは、これからもこの場所に根を張って、良い楽器をつくっていくのですね。十年後、二十年後、三十年後がとても楽しみです。良い時間をありがとうございました。
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