水郷古鎮、西塘
2013年 06月 11日
上海といえば、世界有数のビッグシティ。しかし、その周辺に、いまだ古い美しい中国の姿を残した素朴な村々が点在することを知った私は、胸を掻き毟られるような熱情を抱えて、上海に飛び立ちました。
上海に着いた私は、いくつかの街や村を訪れました。
そして、実際に訪れた結果、わかったことのうち、残念なことがありました。
まず、水郷古鎮の多くが想定していた以上に観光地化が進んでいること。
中国の都市部の人たちが週末になると大挙して古鎮に出かけます。
その多くが日帰りですから、週末の日中のごった返し方は半端ないです。
中国に行かれたことがある方ならおわかりになると思いますが、中国の観光地の人の多さはとてつもないです。息ができないほどの人だかり。前に一歩も動けないほど。
現在、日本の旅行会社も、上海ツアーに水郷古鎮を組んでいますが、私は時間が定められたツアーで水郷古鎮の魅力を味わえるとは、到底思えません。しかも、真夏のツアーの場合、太陽と人だかりのせいで、熱中症になる危険性さえあると感じます。水郷古鎮に行く方は、時期と時間帯を選んで、個人で行くことをおすすめします。
近年の交通革命により、中国国内では、一年中365日、国民の大移動が行われています。中国という広大な国土では、つい最近まで多くの人々は自分の生活の場から大きな移動をすることがない生活をしていました。しかし、新幹線に乗れば、上海-北京間を日帰りで往復さえできるいま、有名観光地には、中国のあらゆる都市から人々が大挙して押し寄せるようになりました。そのような中で、「中国・江南 日本人の知らない秘密の街・幻影の村34」に描かれた、あの美しい街や村は、その圧倒的な魅力を失いつつあります。どうか素朴なその姿をいつまでも留めていてほしいと願わずにはいられません。
これまでにいくつかの水郷古鎮を訪れましたが、今日は上海周辺の古鎮の中でも特にその鄙びた風情が印象的だった西塘の写真を載せたいと思います。
明代・清代に街の水路に沿ってつくられた長い路地「煙雨長廊」と幾つもの石橋、そして暗くなると灯り始める赤提灯。本当に美しい街でした。



食堂に入って美味しい魚を食べました。食堂のおばちゃんはゆるくて穏やかでやる気のない感じですが、時間がゆっくり流れていて、ほっとしました。


西塘は水路と橋の街。


至る所に細い路地が。





夕暮れ時に大人気なのがこちらのカフェ。

情緒たっぷりの町並みを見ながら、お茶することができます。

コーラとオレンジジュースを頼んだら、オレンジジュースだけ、めっちゃ大きいのがきた!!

二胡の演奏を楽しみました。

西塘の夜が更けていきます。

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