クロアチアと飛地のこと。

備忘録として

2006年以来、6年以上の間27か国体制だったEUですが、本日クロアチアがEUに加盟し、加盟国が28か国になりました。高校入試(社会)の必須項目です。

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クロアチアの複雑な国境線は、クロアチアの歴史の曲折をそのまま表すかのようです。


私事で恐縮ですが、私は今年の9月に初めてクロアチアを訪問します。
ポレチュのエウフラシウス聖堂内にある聖母子のモザイク画を見るために。


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よく見るとクロアチアは飛地国です。
高校地理の授業では飛地国や飛地県を扱いますが、受講生のTくんやFくんは、飛地が授業に登場するたびに、何か愛おしいものを見るかのような熱い眼差しで、地図帳の中の飛地を見つめています。

その光景は、きっとわかる人にしかわからない、不思議なものだと思いますが、私は2人の眼差しを深く理解します。
飛地ができる背景には、必ず退っ引きならない事情があるはずです。飛地の憂鬱は、争い事が不断に続いてゆく人間社会の鏡であり、私たちはその複雑な境界を眺めながら、見知らぬ過去の人間の、泥臭いまでの人間らしさに思いを馳せることができます。


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by terakoyanet | 2013-07-01 10:25 | 雑感・授業風景など | Trackback | Comments(0)