規則の破り方
2013年 08月 01日
「なぜ学校にお菓子を持っていったらいかんか理解できん。」
その生徒は言います。
私は「そうだよね。」
と理解を示しながらも
「でも、全員が持っていったらなんかすごいことになるから、ダメな理由もわかるけど。」
とだけ答えました。
一人だけ破ったところで大した問題にはならないけれど、皆が破ったらひどいことになるから、一律で禁止事項になっている、そんな規則が社会にはいろいろと存在します。
お菓子の規則については、授業中にお菓子を食べて授業に集中しない子が出てきたり、学校のいたるところにお菓子のごみが散らかっていたり、友達間や先輩後輩間でお菓子の奪い合いが発生したり、そんなふうになるのを防ぐために、学校にお菓子をもっていくことは、はじめから禁止されています。
目の前に、いまいち納得できない規則があるときには、なぜその規則が存在するのか考えてみましょう。
日本という民主的な国では、たいていの規則には存在する理由があります。
(まれに例外もありますが。)
考えてみて、それでも「私は規則を破りたい!」と思ったら、次のようにして実行しましょう。
1 規則は「ひとりで」破る。他人を巻き添えにしてはいけません。
2 規則は「誰にも知られないように」破る。これは「ばれなければいい」という意味ではありません。自分の行為が他人に影響を与えてはならないという意味で誰にも知られないことは大切です。
3 規則は「他人の迷惑にならないように」破る。間接的であれ他人にどんな影響も与えてはなりません。例えばコンビニでの万引きは、コンビニの経営者の財産権を奪うという意味で、大きく他人の利益を損害しています。明らかに他人に迷惑をかけているのでアウトです。
完全単独犯で、他人に一切の影響を与えないという、1・2・3の原則を果たすことができれば、あなたも「規則を破る」名人です。
規則を破る人が気づくべきことは、「私が規則を破る。だからこそ規則が存在する。」ということです。
100%の人間がその規則を守ることが担保されている場合、その規則は存在価値を失い、失効します。
規則を破る人間が規則をつくり、規則を強化しています。
だから、逆説的ですが、規則に従順であることは、私たちにとって、規則に対する最大の抵抗になりえるかもしれません。
唐人町寺子屋オフィシャルホームページはこちらです。