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2014年の福岡県公立高校入試問題

2014年の福岡県公立入試問題について。
掲載はこちら―福岡県庁HP平成26年度入学者選抜学力検査-2014.3.12 17時頃公開
→17時頃公開と発表されていましたが、作業が遅れていて、まだアップされないようです。ページも削除されました。17:22
→3月12日になり、公開されました。こちらです。

国語は昨年までの過去問の出題傾向を踏襲する内容でした。新傾向として助動詞「れ」の用法が出題されましたが、直後に尊敬すべき対象である「教授」が出てくるので難易度は低いです。
文章を「まとめて」書く、または文章を踏まえて「考えて」書く論述問題は、近年の問題同様難易度が高く、苦戦した子が多かったでしょう。
古文(漢文)については本校が入試対策で課題として取り扱った文章がそのまま出題され、複数の受験生から歓喜のメールが届きました。
作文については昨年の「ことわざ」の意味がわからないと解けない問題に比べれば取り組みやすく、これまで過去問などで類似問題を練習してきた生徒たちにとっては随分取り組みやすかったですね。

数学は大問1で相対度数の問題が出ましたが、予想の範疇、難易度は高くありません。
大問1の配点が低いかわりに、大問2以降の記述、証明問題の配点が高く、上位者と下位者の得点差がつきやすい構成になっています。
過去問を徹底的にこなした本校生にとっては、大問2の連立方程式の文章題、大問3の文字を使った式の証明問題、大問4の一次関数の利用問題は、やはり出た!とガッツボーズを決めたくなるような問題だったでしょう。途中で計算さえ間違えなければ解答までたどりついた生徒が多かったはず。
大問5の相似証明問題のレベルがグンと上がりました。これは証明が苦手な子には厳しかったでしょう。一方で、特進クラス以上の生徒たちは直前まで円周角を利用した難易度の高い証明問題を解いてきたのでさほど苦労しなかったでしょう。大問6はいつもねじれの位置しか取れない空間図形が苦手な生徒にとっては災難の年ですが、一方で、三平方の定理をある程度使いこなせる子たちにとっては、すべてがやったことのある問題ばかりで、鼻歌を歌いながらでも(歌ったらいけませんが)解けるような問題が続きました。上位校を受けた生徒たちの合否は大問4(3)以降でどれだけ得点できたかにかかってくるでしょう。

社会はほぼ例年通りで、難易度の高い論述問題は、資料を適切に読み取り、それを文章化する力が肝です。但し、過去問とほぼ同じものもあり、やはり過去問は最低十年分はやって(やらせて)おきたいと改めて思いました。
EUの問題で、「加盟国間では、農産物や工業製品などを、[         ]させることができる」
のかっこを埋める問題が出ましたが、これはなんとなく答えがわかっているはずの生徒にとっても(国語力が試されるため)解くのが難しい問題でしょう。解答例は「自由に移動」ですが、これが例えば「自由に取引」だと、日本語として不自然になるので、おそらく正答にならないでしょうね。(「自由に取引」するなら問題ないのですが。)
しかしその判断は子どもたちに難しいのではないかと思うのです。
日本銀行の金融政策の問題も、言葉選びが難しい問題でした。
しかし、ひねりが少ない覚えていれば解ける問題も多く、それらで落とさないことが肝要です。

理科はやはり論述問題で取ることが大切ですが、今年の問題もそのほとんどが本校のテキスト理科記述式から出題されました。やっぱりしっかりテキストをやることが大切だね。
問題は全体に易しくありません。考えさせる問題が例年以上に多い印象。
しかし、作図問題、計算問題を含めて、全てが一度はやったことがある問題ですから、上位者は満点をうかがうことになるでしょう。
それにしても毎年イオンが出ますね。

英語は例年同様の傾向ですが、作文が簡単になりました。
直前のN先生の授業で、よく似た題材を扱った授業が行われており(the seaのtheを忘れないよ、なんて話もあったね)いかに授業と入試がリンクしているかを実感した生徒が多いことでしょう。
並び替え問題のひとつに名詞+SVが出題されました。I cooked doesn't lookが正解ですが、この解答の部分だけ見たら間違った英文に見えてしまうというトリックがしかけられており、自身の見慣れない解答にびびって答えを書き直してしまった生徒がいないか心配です。1語を自分で考えて書く問題のうち、becauseが正答の問題は、まずは空欄に入る言葉がきっと接続詞であるということを絞ることが大切でしたができたでしょうか。


本日は公立入試2日目の面接試験等が行われています。18時からは自己採点会。
みんなの頑張りを労いたいと思います。


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by terakoyanet | 2014-03-12 13:54 | 進学情報 | Trackback | Comments(0)