公立高校入試のための英語学習―Aさんが3年間貫徹した英語学習法-
2014年 03月 19日
Aさんはこの3年間、英語で天下無双の力を発揮してきました。
福岡県模試では10月以降、60点満点(全県1位)を3連発。
フクト、一斉模試等他のテストでもほとんどの回で満点をとっています。
彼女が素晴らしいのは言うまでもありません。
しかし一方で私は、中学英語は他の科目より「完璧」にすることが容易だと考えています。
出題される文法と単語・熟語が限られているので、その範囲の学習をすれば、公立高校問題でわからない問題に出会うことはなくなります。
国語や数学は言うまでもなく、暗記科目と思われがちな理科や社会でさえ、記述・計算・作図・図の読み取り問題でどうしても躓きが生じ、さらに応用問題の難易度にも幅があることから、なかなか「完璧」に達することができません。
しかしながら英語は別物。事実本校では英語が「完璧」に仕上がる子が毎年数名います。
この「完璧」は文字通りで、彼らには中学の範囲に限ればわからない問題が存在しません。
長文読解でも、並べ替えなどの文法問題でも間違えることがありません。
1700語以上を収録する受験単語をマスターしており、つづりの間違いをする可能性さえほぼゼロです。
公立高校入試において、英語ほど学習範囲を画定しやすい科目はありません。(誤解されやすい部分ですが)公立高校入試レベルでは読解力自体を求める問題はほとんどないので、国語が苦手な子でも完璧に近づくことが可能です。必要なのは単語・熟語の知識と、文法理解の精密さのみ。この「画定」された範囲をこつこつ耕していくことが、公立入試の英語で得点を取るための最上にして唯一の学習法と言えるでしょう。
Aさんは幼少時にプレキンダーガーデンに通い、小6・中1のときには中2の講座、中2のときには中2・中3の講座、中3のときには中3講座と大人向けの英会話をラジオで聞き続けています。ご家族の協力を得ながら家庭でできることに能動的に取り組んでおり、しかもそれを継続した。このことが彼女の大きな力になっていることは間違いのないところでしょう。
一方で彼女に「なぜ英語がそんなにできるのか?」と率直に尋ねると、返ってくる答えは「ノート(プリント)に書き続けたから。大切なことをまとめ続けたから」という少し意外な回答が寄せられました。そこで私は彼女が本校で3年間書き連ねたノートを借り、それを改めて見せてもらいました。
中1の1学期 ...メモが細かいです。ただ板書を写すのではなく、口頭説明内容も自主的に書き込んでいます。
中1の2学期 ...メモの精度に磨きがかかりました。情報の密度が濃い。
中2の1学期 …さらに執拗なまでに細やかなメモ。空欄部分だけでなく、全文を英訳(英作文)できるかということまで想定されています。
中2の2学期(特進クラス) ...このころは少し疲れていたけれど、それでも必要箇所は抑えている。
中3の1学期 …既習の内容も含め、徹底的にメモ。
私は単に、ノートの板書をがんばりなさい、ということを子どもたちに伝えたいわけではありません。
彼女のプリント(ノート)を見ていると、彼女が板書を通じていかに知識を脳に刻み込んできたかということを見て取ることができます。
徒らにきれいなノートを書く形式主義に陥る生徒も多々見受けられますが、彼女のノートはそうではない。
彼女はすでに覚えているであろうことも、新しく覚えるべきことも、決してケチることなく、取捨選択しすぎることなく、とにかく目の前に現れた知識をひたすら授業中に書き綴ってきた。
授業中に登場する要点を嗅ぎ取り、知識が頭にこびりついて離れなくなるまで、何度も何度も執拗に手と頭で反復を繰り返してきたのです。
私は彼女のノートの中に、学習のあり方におけるひとつの正解を見ました。
学習は執拗さであるということを、彼女のノートから改めて教えられました。
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