ハワイ・オアフ島、東部海岸巡り
2014年 06月 20日
このコースを巡る所要時間は、ビーチで泳がなくても9時間ほど。1日がかりのコースです。
オアフ島東部には、カイルアをはじめとするハワイを代表する美しいリゾートビーチがあります。
その一方で、1年を通して島に吹きつける北東からのトレードウィンド(貿易風)の影響で、東部の海岸線は荒々しい姿を見せます。風雨に浸食され、尾根が鋸のようにギザギザと尖るコーラウ山脈(Koolau Range)が、海岸線まで迫ります。急峻な山脈を見ていると、リゾート地になる以前の、太平洋の絶海に浮かぶ孤島のひとつにすぎなかった当時のこの島について、思いを馳せずにはいられません。私は陽光に照らされた眩しいビーチよりも、この尖峰が連なる山々の威容を見たときに、ハワイに来た、という深い実感を得ます。
以下にワイキキのホテルから出発した場合の東部海岸巡りモデルコースを記します。
1.スピッティング・ケイブ(Spitting Cave)
まずはダイヤモンドヘッドを右手に眺めつつH1、及び72号線を東走します。
ココヘッド(Koko Head)やハナウマ湾の手前のポートロック・ロード(Portlock Rd)を右折すれば、まもなく到着です。
ダイビングスポットとして知られていますが立ち寄るだけでも十分に楽しめます。
火成岩が侵食された階段状の岩場が美しく、息を呑む迫力の絶壁があります。マウナルア湾(Maunalua Bay)やダイヤモンドヘッド(Diamondo Head)を一望できるなど展望も素晴らしい場所です。
海外の方やロコに人気があり、崖から海へ飛び込む若者たちを多く見ますが、この場所はこんなに荒々しい侵食地形ができるくらいですから波が非常に強く、昨年も死亡事故が起きており、海に入る際には厳重な注意が必要です。
場所は非常にわかりにくく、住宅街の中に海岸に抜ける道があります。
2.ハナウマ湾(Hanauma Bay)
有名な場所なので説明は割愛します。駐車場が込みすぎているときは、日程や時間帯を変えて再チャレンジしましょう。駐車場からでもこの展望。泳がないのであれば、駐車場やトレイルで眺望を目に焼き付け、次のポイントに向かいましょう。
3.ラナイ展望台(Lanai Lookout)
空が澄み渡るときにはラナイ島、モロカイ島が見えるという展望台。こちらも侵食された荒々しい溶岩地形を見ることができます。
4.潮吹き穴(Blowhole)
海が荒れ、激しい潮吹きを見ることができる冬はもちろん、潮吹きがほとんど見られないことも多い夏季も立ち寄ることがオススメします。周辺は荒々しい絶壁が続き、潮吹き穴の傍には断崖に囲まれた小さなビーチがあります。
5.マカプウ展望台(Makapu'u Lookout)
72号線を東進し、オアフ島の最東端に位置するのがこの展望台。
周辺にはトレイルが複数伸び、「ペレの椅子」などヒストリカルなスポットも点在します。
(くわしくはこちら)
マカプウ・ビーチパーク、マナナ島(ラビット・アイランド)などを望むことができ、まさに絶景です。
6.ビローズ・フィールド・ビーチ・パーク(Bellows Field Beach Park)
72号線を北上していくと、右手にワイマナロ湾(Waimanalo Bay)が見え始め、そして左手には急峻なコウラウ山脈の山肌が見えてきます。ワイマナロ地区にあるビローズ・フィールド・ビーチ・パークは、同じ敷地内にエアフォース・ステーションなどの軍用施設があり、開放は土日のみです。
ワイキキはもちろんカイルアと比べても人が少なく、木陰もあり、とても快適なビーチです。ワイキキからアクセスが良いビーチのなかでは最も良いと思ったビーチです。モクルア諸島(Mokulua Islands)やマナナ島、コウラウ山脈が見え、展望も抜群。週末にビーチで一日過ごすのならここを選択したいところです。
7.カイルア・ビーチパーク(Kailua Beach Park)
カイルア・ビーチは全米NO.1ビーチに選ばれたことがあるハワイを代表するビーチ。
「ワイキキと同じようにはなりたくない」(ハワイ在住の日本人の方の発言)という地元民の思いもあり、商用車の乗り入れが禁止されています。ツアータクシーなどで訪問する際には注意が必要です。
ポポイア島、モクルア諸島や、カメの形をしたウルパウ・クレーター(Ulupau Crater)などを望むビーチの展望は素晴らしく、最近は日本の方々も多く訪れるようになったとはいえ、ワイキキ・ビーチとは比べものにならない穏やかな場所です。
近くのラニカイ・ピルボックス・トレイル(Lanikai Pillbox Trail)はカイルア湾(Kailua Bay)を望む絶景トレッキングコースとして知られています。
8.ワイアホレ・ビーチ・パーク(Waiahole Beach Park)
7までで時間が尽きた方はこのあとヌウアヌ・パリ展望台経由(61号線)でワイキキに戻ることをお勧めしますが、まだ時間がある場合はもう少し北上してみましょう。
83号線を北上していくと、いよいよ荒々しいコウラウ山脈の山肌が道路近くまで迫ってきます。
ハワイ平等院があることで知られるヘエイア地区を抜けてさらに北上すると、右手にカネオヘ湾が見えます。
途中、干潮時だけ現れる砂州、サンドバー(Sandbar)が見えます。
オアフ東岸は降水量が多く、カネオヘ湾は東部に発達する河川の水が大量に流入するため、海が少し濁ってみえる箇所があります。日によってはその濁りが赤く見えるなど幻想的な色になることもあります。
ワイアホレ・ビーチ・パークはまともな案内板がないので、意識せずに進むと間違いなく突き抜けてしまいます。下の写真の2本(だったっけ?)の木などを参考に行ってみてください。クアロアより一歩引いたアングルでチャイナマンズ・ハット(Chinaman's Hat / Mokolii)や海岸線まで迫る山容を見ることができ、オススメです。
9.クアロア・ビーチパーク(Kualoa Beach Park)
ワイアホレを過ぎると、まもなく本日のお出かけ最北の地、クアロアに到着です。
クアロア・リージョナルパーク(Kualoa Regional Park)[またはクアロア・ビーチパーク]は、もともとこの地を所有していた「クアロア牧場」(クアロア・ランチ)が州にこの土地を寄贈したことから一般客も入れるようになったとのこと。(現地のガイド談)
目の前に何かのオブジェのようにチャイナマンズ・ハットが鎮座しています。
近くにはモリイ養殖池などヒストリカル・スポットも点在しており見どころ豊富です。
クアロア・リージョナルパークから見える山の裏側は、かつてオアフ最大の秘境のひとつと言われたカアアワ渓谷(Kaaawa Valley)。現在、渓谷の全てをクアロア牧場が管理しており、牧場主催のツアーに参加しないとこの渓谷に入ることができません。15時までにこの地に到着した方は、クアロア牧場の「映画村バスツアー」(最終スタート15:30)に参加してみてください。(予約推奨。バギー・乗馬をする方はこの場所で時間がたくさん必要となるので、他の場所には行けなくなります。)
ジュラシック・パークをはじめとする多くの映画のロケ地になったこの場所は、神々しいばかりの魅力があります。また、敷地内には第2次世界大戦時の基地跡などもあり、見学することができます。
10.ヌウアヌ・パリ展望台(Nuuanu Pali Lookout)
いよいよ1日がかりの東部海岸巡りが終わり、ワイキキに戻ります。戻る途中には、61号線沿いのヌウアヌ・パリ展望台に寄ることをお勧めします。タンタラスの丘(Tantalus Lookout)と並んで、オアフで最も有名なルックアウトであるこの場所からは、東部海岸を非常に広い範囲で見渡すことができ、この1日の行程の復習に最適です。(※駐車場有料)
ハワイの大自然の一端を知ることができる、東部海岸巡り。
1日で巡ることができる範囲で、これだけ多くの見どころがあるオアフ島ってやっぱりすごい。
そう思わずにいられない行程で、とてもオススメです。
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