原爆投下から70年

今日は8月9日。70年目の長崎原爆投下の日でした。

私は今日、映画『野火』を見にKBCシネマに行きました。
今日は塚本晋也監督がいらっしゃる日だったのですが、監督が、戦争に向かう過渡期において大人であるということが嫌だ、というお話しをなさっていて、私もそうだ嫌だと思いました。

もしいまが過渡期であるならば、やはり私たちにはそれについて責任があるし、
日々の生活を大切にしながらも、何か知恵を絞っていかねばならないということを感じました。

私は、第二次世界大戦に向かう過渡期は、治安維持法以降の1920年代後半にあったのではなく、デモクラシーに湧いていた1910年代にすでにはっきりとした芽があったと思っています。その意味では、もしかしたら、すでに過渡期はいつのまにかビュッと通り過ぎてしまったのかもという危機感さえ感じるこのごろです。

かつての大戦と同じようにはならないでしょう。でも、実質としては同じことが形を変え、たったいまも起こっているし、これからはもっとひどくなるかもしれない。そういうものを生み出す猥褻なものに対して敏感な人を増やすことは、表現する人たちにとって大切な仕事だと思います。

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以前、テニアン島に行ったとき、原爆を投下したエノラ・ゲイが飛び立った飛行場跡を訪れました。
滑走路は草が生えているもののいまもそのまま残っていて、すぐそばにある濃紺の海や熱帯の植物たちがきらきらと輝いているのが悲しかったのを覚えています。



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by terakoyanet | 2015-08-09 23:56 | 雑感・授業風景など | Trackback | Comments(0)