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情報戦

情報に翻弄されて不安になっているときは、一度立ち止まって深呼吸をして、自分の足元を見つめ直した方がいい。その不安は他者に対する不安ではない。あなた自身の不安なのだから。電話の向こうの人に、そう話をしたくなることがあるけれど、正面切ってそんなことを言うのは難しいです。

不安を解消したいという欲に突き動かされている人に、いや大丈夫と話しても、全く効果がないどころか、むしろその欲を制止・抑圧されるとその人に感じさせれば、反発が生じたり、ときには忽ちに目の前からいなくなってしまったり。

不安→かりそめの安心→不安 を繰り返すのは苦しい。
不安は情報に翻弄されるから生じます。たくさんの情報があるのに、その中に、何一つ寄りかかることができる確固たるものがない、だから不安は増長します。

でも、情報の本質はそういうものです。それは人生の滋養になりません。
情報は、自分の心と身体を使って得られたものではないでしょう。そんなものに流される人生は、荒波に翻弄される小さな木の枝同様に、浮き沈みを繰り返したのちに、早々と朽ちていきます。

情報が人の人生を朽ちさせるようなものなら、そこから距離を置く工夫をしましょう。
情報に頼るのではなく、自分の嗅覚に頼りましょう。

その嗅覚は決して確固たるものではない。だから、そこに不安があれば、再び情報に頼ろうとするかもしれません。
でもそこは踏ん張りどころです。辛抱が必要です。人とモノに心を寄せるというのは、本来的に苦しいことですから、覚悟が必要なんです。
嗅覚に頼るというのは、独断に陥ることではないんです。匂いはその都度に変化します。自分自身もその都度に変化します。その変化に対する感受性を研ぎ澄ますこと。そしてその変化自体を受け入れること。それが私たちに求められている生きのびるための知恵ではないでしょうか。


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by terakoyanet | 2017-04-19 08:54 | 連載(読み物) | Trackback | Comments(0)