塾を休むこと~塾をやめること~指導者の心づもりと力量

本校の中学コースは1年を通して人数がほとんど変わらないので、途中でやめる子も、途中から入る子もほとんどいないように思われることが多いのですが、実際には、年度の途中でも出入りがあります。やめた子がいると、そのあと、待ってくださっていた方がそのまま入ることが多いので、人数にはほとんど変化がありませんが。

本校で途中でやめる子の理由の9割が「授業についていけない」というものです。
ただ、この「授業についていけない」には理由(わけ)があります。

「授業についていけない」と言って途中でやめた子の全員が、月に複数回、多い子は月の半分近くの授業を休んでいるのです。
塾の授業というのは、学校の授業より密度がきわめて高いため、一度休むとそのあとついていくことが大変になることがあります。
一度休むと、その次の授業のパフォーマンス(理解度)は平均して50%ほどは落ちます。パフォーマンスを9割方回復するのは、休んだ授業の3回後くらいです。ですから、回復する前にもう一度休んでしまうと、本当に何をやっているかわからなくなります。
(ただし、これは平均です。学習が得意な一部の子どもたちは、自分ですぐにリカバリーすることができます。)

だから、授業を休むと、授業がわからない、先生の説明が早くてついていけない。そんな気持ちになっていきます。
結果として、ついていけないからやめる、ということになりがちです。

一方で、日ごろ授業を休まない子がついていけないからやめる、と言うことは稀です。
ゼロではありませんが(ときに親の判断でやめさせられる子がいます)、ほとんどありません。

指導者の力量というのは、教室にいる一人ひとりに対していかに働きかけることができるかということです。
成績の上位者に対しても、そうでない子に対しても、できるだけ広い層に、できれば全員に「わかる」授業をすることが、指導者には求められており、それをとことん追求するのが指導者の仕事です。
私は日ごろから子どもたちに呼びかけています。自分を集団のひとりと思わないで。一人ひとりに話しかけて、一人ひとりに教えているんだから、そのつもりで授業を聞いて、と。

そのために、私は、毎年、その年のクラスのレベルバランスに合わせてプリントを作り替えています。
そうしないと、クラスの状況、一人ひとりの状況にフィットしないからです。

その上で、一人ひとりの表情を見ながら授業をして、わからない子が増えたと感じたとたんに、その都度に教え方の修正を図るのが指導者の仕事だと思っています。まだまだ私も未熟ですが、その点について、妥協せずに日々取り組んでいるつもりで、子どもたちにも(全ての子どもではないかもしれませんが)ある程度、その熱意が伝わっているのではないかと思っています。一人ひとりに伝えようとしていること、誰ひとり置いていこうとしていないことがある程度伝わっているから、休まない子が塾をやめることはほとんどないということにつながっていると思います。

それなら休んだ子の補講をすればよい、という話になると思うのですが、中学生に関しては私がほとんどひとりで授業を組み立てており、小学生から高校生まで約150名(のべ数では週に450名)の授業を受け持っているため、いまの体制ではどうしても難しい状況です。(これはこちらの都合であり、申し訳ないと思います。しかし、その体制自体が本校の特徴であり、譲れない部分があるのも事実です。)
ですから、休んでついていけなくなった場合には、その都度単発の個別指導をお勧めすることもあるのですが、塾を休む子たちというのはもともと学校や部活動・習い事のスケジュールに忙殺されているため、それもままならない、というのが現状です。(だから、この記事は、毎日の生活に追われてやむをえず塾を休む子どもや、それを大切に見守っているご家族を責めるために書いたものではありません。)

ですから、本校にこれから入るご家庭を含め、毎回の授業に休まず参加できる、というのを大前提として、授業に参加していただきたいと思います。一度の授業を休むことが子どもに物理的・心理的に与える影響は存外に大きいということをご家庭でもご認識いただいた上で、本校の共通授業(中学コース)には参加していただきたいと思います。


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by terakoyanet | 2019-02-13 08:51 | お知らせ | Trackback | Comments(0)