早急に結論を出したがる親たち

子どもの状況が改善しないからと言って、すぐに部活動をやめろとか、塾をやめろとか、自身の状況判断だけで早急に何らかの結論を出そうとする親がいますが、それによって何かが好転することはまずありません。


そもそも、改善していないという認識自体が間違っている場合があります。(親が「子どもの状況が悪化している」と主張するときさえ、実際には悪化しているどころか好転していることが度々あります。)
子ども自身は日々変化しているのに関わらず、親がそれに気づいていない、または親の焦るスピードの方が子どもの変化のスピードを上回っているということが度々あります。


子どもの状況は親が待つことさえできれば好転することが多いのに、親が待てずにちゃぶ台をひっくり返すようなことをするから子の手元には何も残らない、そういうことがたびたびあります。でも、そういうとき、多くの子どもは、親は自分のためにやってくれている、と解釈するから、親が自身のそれまでの努力を踏みにじることをしているのにかかわらず、子どもは自分が悪かったと考えてしまい、結果、自己否定感ばかりが募ります。そしていつも子どもに許されてしまう親は、いつまでも反省しません。そうやって、親はいつまでも反省することなく子どもを傷つけ続け、その結果、身動きのとれない子どもが醸成されます。


子どもの状況が変わらないと親が嘆いているときは、単に親の方が待つことができていないだけです。
変化のスピードは、子どもによってさまざまです。
親が思うような速さで子どもが変わらないからといって、子どもに何かを断念させたり、子どもから何かを奪ったりすることは、子どもの大切な自尊心を傷つけるだけです。



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by terakoyanet | 2019-03-23 01:40 | 寺子屋エッセイ(読み物) | Trackback | Comments(0)