雨の日に、宗像堂さんのこと。
2019年 05月 18日
本日は沖縄・宗像堂さんのパンの日。
1年以上ぶりに、雨のパンの日となりそうです。
雨の日だから腰を落ち着けて、宗像堂さんについて少し。
先日、イベントに来たあるお客さんに「なぜ宗像堂を取り扱っているのか」と尋ねられました。私は石川直樹、若松英輔、坂口恭平のイベントに参加した。彼らを呼んだとらきつねが宗像堂を取り扱うのにはやはり何か理由があるのか?と尋ねられました。そのとき、私がお話ししたのは宗像誉支夫さんのことです。
私は宗像誉支夫さんのことを、パン屋というより求道者だと思っています。宗像さんは日々変化する天候や薪の状態、酵母の状態、そういった今日限りの条件を身体で感じながら、パン作りをします。宗像さんは酵母やパンをコントロールしようなんて思っていません。あくまで、おばぁから受け継いだ酵母の力を信頼して、酵母が生き生きとはたらく環境を整えることに力を傾注し、最終的には酵母自体の力に身を委ねるようなパン作りをしています。石窯を5回作り直したり、自ら古代小麦の栽培をしたり、徹底的に自分の身体でパン作りに向き合いながらも、宗像さんは自分の作ったパンの独創を自賛することなく、今日はこういうパンができたという神秘を毎日楽しんでいるんじゃないかなと思います。でも結果的にそれが唯一無二のパンになっているというのは、本当に面白いことだと思うんです。
そんな話(というか紹介)をしたことを覚えています。この紹介が的を得ているかはわかりません。でも、石川直樹、若松英輔、坂口恭平といった人たちをこの店に呼んでいるのと、宗像堂さんのパンを取り扱っているのは無関係ではないと思いますと。でも、無理に関連づける必要はないし、それはお客さんが自然に感じてくれたらそれでいいと思うと。
宗像堂さんのパン。福岡の皆さんがご家庭で食べるときは、リベイクして、ベストの状態で食べていただきたい。その豊かさは、きっと伝わると思います。
沖縄・宗像堂さんのパン、焼き菓子の販売はいよいよ本日13時からです🥐
先月も全品完売してしまった宗像堂さんのパン。食べれば食べるほど、パンと親密になり、幸せの実感が深まるパンだとしみじみ思います。下の写真は先月から販売開始となった読谷酵母スコーン。スコーンの枠をはみ出した凄まじく粋な味わいで、衝撃を受けました。
・サブリナ
・黒糖シナモンロール
・つぶつぶ麦のフォカッチャ
・黒糖2山食パン
・黒糖メロンパン
・くるみ&カレンズ
・ライ麦入りカンパーニュ
・黒糖カトルカール
・読谷酵母スコーン
以上がラインナップです。お目当てがある方はお早めに。13時より、皆さまをお待ちしています。
とらきつねは、九州で数少ないかみ添さんのお取り扱い店です。世界が惚れ込む嘉戸さんの仕事。手に取ってご覧いただければ、その美しさに心を奪われることと思います。