いま子どもに教えるために必要な条件

テレビに出ている林先生を見ていてもそうですが、いま学生たちを教える先生たちはソフトな人が多いです。
私も大人たちからソフトな人間とよく言われます。その点、子どもたちはちゃんとそうじゃないと気付いていますが。。

子どもと指導者の関係はフラットであるほうがいいという話をするとたびたび誤解されるのですが、それだけでは子どもたちの力はつきません。フラットな関係を半ば利用して縦の関係を成就させることを自覚的にうまくやるのが、いま子どもたちに教える人たちにとって必要な条件です。

このことについて、11年前にこちらのブログで書いていますので、以下に掲載します。

・・・

私は日々、子どもたちと同じ目線で指導を、と思っています。
というか、子どもより自分が上の立場と思うこと自体がなんだかよくわからないのです。
目の前にいるのは、ただただ自分より若い、経験が少ない人間がいるだけ。

私は、年齢や経験値、(または社会的地位等)が上だからといって、人との間に縦の関係が生まれる場面があるというのが、なぜそういうことになるのか感覚的によくわからないのです。

ですから私は自分の友達と接するときとあまりかわらない感じで子どもたちと接することになります。
それは、相手を認める、というような大仰なものではなく、ただいっしょに隣にいるだけというかんじの関係。

ただし、生徒を指導するにあたって、なれ合いの関係を形成してそれでよしとは当然なりません。
そこで私は縦の関係を持ち出して子どもたちと接します。
子どもたちと話しているとき、要望を受けるとき、ある一線を越えた場合には、私の意見をはっきりと言い、私のやり方に従わせます。そういうとき、子どもたちは、ほとんどの場合、私が一方的に提示するやり方に逆らわずに従います。
彼らが従うのは、日ごろからの横の関係(やわらかな友達関係)がきっと背景にあります。彼らは私に嫌われたいとは思っていないと思います。また、私がひどい理不尽な要求をする人間ではない、と思ってくれていると思います。

ですから、彼らは私が言うことに対しある程度理解を示した上で、自分の行動を私のやり方に合わせます。
私は本来、横の関係による指導がしたいと思っています。さらに言えば、人と接するとき、私はそういう関係しかつくることができません。
ただし私は指導をするときに、縦の関係を持ち出します。基本的に横の関係しかありえない、と思っている私がここで「縦の関係」という言葉を用いるのは意図的です。

私が「縦の関係」を子どもたちに発動しているとき、私は一方的に子どもたちに何かを押しつけようとしています。これは私の心が感じることです。
一方で、子どもたちは日頃の私に対する安心からか、ある程度納得して私のやり方に従います。
ですから子どもたちからみたら、もしかしたら「縦の関係」で押しつけたものではないかもしれません。
しかし私は感じます。私は「横の関係」の力を利用することで「縦の関係」を成就させた、と。

ですからわたしはこのとき、「横の関係」に対して少し申し訳なく思います。

私にとって、「横の関係」を大切にしながらも、自身が「縦の関係」を発動していることを意識しながら指導することは忘れてはならないことです。そうでなければ、自然だと思っている「横の関係」までも、「縦の関係」に侵食されかねないと私事ながら思うのです。


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先日の高校進学説明会でスーパー中学生(特進クラス・部活動・クラブチーム・生徒会での活躍)として表彰されたYくんの雄姿。屋久島の模型地図を用いて何かを表現しようとしています。



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by terakoyanet | 2019-11-08 15:09 | 寺子屋エッセイ(読み物) | Trackback | Comments(0)