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塾に入っただけでなんぼのもんやねん

大手塾に通っているクラスメートが、自分がその塾に通っていることをやたら自慢する。それが見苦しいと中学生のある男の子が昨日苦言を呈していました。「〇〇〇に行ってるからって、じゃあお前はどうなの?」とかなり辛辣なことを言っていたので、宥めつつ、彼が言いたいこと自体には賛同しました。

子どもたちがある学校や塾に入っただけで自分が大きく見えるような錯覚を覚えるとしたら、それは子どもたち自身だけのせいじゃなく、それを取り巻く大人の責任も根深いものがあると思います。

塾自らが、塾に通わせる親が、積極的に子どもに対して上から見下すような価値観を根付かせようとする場面があります。しかし私は、これからの学習塾は、優越感やエリート意識を醸成することから明確に決別すべきだと思います。そういった意識の行く先には何も実体らしきものがないとわかったいま、そういう意識を利用して子どもを引っ張っていくことは虚偽であり時代錯誤だと強く言いたいと思います。優越感やエリート意識では、人間は幸せになんてなれませんよ。

むしろそんな詭弁に頼らなくても、子どもたちはちゃんと学力を伸ばすことができる、深い知識と知恵を蓄えてそれを人生に反映させることができるというのをちゃんと証明してみせるのが、(新しい時代の考え方にすっかり取り残されている)学校の外で子どもたちと勉強する大人たちの仕事だと思います。

寺子屋に通っている子どもたちも、決して塾に(寺子屋に)通っていることを自慢することなく、むしろ、身近にいる子に、自分が塾に通っている恩恵の一部でも伝えてあげられる、そんな人になってほしいと思います。


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Commented by 2807母 at 2020-01-19 16:30 x
先生の仰ることに賛成です。
多数の大手塾では経営上の利点からでしょうが、子供達に過度な競争をさせ、優越感を助長していると思います。
そのことは子供の親として、他の親御さん達とも話すのですが、多くの方々が危機感を持っておられます。
勉強するのは自分自身の為だけであり、他人に勝ったり優越感を持つことと全く関係ありません。
親達は、今の塾や学校に、もっと子供達に寄り添った多様性のある教育を求めています。
私達大人はストレスのない、より良い、面白い世界を提示することを真剣に考えるべきだと感じます。
by terakoyanet | 2020-01-17 02:13 | 寺子屋エッセイ(読み物) | Trackback | Comments(1)