『親子の手帖』試し読みのまとめ
2020年 05月 10日
6月末の新刊発売前の自主企画として、前作『親子の手帖』(鳥影社) の部分公開を行っていきます。どうぞお付き合いください。初回の今日はまえがき。
— 鳥羽 和久 (@tobatoppers) April 30, 2020
私が子どもに抱いている不安というのは、私が子どものことがわからないことから生じる私自身の不安なんだ#親子の手帖https://t.co/OYakvBJxDj pic.twitter.com/Qa9TtUgU4x
今日はカンニングをする子どもの話です。
— 鳥羽 和久 (@tobatoppers) May 1, 2020
自分の心の弱さに負けたせいで自分自身を裏切ることも、今日で最後にしましょう。
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今日は、理解のある親は子どもにとって万能などころか残酷でさえあるという話です。
— 鳥羽 和久 (@tobatoppers) May 2, 2020
自分が受けた傷を確認するような子育てというのは、子どもにとっては、思いの外、残酷なことなのです。
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今日は、子どもを愛しながらも自分のことを優先してしまう親の利己的な心についてです。
— 鳥羽 和久 (@tobatoppers) May 2, 2020
子どもを翻弄する世間の波を見極め、それから子どもを守ろうとすればするほどに、自分が世間の運動に取り込まれてしまうのです。
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今日は、休校が長引いてぎすぎすする親子に読んでもらいたい「叱り方のポイント10」です。
— 鳥羽 和久 (@tobatoppers) May 4, 2020
子どもは不思議なもので、親としての親のことはよく見ないのに、人間としての親のほうはよく見ているんです。
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今日は「管理される子ども」の話です。
— 鳥羽 和久 (@tobatoppers) May 4, 2020
休校下の子どもたちに対して、その成長を促すことより彼らをいかに管理するかに重点が置かれた行政や大人たちの動きがあることは見逃せないことだと私は思っています。
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今日は子どもの日なのでもう1本。自分は子どもをコントロールしていないと思っている親にこそ読んでほしい話です。
— 鳥羽 和久 (@tobatoppers) May 5, 2020
自分が大切にしている生活の鍵と愛情の糸が、すべて親によって握られているとき、子どもは一切の自由意志を持ちえません。
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今日は、幼いときから母親から繰り返し難関校Fに行きなさいと呪いをかけられた女の子の話です。これ書くのしんどかったです。
— 鳥羽 和久 (@tobatoppers) May 6, 2020
彼女は母親のイメージ通りの娘になることばかりを考えているようでした。
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今日は、コロナ禍後の社会でますます進行するであろう「総スペクトラム化社会」の話です。
— 鳥羽 和久 (@tobatoppers) May 7, 2020
人間というのは、それくらい残酷な生き物だという認識がなければ、親はいつまでも子どもを本当に見つめることなんてできやしません。
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このシリーズも残り3回。今日は、子どものいじめをお抑えるために大人が未然にできることの話です。
— 鳥羽 和久 (@tobatoppers) May 8, 2020
(子どもと)築いた信頼関係をあえて利用することで、子どもたち一人ひとりの生存を守るのです。
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ラス前です。今日は、LD(学習障害)の男の子の父親に欺瞞を指摘される場面。
— 鳥羽 和久 (@tobatoppers) May 9, 2020
その証拠にいま先生は、障害に可能性を見出すふりをして、実際には、障害の正常化を試みるようなことを言った、だから欺瞞なんです。
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今日は最終回です。親にとって子育てとは。
— 鳥羽 和久 (@tobatoppers) May 9, 2020
子どもをいつも傷つけてしまうような、泥にまみれた子育てをしているのに、それでもなお、親は子を愛おしく思う気持ちから、決して逃れることができません。だから親は尊いのです。
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現代のたよりない親子たちが、幸せを見つけるための教科書。
《推薦》
石川直樹さん(写真家、写真集『CORONA』『K2』『DENALI』など)
植本一子さん(写真家、著書に『家族最後の日』『降伏の記録』など)
福岡市のランドマーク、大濠公園近くにある現代の寺子屋。いつもキャンセル待ちが続く教室には150人以上の子どもたちが通っています。全県1位の模試成績をとる生徒を毎年のように輩出するれっきとした学習塾なのに、1階のイベントスペースでは、ディープなゲストたち(2017年には東浩紀、石川直樹、坂口恭平、寺尾紗穂、中島義道ら)が、夜な夜なトークを繰り広げています。
『親子の手帖』で描かれているのは現代の親子のリアルな姿。寺子屋の中心人物である著者は、内容について「すべてフィクション」と語りますが、そこには、身を粉にして一心に親と子に寄り添ってきた人にしか書けない、親子の真実が切々と綴られています。だから、読む人が子育て中の親の場合には、この本と向き合うために少しの覚悟が必要でしょう。なぜなら親の現実をえぐる内容が続きますから。でも、それは決して親を責めるために書かれたのではなく、子どもの幸福のために、さらに、かつて子どもだった、いま毎日を懸命に生きる親のために書かれたもので、著者の徹底した(上目線でない)横目線からは、親と子への深い愛情が感じられます。話題は子育てにとどまらず、現代のさまざまな課題(たとえば障害者問題など)にアプローチしていますので、親ではない大人にもおすすめいたします。
【目 次】
まえがき
第1章 私の不安を知ることで、子育ては変わる
1 親の不安は子に伝播する
2 親の言うことを聞かない子ども
3 子どもの叱り方
4 管理される子どもたち
5 全部、僕のせいなの?
6 放っておけない親
第2章 親はこうして、子をコントロールする
1 成功体験は危ない⁉
2 ある母と娘との電話
3 親はこうして子をコントロールする
4 カンニングをする子どもたち
5 幻想の共同体、母と娘
6 記念受験の虚実
7 なぜ偏差値の高い学校を目指すのか
8 小中学受験と親
9 葛藤との向き合い方
10 受験直前の子どもとの付き合い方
第3章 苦しむ子どもたちと、そのとき大人ができること
1 学力と差別の問題
2 身近になった障害
3 「勉強ができない」と下を向かなくてもいい
4 LD(学習障害)の子どもの将来
5 発達障害の子どもと夫婦の問題
6 良い父親
7 良い母親
8 家庭でも学校でもない、第三の居場所の必要性
9 子どものいじめと大人の接し方
第4章 子どもの未来のために
1 大人になるということ
2 子育てに熱中すること、子育てから逃避すること
3 理解のある親と子どもの精神
4 親にとって子育てとは
あとがき
- 単行本: 208ページ
- 出版社: 鳥影社 (2018/3/22)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4862656625
- ISBN-13: 978-4862656629
- 発売日: 2018/3/22