山崎ナオコーラさんの書評のこと

週刊文春に掲載された山崎ナオコーラさんの書評が、今朝、文春オンラインに掲載されました。
以下で全文をお読みいただくことができます。



山崎ナオコーラさん。その小説の中にはどこかぎこちない人たちと、彼らによるぎくしゃくした対話が出てきます。そしてそのエッセイの中には細かすぎて伝わりにくい居心地の悪さや違和感、そしてその背後にある情念が描かれます。いつもブツブツと呟きながら、自分はどうなんだと考えを膨らましながら、そしてときおり武者震いしながら、山崎ナオコーラさんの本を読んできました。そんな山崎さんに「読み物として素晴らしい」と言ってもらえたことはとても嬉しいです。

処方箋を綴れば実用書になる。個別性を描こうと思うなら文学がいちばんいい。哲学の普遍も、実用の一般化も、文学を一度透過することで個別の光を宿したままに普遍を照らせるかもしれない。だから、文学の力を借りることで、哲学に触れ、同時に実用にも耐えうる読み物をという野心のもとで書いたのが『おやときどきこども』です。だから、この数日、文学ラインの感想が届いてとても嬉しいです。


この記事がYahoo!ニュースでも流れ、さらに翻訳家の村井理子さんのおすすめツイートも重なり、『おやときどきこども』が瞬間値ながら、楽天の本・雑誌・コミックランキング(リアルタイム)で鬼滅の刃を抜いて1位になりました。Amazon品切れ(総合181位)の影響で楽天に流れたと思われます。最初で最後だと思うのでぜひ見納めてください。

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この画像は詩人の三角みづ紀さんが首位記念にスクショしてくださったもの。
人生何があるかわからないなあと思いながら、今日も粛々と授業の準備をしています。








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by terakoyanet | 2020-08-23 12:17 | おすすめの本・音楽 | Trackback | Comments(0)