子供の夢について

将来の夢がないから、目標がないから、子供ががんばれないんじゃないかしら、という大人が多いのですが、私はその説にかなり懐疑的です。

だって、目標があるから頑張れるとは限らないこと、逆に目標がなくても頑張れる人がいることくらい、大人なら誰でも経験的に知っていますよね? 目標があるのになぜか頑張れないから悩むし、目標がなくてものめり込んでしまっていつの間にか他の人にはなかなか真似できないような技術を手に入れてしまうこともある。人間は自分の意志の通りに動けるほど単純ではありません。

これまで沢山の子供の勉強を見てきましたが、夢や目標がある子は頑張れて、そうじゃない子は頑張れないという傾向は見られません。そして、勉強のやる気がないからといって夢を実現させる力が弱いというわけでもありません。

「夢や目標がある」と言う子も、それが内発的な動機によるものかという点では疑わざるを得ない子も多いです。親の前で言ってみたら凄く喜んでくれて嬉しかったことが夢の原点の子もいて、そういう子の中にはいまさら夢の手放し方がわからなくなっている子もいます。
そんな子どもに対して、夢を叶えたいなら頑張らなくちゃね、と親が声を掛けるのは、親子関係の地獄のひとつです。子どもはこうして夢という呪縛から抜けられなくなります。こう考えていくと、夢があるのに頑張れない子供の理由の秘密が少しだけ明らかになりつつある気がします。

「好きなことを見つけなさい」そう言う大人は多いですが、「イヤなら私に遠慮なんかせずにすぐに手放していいからね」そう教える親はあまりいません。でも、こうやって「好きなこと」で子どもを囲うことを大人はやめなければいけません。

もう君の夢は死んでいるよね。子供にそう声を掛けたくなったことが何度もあります。
でもそんなことは残酷すぎて口が裂けても言えることではないので、決して口にすることはないのですが。


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以上は、今日の高校生のディスカッションのときに、高校生たちと話した直後に出てきた言葉をまとめたものです。高校生たちとの対話、本当に勉強になります。



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by terakoyanet | 2020-12-13 01:23 | 寺子屋エッセイ(読み物) | Trackback | Comments(0)