エレベーター
2008年 01月 24日
新聞やテレビでも報道がありましたが、おととい、地下鉄唐人町駅のエレベーターがいきなり故障して緊急停止しました。しかも1日に2度も。I君はちょうどエレベーターが緊急停止して、乗客たちが閉じ込められる直前にそのエレベーターに乗り合わせたらしく、「危なかったーー」と言っていました。わたしは日ごろからエレベーターを薄気味悪い乗り物と思っているので、その話を聞いて背筋が寒くなる思いでした。私は毎日自宅マンションのエレベーターに乗るたびに、落ち着かなくなります。不安を感じないことはありません。
村上春樹の小説「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」はエレベーターの場面で始まります。
・・・あるいはそれは下降していたのかもしれないし、あるいはそれは何もしていなかったのかもしれない。ただ前後の状況を考えあわせてみて、エレベーターは上昇しているはずだと私が便宜的に決めただけの話である。ただの推測だ。根拠というほどのものはひとかけらもない。十二階上って三階下り、地球を一周して戻ってきたのかもしれない。それはわからない。
―『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 上』 新潮文庫より―
この小説に出てくるエレベーターは、一般のエレベーターとは「およそ考えられうる限りの長い距離によって存在を遠く隔てられて」いるものということですが、わたしのエレベーターに対して抱いている不安と疑念はこれに近いものがあります。以前テレビであっていたのですが、アフリカから来た家族が初めて日本のエレベーターに乗ったとき、彼らはとても落ち着かない様子できょろきょろしていました。そして別の階に着いたとき、彼らは目を見開き、思わず後ずさりしていました。その感覚というのは、わたしはそうだよなと思います。
わたしはエレベーターに乗ると、首や手の指をポキポキ鳴らす癖があるらしく、よく相棒から注意されます。たぶん落ち着かなくなるからだと思います。
エレベーターとは全く関係がない話ですが、おととい天神に用事があって行ったとき、わたしのWii(BY NINTENDO)が欲しい熱が高ぶって(*わたしは昨年のいまごろからずっとWiiがほしいなあと思っているのですがまだ買っていません)、Wii Wii ウィー ウィー とだだっ子のように連呼していたら、相棒に「それって小島よしおのまね?」と言われて愕然としました。

January 2008
