悪人と犯罪者

小室哲哉が逮捕されて3日が経過した。
現在の小室サウンド放送自粛の状況はちょっと困る。My Revolutonも卒業もGet Wildも愛撫もNo TitlistもEZ DO DANCEもTOO SHY SHY BOYもa walk in the parkも聞けなくなると寂しいじゃないかと思う。

とにかく今回のことで、彼がこれまで得てきた名声の多くを失ってしまったのは間違いのないことで、なぜこんなことになってしまったの?という思いは尽きない。

今回の逮捕のあと、この5億円詐欺事件について、さまざまな憶測と私見が飛び交っている。
報道では「小室容疑者が主導した」と言われる一方で、マスコミやネット上では「彼は周りの取り巻きに巻き込まれた」「裸の王様だった」「小室は世間知らずでかわいそう」といった擁護論も聞かれる。

皆がなぜ、このような小室が悪いのか、それとも取り巻きが悪いのか、そういった議論をするのかと言えば、それはきっと、犯罪者=悪人、という定式があるからではないだろうか。

しかしあえて誤解を恐れず言わせてもらえれば、きっと彼は悪人ではない。別の言い方をすると、彼がもし悪人なら私も悪人である。


これは彼を擁護するために言っているのではない。私は犯罪者=悪人という単純な定式に異議を唱えたいと思っているだけだ。

話は変わるが、このまえ逮捕された大分教員採用試験収賄事件のある先生は、とても生徒や保護者からの信用が厚い先生だった。新聞にはこうあった。「あの熱血先生が、なぜ?」

この見出しを書いた人は、犯罪者だから悪人にきまっている、それなのになぜ?と思っているのだろうか。

わたしはむしろ、犯罪者に通じる道は私たちの日常にごろごろとそこいらじゅうに転がっていて、その中で、ある人たちだけが犯罪の坂道を一番下まで転がったあげくについに逮捕されるのではないだろうか、と思うのだ。

世には罪など犯しようのない正しい潔白の道を進んでいる方もたくさんいる。
だから犯罪者に通じる道がごろごろと言われてもぴんとこない方もいるかもしれない、と思う。

でもわたしはそのことを考慮しても、犯罪者だから悪人だ、罪を犯さない人間は善人だ、そういった定式については、異議を唱えたいと思う。

私は罪は犯すべきでないと思っている。小室容疑者はどれだけ言い訳をしても、擁護されても、罪を犯したことには変わりないと思う。しかし、罪が善悪観念だけに委ねられるべきではないと考える。
すべての善悪判断には差別がひそんでいる。もっとゆるやかな価値判断があればいいのに、と思うのですが。


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夜の天神地下街
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Commented by トニー at 2008-11-07 23:02 x
 鳥羽先生、はじめまして。中学3年の子を持つ母です。
わたしは、小室氏のファンでもないのですが、
様々な事件に対する「犯罪者は、悪人である」という世間の考え方が、怖く感じることがあります。
 もし、それが間違いだったら、・・・それなのに、人は、さも本当に
見たかのように悪人扱いします。わたしには、とても怖くて知らない
人の悪口なんて、言えません。
 罪を憎んで、人を憎まず。できれば、そうしたいです。少なくとも
被害者でなければ。
Commented by terakoyanet at 2008-11-08 02:30
トニーさんが仰ること、すごくよくわかります。

私もトニーさん同様、世の「犯罪者は、悪人である」という考え方に怖ろしさを感じてこの記事を書きました。

憶測やその場のノリで人を悪人扱いする人たちは、自分の言論に責任を持つという発想はないのだと思います。


トニーさん、今後もお話ができたらと思います。
中3はこれからが大変ですが、お子さんによい道が開かれますように。
by terakoyanet | 2008-11-07 01:04 | 連載(読み物) | Trackback | Comments(2)