自律性、自己決定を重んじるフリースクールや子どもの村などから移ってくる生徒たちを見ているとその問題点について考えざるを得ない。

彼らが大人から教わらなかった大事なことは、大学や大学院に進学しないと学べないこともあるし、就けない職業もあるという当たり前の社会構造の話で、彼らはそのことを知らないままに、勉強の機会の一部を失い、将来の選択肢のいくつかを奪われてしまっている。つまり、自律性、自己決定を謳いながら、肝心の自らの生存の条件について子ども自身が考える機会が奪われてしまっているのではないかという疑義が生じる。

子供はバカじゃないから初めから無菌状態の中で育てる必要はなくて、むしろ中高生だったら、いま社会構造はこうなってて受験制度ってこういうところがバカげてるけど、じゃあ君はどうする?といっしょに考えながら進むことだってできる。
矛盾をはじめから排除するんじゃなくて、むしろ社会の矛盾と自分の欲求を突き合わせながらどの道に進むか共に考えることができるはずだ。だからうちの塾では大学進学のど真ん中の道を支援しながら、道草したい子供たちとも付き合っていきたいと思う。


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by terakoyanet | 2020-09-24 14:03 | 寺子屋エッセイ(読み物) | Trackback | Comments(0)