今年最後の授業 中3冬期1日特訓
2022年 12月 29日



『君は君の人生の主役になれ』書評より
2022年 12月 21日
>私たちは「安定」した状況から逃れなければやっていられない瞬間がやってくる。所与や前提をひっくり返すことで、ようやく自らの存在を保てるタイミングがやってくる。それはまさにレジスタンスであろう。少なくとも、「安定」の内側にいる人からすればそのように見えるはずだ。
よって本書は大人にも突き刺さるものがある。見たくないもの、いや、ずっと見て見ぬふりしていたものを突きつけられるような感覚があるはずだ。一体自分は何を損ない続けてきたのだろうか、と。そうしてもう一度腰を据えて考えることだろう。大人になるとはどういうことなのだろうか、と。
>本書のタイトルは、「君は君の人生の主役になれ」である。まず主語が省略されていない点が素晴らしい。また、「君の人生」という限定も良い。親の人生でもなければ、世間一般の人生でもない。ただ唯一の「君の人生」をターゲットにすればいいのだ。
そして「主役」。そう、これは役なのだ。主人公ではない。主人公はずっと降りられないが、役は交代しうるし、代打もある。ちょっと休んでもいいし、他の人に譲ってもいい。ときには主役の俳優が脇役をやり、脇役の俳優が主役をやることもあるだろう。そこには、さまざまな人の陰影ある可能性が感じられる。少なくとも、「主人公」になってモブを見下すようなくだらなさとはずいぶんと距離がある。そうした距離も置き方も、一種のレジスタンスであろう。人生の主人公になれと追い立てくる資本主義マシーンからの。
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2022年 12月 06日