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とらきつね(福岡市中央区唐人町1-1-1)の店舗は、しばらくの間営業を縮小し、開く日を事前にお知らせするという形にさせていただきます。自分の店も気になりますが、大好きなあの店やあの店やあの店が元気でやってるかな、そんなことを考え出すと心がざわめきます。

少しでも皆さんに全国のどこかで本に触れていただけるよう、細々と発信は続けます。
(生徒さんたちが必要なものが購入できるように授業スケジュールも考慮してオープンいたします。)

とらきつねの営業について_d0116009_07211021.jpg


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by terakoyanet | 2020-03-29 07:22 | とらきつね | Trackback | Comments(0)

春休みが長い今年は、読書に親しむチャンスです。

ぜひ本を読み、読書感想文にチャレンジしてみてください。(対象:小4~高3/高卒生)

  以下のとらきつね推薦の課題図書から1作品を選び、その本についての読書感想文を書いて提出してください。(原稿用紙[書式は自由]に800字以上2000字未満で書く)

  原稿用紙以外に紙を1枚添え、①学校名、②学年、③氏名、④生年月日、⑤連絡先の住所と電話番号、⑥読んだ本の書名、⑦著者名を記入して提出してください。感想文の執筆に際し、参考にした資料(本や雑誌、ホームページなど)がある場合には、⑧参考にしたもののタイトルやWebアドレスを具体的に記入してください。唐人町寺子屋塾生だけでなく、広く一般から募集いたします。

  

  ◇作品の提出

   とらきつね店頭、または唐人町寺子屋事務室に4月10日(金)までに提出(郵送可)

   自筆が好ましいが、パソコン(ワープロソフト)の使用も可とする

  ◇入賞発表

   寺子屋ブログ等にて発表

   作品(感想文)の文章についてもブログ等で公開されることがあります

  ◇表彰

  【最優秀賞】

全学年から1名 賞状、図書カード(3000円分)、

及び、さらに文章をブラシュアップするための無料文章指導(鳥羽)を複数回受講する権利

  【優秀賞】

    全学年から若干名 



課題図書【小4~高3共通】以下20


作品名

著者

出版社

とらきつね在庫(3/15)

あひる

今村夏子

書肆侃侃房

きみはなぜ生きているのか?

中島義道

偕成社

きよしこ

重松清

新潮社

銀河鉄道の夜

宮沢賢治

筑摩書房

ゲド戦記(全6冊)

UK. =グウィン/清水真砂子訳

岩波書店

声めぐり

齋藤陽道

晶文社

異なり記念日

齋藤陽道

医学書院

最後の冒険家

石川直樹

集英社

新訳 ナルニア国物語

CS・ルイス/河合 祥一郎訳

KADOKAWA

スラムダンク

井上雄彦

集英社

×

ゼロからトースターを作ってみた結果

トーマス・トウェイツ/村井理子訳

新潮社

谷川俊太郎詩集 たったいま

谷川俊太郎

講談社

旅をする木

星野道夫

文藝春秋

カラフル

森絵都

文藝春秋

清兵衛と瓢箪

志賀直哉

新潮社

へいわとせんそう

たにかわしゅんたろう/Noritake

ブロンズ新社

へろへろ 雑誌『ヨレヨレ』と「宅老所よりあい」の人々

鹿子裕文

ナナロク社 または 筑摩書房

星新一ショートショートセレクション ねらわれた星

星新一

理論社

みえるとか みえないとか

ヨシタケシンスケ・伊藤亜紗

アリス館

モモ

ミヒャエル・エンデ

/大島かおり訳

岩波書店



課題図書【高校生/高卒生】以下20


作品名

著者

出版社

とらきつね在庫(3/15)

居るのはつらいよ: ケアとセラピーについての覚書

東畑開人

医学書院

おぞましい二人

エドワード・ゴーリー/柴田元幸訳

河出書房新社

急に具合が悪くなる

宮野真生子・磯野真穂

晶文社

銀の匙

中勘助

岩波書店

玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ

木下龍也, 岡野大嗣

ナナロク社

それから

夏目漱石

岩波書店

存在の耐えられない軽さ

ミラン・クンデラ/千野栄一

集英社

17歳のための世界と日本の見方

松岡正剛

春秋社

死んでしまう系のぼくらに

最果タヒ

リトル・モア

数学する身体

森田真生

新潮社

ここは、おしまいの地

こだま

太田出版

鉄コン筋クリート

松本大洋

小学館

天才はあきらめた

山里亮太

朝日新聞出版

点滴ポール 生き抜くという旗印

岩崎航

ナナロク社

独立国家のつくりかた

坂口恭平

講談社

どもる体

伊藤亜紗

医学書院

82年生まれ、キム・ジヨン

チョ・ナムジュ/斎藤真理子訳

筑摩書房

パタゴニア

B・チャトウィン/芹沢真理子訳

河出書房新社

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

ブレイディみかこ

新潮社

檸檬

梶井基次郎

新潮社


要綱はこちら
https://3.gigafile.nu/0322-b9c8cd3d97bb5b83b84856b528940a548
でダウンロードしていただけます。(3月22日まで可能)
春の読書感想文コンクール🌸🌸  とらきつね主催_d0116009_07061725.jpg

・・・・



突然の休校以来、家でふらふらと何もしない子どもに業を煮やしているご家庭も多いのではないでしょうか。そんな方におすすめなのが、AERAwithKids春号。特集では『小学生のうちに読みたい154冊』で子ども(中学生でもOKの本も沢山)におすすめの本がたくさん紹介されています。そして、親向けには『親の悩みを解決する本』の特集が組まれていて、親も子もいろんな本に出会える内容になっています。とらきつねに在庫がある本もたくさん紹介されています。


特集の中で『親子の手帖』を紹介してくださったのは、HIBIYA COTTAGEの店長でベストセラー『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』の著者でもある花田菜々子さん。極限に面白い文章の書き手であり、百戦錬磨の読み手でもある花田さんに「すごく面白いです!」と言ってもらって光栄です。


今週末もたくさんの新入荷ありですので、ぜひ本棚を覗きに来てください。

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by terakoyanet | 2020-03-15 07:03 | とらきつね | Trackback | Comments(0)

とらきつね一般書ベストセラー(1/8-2/18)
(初) 1モヤモヤの正体 迷惑とワガママの呪いを解く 尹雄大 ミシマ社
(9) 2 ありのままがあるところ 福森伸 晶文社
(初) 3 なんで僕に聞くんだろう。幡野広志 幻冬舎
(初) 4 校正者の日記 牟田都子 栞社
(再) 5 悲しみの秘儀 若松英輔 ナナロク社/文春文庫
(初) 6 ブードゥーラウンジ 鹿子裕文 ナナロク社
(4) 7 親子の手帖 鳥羽和久 鳥影社
(初) 8 なんだろう なんだろう ヨシタケシンスケ 光村図書出版
(2) 9 まとまらない人 坂口恭平 リトルモア
(8) 10 橙書店にて 田尻久子 晶文社


今年最初のランキングは、尹雄大さんの新刊『モヤモヤの正体』が首位。3位は幡野広志さんの話題作、4位は1日(というか数分)で完売してしまった牟田都子さんの日記が初登場。5位は超ロングセラー『悲しみの秘儀』となりました。鹿子さんの『ブードゥーラウンジ』も登場で当店らしいリストに。

このリストに登場する作家の方々のうち、複数の方が近日中にとらきつねにいらっしゃいますので、ぜひお楽しみに。


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by terakoyanet | 2020-02-20 10:28 | とらきつね | Trackback | Comments(0)

現在、全国の書店で話題の1月末にミシマ社から刊行されたばかりの本、『モヤモヤの正体 迷惑とワガママの呪いを解く』の作者、尹雄大(ゆん・うんで)さんを来たる2月11日(火祝)にお呼びしてお話を伺います。

☆速報 2月7日に、わずか発売1週間で『モヤモヤの正体 迷惑とワガママの呪いを解く』の増刷が決定しました!おめでとうございます!


「人に迷惑だけはかけなさんなよ」そう大人に言われ続けて育った私たち。
そんな私たちは、他人をすぐに「迷惑」だとラベリングするし、自分が人に迷惑をかける行為をそれを「ワガママ」だからだと自制します。
尹さんは、私たちが迷惑やワガママを許せない心理の背後にある「怒り」の感情について、葛藤と克服の物語について迫っていきます。
尹さんは、私たちがほとんど無意識のうちに手中にしている判断基準や価値観について鋭くメスを入れるので、そういう価値基準の中で生きてきた私たちの心の中には抵抗や煩悶、憤りが生じることもあるかもしれません。自分の大切なものにケチをつけられたような感情が生まれる人もいるかもしれません。
でも、そういう日ごろは見ないようにしている自分の弱さがあぶり出されることでようやく腑に落ちることもあると思います。約2年ぶりの尹さんとの時間が良いものになりますように。


〇尹雄大トーク『モヤモヤの正体 迷惑とワガママの呪いを解く』刊行記念トーク福岡 出演:尹雄大 進行:鳥羽和久

◇日時 2月11日(火祝)15:00~17:00
◇チケット販売:とらきつねBASE https://torakitsune8.thebase.in/:またはとらきつね店頭にて
◇会費 2,700円(学生1,000円)
※高校生以下無料、お子様連れ可能ですが託児施設等はございません
※学生さんのみ電話・メールでの予約が可能です。(学生さんのみ当日の支払い可。一般の方々は事前にチケットをご購入下さい。)
※チケットレス制です。ご予約の方に予約番号をメールでお知らせしますので、当日受付にて予約番号をお申し付けください。(チケットはございません)
※質疑応答あり
※トーク終了後に尹雄大さんの書籍販売、サイン会あり※キャンセル不可(払い戻しはできません)

◇プロフィール尹雄大(ゆん・うんで)
1970年神戸市生まれ。物書き。政財界人やアスリート、アーティストなど約1000人に取材し、その経験と様々な武術を稽古した体験をもとに身体論を展開している。主な著書に『やわらかな言葉と体のレッスン』(春秋社)、『体の知性を取り戻す』(講談社現代新書)、『増補新版 FLOW 韓氏意拳の哲学』(晶文社)、『脇道にそれる』(春秋社)など。



・・・・・・・

尹雄大『モヤモヤの正体 迷惑とワガママの呪いを解く』(ミシマ社)、たくさん気になるフレーズがあります。少し書き出してみたいと思います。


どこかに正解があるはずだと、手にしたものをすぐさま放り投げるのではなく、摑んだ失敗や間違いを余すことなく体験し、それを徹底して味わってみる。それがこの世界のわけのわからなさを「わけのわからないもの」としてまるごと理解するたったひとつの道なのではないでしょうか。

言葉を覚えたての幼子が飽きもせず「なぜ?」を連発するのはどうしてでしょうか。それはおそらく答えを欲するのではなく、ただ問うているからでしょう。

「正しくあらなければならない」という考えは葛藤の存在を示しています。「そうでなければいけない」と言えば言うほど明らかになるのは、当人が決して現状に満足していない様子です。

正義を問うことが対立を生むのだとしても、それのいったい何が問題なのでしょうか。

自信が持てないのは何かが欠如しているからではなく、「自信がない」という設定を自らに許しているからではないか、ということでした。

「迷惑かもしれない」という配慮は、他者への気遣いでも繊細さでもなく、客観性の名の下に相手をコントロールしたいという欲望の表れだとは言えないでしょうか。

意識は過去に囚われ、これまでのことを後悔しても決して取り戻せない。一歩も前に進まない。焦りは募り、変わりたいという思いは空転する。絶望感でいっぱいになります。ですが、身体はそうなっていません。毎日を新たに生きたがっています。いや増す絶望感をよそに、身体は生に向けて歩みを続けています。

自分が無視してきた体感にフォーカスしていくと、長年かけて育てた感性が実は社会に合わせていたことや、わかって欲しかったけど理解されなかった経験があったのだと気づきます。

いろんな方の話を聞いて思うのは、弱さやダメなところがあるから問題なのではなく、それらを認められない、認めるわけにはいかないというその人の切実さがつまずきになっている、ということです。

わからなさを知ろうとすることがわかるということであり、共感に投資することが自己の理解の道のりではないはずです。


少しだけ抜き出そうとしたら、たくさんに。。。

著者は1章において「複雑な世の中であるからこそ白黒つけられないところに留まる足腰の強さはあったほうがいい」と言います。この本は、そういった足腰の粘り強さを頭で理解する以上に体得していくこと、「覚束ない足取りでも」(「おわりに」より) それを留まることなく続けていくことを呼びかけるために書かれたものだと感じました。


「人に迷惑だけはかけなさんなよ」そう大人に言われ続けて育った私たち。そんな私たちは、他人をすぐに「迷惑」だとラベリングするし、自分が人に迷惑をかける行為をそれを「ワガママ」だからだと自制します。そのような迷惑やワガママを許せない心理の背後にある「怒り」の感情、そして葛藤と克服の物語を通して、私たちが何を切実に手に入れようとしてきたのか、この本は詳らかにしていきます。


かつて作家の吉本ばななさんが尹さんの文章のことを次のように言いました。


この人の描く言葉は

他のだれとも違う彼だけの速度。

だから信用できるしほっとする。


そのころ(5年前)以上に今回のこの本の尹さんの文章は、余分なものが削ぎ落されていると感じます。理屈だけで読もうとすると、うまく読めなんじゃないかという気もします。読む方も試されているなと感じるのです。


尹さんの2018年の著書『脇道にそれる』(春秋社)の中にあった「私は現実ではなく、現実らしさを望んでいたのだった」という一節を思い出します。共感という道筋で他者の価値観に依存し、私を見つけようとしたところで、その私には根が全くなく、決して安心できない。それでも、私たちは「わかるよ」と頷きあって慰め合う。尹さんはそのことを「現実らしさ」と呼び、私たちが「現実らしさ」から抜け出すために、自分自身に立ち返ることを呼びかけます。


さて、いよいよ尹雄大さんのとらきつねでのトークイベントの開催が4日後となりました。

尹さんといっしょに本の内容について(上にあげたフレーズについても)いろいろと話してみたいと思います。参加者の皆さまには、お話しを聞きながら自分が何を感じるか、その内観を味わっていただきたいと思います。

ご意見や感想、質問などを伺う時間やサイン会もありますのでぜひお楽しみください。


尹雄大『モヤモヤの正体 迷惑とワガママの呪いを解く』刊行記念トーク福岡開催のお知らせ_d0116009_02405620.jpg


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by terakoyanet | 2020-02-07 02:41 | とらきつね | Trackback | Comments(0)

とらきつね一般書ランキング(11/22-12/29)


とらきつねより、昨年最後の書籍ランキングです。


(初)1うれしい生活 植本一子 河出書房新社
(1)2まとまらない人 坂口恭平 リトルモア
(初)3「いいんだよ」は魔法の言葉 立花高等学校 梓書院
(9)4 親子の手帖 鳥羽和久 鳥影社
(再)5 自殺会議 末井昭 朝日出版社
(初)6 不登校になって伸びた7つの能力 吉田晃子 星山海琳 廣済堂出版
(再)7 自殺 末井昭 朝日出版社
(初)8 橙書店にて 田尻久子 晶文社
(初)9 ありのままがあるところ 福森伸 晶文社
(初)10 小さな天才の育て方・育ち方 吉田晃子 星山海琳 セルバ出版



満席のイベントが3つも行われ、たくさんの方々で賑わったとらきつね。これまでで最も多くの本が皆さまのもとに届いた月となりました。

そんな中、トップを飾ったのは植本一子さんの初の写真集『うれしい生活』。ほんとうにすばらしいので一人でも多くの方に届きますように。


田尻久子さんは当店ですごく売れるのですが、今回は売れるペースが過去でいちばん早いです。しょうぶ学園福森さんの『ありのままがあるところ』も初登場。話題作目白押しです。


とらきつね一般書ランキング(11/22-12/29)_d0116009_20310826.jpg



1位の植本一子さん写真集『うれしい生活』については、別のところでレビューを書きましたので以下に転載します。

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植本一子 うれしい生活(河出書房新社)

写真を撮ることを「世界との一定の関係に自分を置くこと」と言ったのはスーザン・ソンタグ(『写真論』1987年)だが、『うれしい生活』はまさに、植本一子という一人の人間がどのように世界と関係を結んできたかを記録した写真集である。

被写体に対しての愛を感じる写真というのは美しい。でも、愛に耽溺する余り、愛に対しての驕りを感じさせる写真は、とたんに醜悪になる。

植本一子が撮る人たちの多くは笑っていない。
彼女の撮る写真は、どこか被写体と一定の距離感が保たれていて、愛があるのに醒めている。彼女は愛に耽溺しないし驕らない。私はそこに彼女の作家性を強烈に感じる。

自然光のみで撮影するスタジオ「天然スタジオ」を運営する彼女の写真は、やはり光が美しい。(彼女のことを"光の魔術師・下北のフェルメール"と呼んでいる人がいたな。)この光は彼女の潔い覚悟の現れである。光の前では何もごまかせない。光は全てを衆目に晒す。

この写真集を何度も繰り返し見てしまうのは、彼女の世界への希求がそのままに映し出されているからだ。「たとえ一緒にいられなくても、遠くでもいいから、どうか、わたしを好きなまんまでいて。」そんな声が聞こえてくるようで、胸がどうしようもなく締めつけられる。

しかし、夫である石田さん(ECD)の視線は、そういった彼女の作家性を食い破ってしまう。ECDはこの写真集における異物である。彼の透徹した個(孤)の眼差しは、私たちの奇妙な生という営みを睨み返す。ECDはこの写真の途中から痩せていき、ついには死に至る。彼の死は、この写真集に永遠性を備えた命を与えた。なんてことだろうと思う。

たとえ一緒にいられなくても、あなたに会えたことがうれしい。私たちは最も身近な家族とでさえ、いつまでもいっしょにはいられない。子どもは瞬く間に離れていってしまうし、私もあなたも、もしかしたら明日死んでしまうかもしれない。

それでも、たったいまあなたといるという現実がうれしいのだ。私たちには「いま」しかなく、できることは、いまといまとを大切に繋いでいくことだけだ。この写真集は、うれしい「いま」の光で溢れている。




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by terakoyanet | 2020-01-08 20:38 | とらきつね | Trackback | Comments(0)

今年もせまい空間にたくさんのディープなゲストが来てくださり、皆さまとめくるめく時間を過ごすことができました。
ご参加いただいたすべての皆さま、ありがとうございました。

今年もありがとうございました。_d0116009_01362321.jpg

1枚目左上から
宇野常寛さん Planets vol.10 刊行記念 宇野常寛ゼミ 遅いインターネット計画(福岡開催)
若松英輔さん 若松英輔トーク 悲しみが言葉をつむぐとき(福岡開催)
鳥羽和久 & 高校生たち(仁藤匠・永戸基就・竹内鈴) 平成のこどもたち(おはなし:鳥羽和久)
石川直樹さん  石川直樹 20年の旅 ~新刊3冊刊行記念トーク 福岡~
冬にわかれて & 坂口恭平 冬にわかれて 福岡公演 ゲスト 坂口恭平
冬にわかれて(寺尾紗穂、伊賀航、あだち麗三郎 ) 冬にわかれて 福岡公演 ゲスト 坂口恭平
植本一子さん・武田砂鉄さん 武田砂鉄トーク「令和日本の気配と、違和感の居場所」/ 植本一子トーク「『台風一過』と、新しい家族のかたち」
坂口恭平さん・石川直樹さん 石川直樹 フィールドワーク2019 / 坂口恭平 死ぬまで作り続けたい


今年もありがとうございました。_d0116009_01363107.jpg


2枚目左上から
坂口恭平さん 冬にわかれて 福岡公演 ゲスト 坂口恭平
吉田晃子さん・星山海琳さん 親と子会議『不登校になって伸びた7つの能力』出版記念トーク福岡
遊びに来てくださった 田尻久子さん、鹿子裕文さん
齋藤眞人さん・鳥羽和久 齋藤眞人×鳥羽和久クロストーク「いいんだよ」は魔法の言葉ー君は君のままでいいー刊行記念
坂口恭平さん、末井昭さん 自殺会議・福岡 坂口恭平×末井昭トーク
寺尾紗穂さん、坂口恭平さん 寺尾紗穂+鳥羽和久トーク 「今、誰が悲哀を抱えながらかっこ悪くも勇猛に吶喊しうるのだろう」
島崎智子さん 悲しみは誰のもの 話し手 島崎智子 聞き手 鳥羽和久
中岡祐介さん 本をつくり、届けること ~タラブックスと三輪舎の本づくり



来年もマイペースでのイベント開催になりますが、どうぞ宜しくお願いいたします!

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by terakoyanet | 2019-12-29 01:52 | とらきつね | Trackback | Comments(0)

昨日、SNS等で発表させていただいた「とらきつね ブック大賞2019」。

こちらのブログでその結果を発表させていただきます。


大賞
『かたちは思考する: 芸術制作の分析』 平倉圭 東京大学出版会


筆者は伊藤亜紗さんとの対談の中で「僕は言葉に対する信頼が低いんです」と発言しているが、『かたちは思考する』は、言葉に対する信頼が低いが故に、出来合いの言葉ではなく、形象を見ることを通し て内的に捻り出された言葉だけを駆使して書かれた芸術論。 凄絶な強度を持つ具体的な分析の数々に圧倒され、平伏するより他にないような苦しい感動が押し寄せる。緻密な分析は、私たちに還元主義的な解釈の正解を用意するのではない。私たちの身体は、この本を通して形象に巻き込まれ震動する。その魅惑を追体験できるだけでもこの本は圧倒的に読む意味がある。


とらきつねはとても小さな本屋ですが、この本を書いた平倉圭さんの勇気ある仕事が、一人でも多くの方に知られますように。

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とらきつね ブック大賞2019_d0116009_15300586.jpg

著者の平倉圭さんからコメントをいただきました。こちらこそコメントいただき光栄に思いました。

言葉にするのが難しいことを徹底的に言葉にしてくださった熱さに読後しばらく放心しました。本当にありがとうございました。





そして、とらきつねブック大賞2019のセールス部門とセレクション部門。

セールス部門は過去1年の当店販売高上位10冊、セレクション部門は過去1年に出た本の中で特におすすめしたい本を10冊選んだもの(ただしセールス部門との作品の重複を避けています)です。

とらきつね ブック大賞2019_d0116009_15233594.jpg

こちらも4名の著者や編集者の方々からコメントやメッセージをいただきました。ありがとうございます。

今年もたくさんのいい本が世に出ました。こうしてご紹介することで、一人でも多くの方々に手に取っていただけることを念願しています。年末年始の本選びの参考にぜひしていただければ。


先日、中1の三者面談の際に、中学生が読むのにおすすめの本を紹介してもらえませんか? と2組の親御さんにご依頼いただいたのに、まだ紹介できておらずすみません。時間があるときに記事にさせていただきます。たくさん候補があるんです。。




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by terakoyanet | 2019-12-19 15:29 | とらきつね | Trackback | Comments(0)

【11月22日情報解禁】
親と子会議~『不登校になって伸びた7つの能力』出版記念トーク福岡

6刷のベストセラーになった『小さな天才の育て方・育ち方』に続く新刊『小・中・高に通わずに大学へ行った私が伝えたいー不登校になって伸びた7つの能力』を9月に刊行したばかりの吉田晃子(よっぴー)と星山海琳(まりん)の親子。よっぴーはいわゆる子育ての「常識」にこだわらなかったし、まりんはほめられるわけでもなく叱られるわけでもなくただそのままに育って大きくなった。

親と子の話を通して皆さんに感じてもらいたいのは、けっして子育ての正解ではなくて、子育てってこんなに面白くて豊かなんだなぁという子育ての本来性であり、子育てにかかわらず人と人とが関係を結ぶことのかけがえのなさです。子どもはもともと偉大な存在なのに、そういう子どもの豊かさに出会うことなく子どもの可能性をはじめからつぶしてしまう大人にならないように、親と子どもの双方からお話しを聞いてみたいと思います。聞き手はとらきつねの鳥羽和久(著書に『親子の手帖』など)。

19:00~19:40 親の場合 吉田晃子×鳥羽和久
19:40~20:20 子の場合 星山海琳×鳥羽和久
20:30~21:00 親と子(オヤトコ)会議 吉田晃子×星山海琳×鳥羽和久

◇日時 12月4日(水)19:00~21:00
※トーク後に質疑応答・サイン会あり

◇ご予約
:とらきつねBASE https://torakitsune8.thebase.in/
:または店頭にて

◇会費 2,000円
※学生割 500円(学生さんの予約はとらきつねまでメールや電話でご連絡ください)
※高校生以下無料、お子様連れ可能ですが託児施設等はございません
※チケットレス制です。ご予約の方に予約番号をメールでお知らせしますので、当日受付にて予約番号をお申し付けください。(チケットはございません)
※キャンセル不可

◇プロフィール
吉田晃子(よしだ・あきこ)
1962年大阪生まれ。一男一女の母。口唇口蓋裂の先天性形態異常で生まれ、成人するまでに何度も手術、入退院をくり返す。
大学卒業後、入社した会社を3日で辞め、放浪の旅に出る。帰阪後は自営業を営み、その後フラワーアレンジメント、室内装飾のコーディネーター、飲食店の経営などをする。第一子は先天性心臓疾患で、再三にわたり、生死の境をさまよう。自らの障害、入院していた時間、放浪、 息子の障害、子どもの学校に行かない選択とその後の日々は、根本に立ちかえって物事のあり方を見直すことを教え「デモクラティックス クール・フリープレイスなわて」の立ち上げおよびスタッフ勤務を経て、コミュニティ「デモクラティックフィールドのらねこ」に携わる。
現在は「AI‐am」共同経営の星山(娘)と、ブログ「オヤトコ発信所」を中心に、お母さんの集うオンラインサロンや、講演、勉強会、講座 などの活動を行う。2016年、星山とともに上梓した『小さな天才の育て方・育ち方- 小・中・高に通わず大学へ行った話』(セルバ出版)は第 6刷(2019年8月現在)に。

星山 海琳(ほしやま・まりん)
1996年大阪生まれ。大阪芸術大学芸術学部文芸学科卒業。小学校へ入学してすぐ、学校教育への数々の疑問がわき、学校への魅力を感じなくなる。自分に合ったより魅力的な教育を探し「デモクラティックスクール・フリープレイスなわて」で6歳から11歳を過ごす。
デモ クラティックスクール(サドベリースクール)で過ごした日々から発想を受け、11歳のとき、コミュニティ「デモクラティックフィールドのら ねこ」を創立。その後、教育・子育てに関心や悩みのある方々の相談やサポートなどのほか、詩や絵画、写真など自身の創作活動にも励む 。
17歳の夏、とつぜん大学へ行くことを志す。高等学校卒業程度認定試験を受けることを決め、約2か月半の期間で、全8教科の勉強を小学校 1年生のレベルからはじめる。九九や四則計算など小学校算数を約20時間、数学を約12時間で修了。ほか7教科とともに、高認試験に合格。
志望校である大阪芸術大学を受験、現役入学した。

鳥羽 和久(とば・かずひさ)
1976年、福岡県生まれ。
株式会社寺子屋ネット福岡代表取締役。
大学院在学中の2002年に中学生40名を集めて学習塾を開業。2010年に航空高校唐人町(単位制高校)開校。現在、教室で150名超の小中高の生徒を指導する傍ら、本屋と雑貨の店「とらきつね」の運営や及び文化イベントの企画を行う。
近年は、子育てや旅に関するエッセイ執筆や、全国の学校等での講演も多数。著書に『親子の手帖』(鳥影社)など。来年の春に新刊『子どもの声を聴く(仮題)』(ナナロク社)を刊行予定。



【満席】
自殺会議・福岡 坂口恭平×末井昭トーク

「死にたい人は死ぬ前に一度でいいから、僕に連絡して」と呼びかけて希死念慮に苦しむ人々との対話「いのっちの電話」を自らの携帯電話(090-8106-4666)で続ける坂口恭平さんと、『自殺』(講談社エッセイ賞受賞)・『自殺会議』においてキレイゴトのない言葉で正面から哀しくておもしろい「自殺」を描いた末井昭さんによる自殺会議。これは、必聴、必見です。笑って泣いて、悲しみも喜びもごちゃ混ぜにした人間賛歌をお持ち帰りください。この日は大人気おむすびひばりさんが出店します!

◇日時 12月11日(水)19:30~21:30
※トーク後に坂口恭平さん、末井昭さんのサイン会あり!

◇ご予約
:とらきつねBASE https://torakitsune8.thebase.in/
:または店頭にて

◇会費 3,800円
※学生割 1,000円(学生さんの予約はとらきつねまでメールや電話でご連絡ください)
※困っている人割 1,000円(先着5名/お金を払う余裕はないけど参加したい方は、参加したい理由を書いて、以下のお問い合わせフォームからお送りください。おふたりとも切羽詰まった人を助けたいと思っています。)
https://my.formman.com/form/pc/bzDGovvrrWXWHS7P/
※高校生以下無料、お子様連れ可能ですが託児施設等はございません
※チケットレス制です。ご予約の方に予約番号をメールでお知らせしますので、当日受付にて予約番号をお申し付けください。(チケットはございません)
※キャンセル不可

◇坂口恭平(サカグチ・キョウヘイ)プロフィール
1978年、熊本県生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。2004年に路上生活者の住居を撮影した写真集『0円ハウス』(小社)を刊行。以降、ルポルタージュ、小説、思想書、画集、料理書など多岐にわたるジャンルの書籍、そして音楽などを発表している。2011年5月10日には、福島第一原子力発電所事故後の政府の対応に疑問を抱き、自ら新政府初代内閣総理大臣を名乗り、新政府を樹立した。躁鬱病であることを公言し、希死念慮に苦しむ人々との対話「いのっちの電話」を自らの携帯電話(090-8106-4666)で続けている。12年、路上生活者の考察に関して第2回吉阪隆正賞受賞。14年、『幻年時代』で第35回熊日出版文化賞受賞、『徘徊タクシー』が第27回三島由紀夫賞候補となる。16年に、『家族の哲学』が第57回熊日文学賞を受賞した。現在は熊本を拠点に活動。2023年に熊本市現代美術館にて個展を開催予定。

◇末井昭(スエイ・アキラ)プロフィール
1948年、岡山県生まれ。デザイン会社やキャバレーの看板描きなどを経て編集者となり、セルフ出版(現・白夜書房)の設立に参加。『NEW SELF』『ウィークエンドスーパー』『写真時代』『パチンコ必勝ガイド』など話題の雑誌を次々と創刊する。白夜書房取締役編集局長を経て、2012年に白夜書房を退社。現在はフリーで執筆活動などを行なう。著書に、『素敵なダイナマイトスキャンダル』(ちくま文庫)、『絶対毎日スエイ日記』(アートン)、『自殺』(朝日出版社)、『結婚』(平凡社)、『末井昭のダイナマイト人生相談』(亜紀書房)、『生きる』(太田出版)、『自殺会議』(朝日出版社)などがある。2014年、『自殺』で第30回講談社エッセイ賞を受賞。2018年、『素敵なダイナマイトスキャンダル』が映画化(監督・冨永昌敬)。


【本日情報解禁】
「いいんだよ」は魔法の言葉ー君は君のままでいいー刊行記念
齋藤眞人(立花高等学校校長)× 鳥羽和久(寺子屋ネット福岡)クロストーク


一人の子どもを粗末にする時 教育はその光を失う
(立花高等学校創始者 安部清美)

2019年12月18日に梓書院から刊行される『「いいんだよ」は魔法の言葉ー君は君のままでいいー』。本の舞台は福岡市東区和白丘にある立花高等学校。
立花高校では不登校生や発達障がいのある子どもたちの積極的な受け入れを行っており、現在、立花高校に通う生徒の約8割は不登校経験者です。

「環境の変化についていけない」
「周りの生徒たちや先生となじめない」
「自分のポジションが見つからなかった」
「いじめや無視」
「親子関係をめぐる問題」
さまざまなきっかけで、不登校となった子供たちが、
立花高校では、いきいきと活動し、かけがえのない個性と才能を遺憾なく発揮しています。

彼らの心を開いた、立花高校の教育の真髄とはいったいなんだったのでしょうか。「できないことを嘆くより、できることを認めよう」立花高校の目指す「寛容の精神が醸成される社会」とは。

いま全国から注目を浴びる立花高校の教育の在り方、子どもとの関わり方について、全国から講演依頼が絶えない齋藤眞人校長から話を伺います。

お話しの相手は、寺子屋ネット福岡の鳥羽和久館長。
鳥羽さんは、学習塾での指導を通して小学生から高校生まで多くの子どもたちと関わりながら、単位制高校のシステムを活用するなどして大人が設定した一本道のレールになじめない子どもたちの寄り道を提供する活動を行ってきました。
2018年に出された『親子の手帖』(鳥影社)では、学力と差別、不登校、いじめ、発達障害など、子どもを取り巻く問題に対して大人がどのようなアプローチができるかを丹念に問い、大きな反響を呼びました。

画一的な価値を求める社会からこぼれる子どもたちに対して、君のままでいいんだよとエールを送り続けるふたりによる子どもと教育を考えるトークです。梓書院及びとらきつねによる共催イベント。


◇日時 12月21日(土)17:00~19:00


◇ご予約
:とらきつねBASE https://torakitsune8.thebase.in/
:または店頭にて


◇会費 2,000円
※高校生以下無料、お子様連れ可能ですが託児施設等はございません
※チケットレス制です。ご予約の方に予約番号をメールでお知らせしますので、当日受付にて予約番号をお申し付けください。(チケットはございません)
※『「いいんだよ」は魔法の言葉』『親子の手帖』の書籍販売あり
※キャンセル不可(払い戻しはできません)


◇プロフィール

齋藤眞人(さいとう・まさと)
1967年宮崎県生まれ。宮崎県の公立中学校の音楽教員を経て、2004年に教頭として立花高校へ赴任。2006年から校長を務める。
日々学校で多くの生徒たちと触れ合いながら、教育関係者から一般企業まで数多くの講演依頼を受け、年間100本以上の講演活動も行っている。生徒からは「校長ちゃん」の愛称で親しまれる。

立花高等学校 (たちばな・こうとうがっこう)
福岡市東区和白丘にある私立高校。一時は全校生徒が3名という絶体絶命の危機に瀕しながら、現在では定員数を超える500名以上の生徒を抱える。全国から不登校生や発達障がいのある子どもたちを積極的に受け入れており、立花高校に通う生徒の約8割は不登校経験者。全日制と単位制を組み合わせ、出席を一歩ずつ自分のペースで積み上げられる「パイルアップシステム」(パイルアップ:積み上げる)や「できないことを嘆くより、できていることを認め合う」教育方針が近年注目を集めている。

鳥羽和久(とば・かずひさ)
1976年福岡県生まれ。株式会社寺子屋ネット福岡代表取締役。
大学院在学中の2002年に中学生40名を集めて学習塾を開業。2010年に航空高校唐人町(単位制高校)開校。現在、教室で150名超の小中高の生徒を指導する傍ら、本屋と雑貨の店「とらきつね」の運営や及び文化イベントの企画を行う。
子育てや旅に関するエッセイ執筆や、全国の学校等での講演も多数。著書に『親子の手帖』(鳥影社)など。来年の春に新刊『子どもの声を聴く(仮題)』(ナナロク社)を刊行予定。

寺子屋ネット福岡(てらこやねっとふくおか)
福岡市中央区唐人町にある学習塾・単位制高校・書店・雑貨店・イベントスペースの総称。いつもキャンセル待ちが続く教室には、市内の約40の小中高から150人以上の生徒が通っている。無時間割や国語塾などの特色ある授業により、全県1位の模試成績をとる生徒を毎年のように輩出する進学塾である一方で、中途退学者のセーフティネットとしての単位制高校や、地域の人たちや子どもたちの寄り道の場所としてのとらきつねを運営する。



12月に行われるとらきつねのイベント情報_d0116009_14503133.jpg
とらきつねでは、イベント開催を記念したフェア開催中です。


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by terakoyanet | 2019-11-25 14:57 | お知らせ | Trackback | Comments(0)

とらきつね一般書ランキング(10/4-11/21)

(初)1 まとまらない人 坂口恭平 リトルモア
(再)2 台風一過 植本一子 河出書房新社
(初)3 GasherbrumⅡ 石川直樹 SLANT
(再)4 日本の気配 武田砂鉄 晶文社
(初)5 夏物語 川上未映子 文藝春秋
(再)6 往復書簡 無目的な思索の応答 又吉直樹・武田砂鉄 朝日出版社
(初)7 増補新版 いま生きているという冒険 石川直樹 新曜社
(初)8 家族最初の日 植本一子 ちくま文庫
(3)9 親子の手帖 鳥羽和久 鳥影社
(初)10 在野研究ビギナーズ―勝手にはじめる研究生活 荒木優太他 明石書店

今月は一昨日発売になったばかりのいま話題の書、坂口恭平さん『まとまらない人』が初登場1位を獲得! 坂口さんをはじめ、とらきつねのイベントに登場した植本一子さん、石川直樹さん、武田砂鉄さんが上位を独占。その中で5位に毎日出版文化賞を獲得したばかりの川上未映子さんの『夏物語』がランクイン!会う人会う人におすすめしている甲斐がありました。




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by terakoyanet | 2019-11-21 23:58 | とらきつね | Trackback | Comments(0)

現代思想11月号
反出生主義を考える「生まれてこないほうが良かった」という思想(青土社)


私が知る家庭にいわゆるひきこもりの男の子がいるのですが、その子は家庭内で逆上するとすぐに「生まれてこないほうが良かったんだー」「お前、生んだ責任を取れよー」とお母さんに絶叫するんです。その彼から話を聞いていると、ベネターの言うポリアンナ原理(悪に満ちた人生という真実を覆い隠すヴェール)によるまやかしによって、私たちはかりそめの善きものとして生きていけるのかなという気持ちになります。彼が原理的にしかものを見ることができないことから悩みを深めているように見えるからなおさらです。でも、彼と「まやかし」について話した時にいくら二人で盛り上がったところで、彼はまた逆上するとお母さんに同じことを叫ぶわけです。こっちのほうが現実的な実存としては圧倒的に強い。そういう彼の母親への恨みはポリアンナ原理では説明がつかないんです。そして、お母さんに彼が何を考えているかを説明するときに、私はやはりそのこと(彼はまやかしの世界の住人ではなく、もっと原理的にそのままに世界を見ているんですということ)を普遍化して話すことはできなくて、「世界を見る目というのはひとつではなくて、彼とお母さんとではもしかしたら別のしかたで世界を見ているのかもしれません」としか言えません。私の実感としてもそうとしか言えない。

生む側と生まれる側には非対称性が横たわっている。確かに生まれる側には選択の余地がなく、I was born.と受け身の形で生まれるしかない、でも生む側は生むか生まないか選択の余地がある。そこで「次の命を暴力的に生み出すことがいかにして正当化されるのか」(森岡正博さん)という<親>の問題が生まれるわけで、彼の「お前、生んだ責任を取れよー」という言葉の前にお母さんは絶句して立ちすくむしかなくなります。でも、彼の問いを一身に受けて何か応えようとする彼女を見て私は、彼女に責任を取れなんて言えないよと思ったわけです。まず、出生を迎えるためには彼女ひとりの意思では不可能で、つまり複数の意思が必要であるということ、さらに彼女が生みたいと思って生んだとしても、その意思も含めて彼女はその都度の不確定な現実の中でそうなっただけとしか言えない部分は決して拭えないわけです。私はお母さんに「生んだ責任というのは、少なくともあなたがひとりで抱えて考える問題ではない」ということを言いました。これもそうとしか言えなかった。出生‐反出生という二元的な捉え方では零れ落ちるものが多々あると思います。私たちが今わからない現実になんとか応答しているだけの脆弱な存在であることが見過ごされている気がするのです。

私ははじめから「出生‐反出生」という問いに抵抗のようなものを感じており、それはこの特集でも複数で触れられているように、それはクイアを寄せ付けないところにあるのだろうと思います。これは出生主義の課題だと考えられがちですが、反出生主義も同じです。<親>の問題というのはクイアを疎外します。これは私がいつも親と子の問題を考え、人の前で話すときのアポリアでもあります。

その点、川上未映子さんの『夏物語』(とらきつねでも販売中/これは読んでいただきたい)の引用が印象的な逆卷しとねさんの文章は、私の些末な経験のいくつかを確実にほぐしてくれるもので(ほぐされたからその文章を追うようにしてこれを書いたのですが)苦しくも有り難く感じられた。耳触りのよい未来を求めることで、結果的に存在が今ここでめくれていくような時めきのある未来を失うことがないよう、この冊子の中で拾ったいくつかの警句を携えていたいと思いました。

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田尻久子『橙書店にて』(晶文社)

熊本・橙書店の店主(ママ)、田尻久子さんが書いたエッセイ3作目。
私は彼女が書く文章が好きです。何を書いても澱みがない。さっぱりしてる。哀しみを愛おしんでいるのに、カラッとしていて、だからかえって余韻が後を引きます。
橙書店の本棚の間を歩いているときのように、たよりない声が、声にならない声が聞こえてくるようで耳を澄まします。それは確かに命の深さを知る、やさしさに溢れる声。
石牟礼道子も村上春樹もあの日カウンターにぎこちなく座ったお客さんも、この本の中では、たまたま橙書店に触れた、なんでもない、そしてかけがえのないひとりの人として描かれています。その田尻さんの目の正直さ、確かさに胸を打たれるのです。

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綿野恵太『「差別はいけない」とみんないうけれど。』(平凡社)


今まさに読むべき本。世間に溢れる「正しさ」の臭みを嗅いだ覚えのある人なら正鵠を射たものに出会ったと感じるはず。まえがきの時点で所詮相対主義だと誤読して投げ出す人もいるかもしれないが、この本に書いてあることはそんなことじゃない。

この本に書かれていることは、若い人たちは感覚的に理解しやすいと思う。(20年後の「常識」が書かれている気がする。) アイデンティティとシチズンシップを対比させる考察はこの本の肝で、野党支持者たちや、デモに参加して社会を変えたいと考える人たちにも自分の弱点を知るために読んでみてほしい。

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平倉圭『かたちは思考する』(東京大学出版会)


筆者は対談(伊藤亜紗×平倉圭 記憶を踊ること、私を作り変えること)https://dokushojin.com/article.html?i=6197&p=7 の中で、さらっと「僕は言葉に対する信頼が低いんです」と発言しているが、この本『かたちは思考する』は、言葉に対する信頼が低いが故に、出来合いの言葉ではなく、形象を見ることを通して内的に捻り出された言葉だけを駆使して書かれた芸術論である。凄絶な強度を持つ具体的な分析の数々に圧倒され、曲がりなりにも日ごろ文章を書いている人間として、平伏するより他にないような苦しい感動が押し寄せる。

その緻密な分析は、私たちに還元主義的な解釈の正解を用意するのではない。私たちの身体は、この本を通して形象に巻き込まれ震動する。その魅惑を追体験できるだけでもこの本は圧倒的に読む意味がある。

この本はわかったつもりになることを簡単には許してくれないので、これからも手に取って読むことになるだろう。参照されるあらゆる作品にも興味が芽生えるし、何よりこの本を読んだ後には自分の身体を使って絵を描いてみたいと思う。まさにそれは本を読むことで身体が変容するような経験だ。

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by terakoyanet | 2019-11-16 06:17 | とらきつね | Trackback | Comments(0)