3月19日に天神の本のあるところajiroさんにて辻山良雄さんの『ことばの生まれる景色』の出版イベントが開催され、私も聞き手として参加しました。

後で知ったのですが、保護者さまにもご参加いただいていたり、(あるお父さまは駆けつけようとしたけれど間に合わなかったなど)気にかけてくださった方がいたことに感謝しています。


イベントの次の日に、Twitterで

昨日、ajiroで辻山さんが隣で話してくださったことを思い出すと、胸の深いところがじんとする。うまく言えないけれども、人の実存が、これほど心を揺さぶるということに戸惑っている。ことばに替え難いささやかな感覚そのものが人柄であり、つまりは人である、このことを知るたよりなさと確かさ。

とつぶやいていますが、この感覚は、5日経ったいまも変わらず、むしろ深まっています。


当日時間がなくて話せなかったけど、辻山さんともう少しだけ深めてみたかったことを、忘れないうちに書き出しておこうと思います。


<人間と自然について>
石牟礼道子の作品を読むと、うたや詩が、自然と人間との交わりの中にあった時代が、ついこの前まであったことがわかる。
そして、柳田国男や深沢七郎らの作品を読むと、いかに現代は「闇の力をとどめておく物語が決定的に不足」しているかということを痛感させられる。
私たちは、宮沢賢治が描いた、自然と人間の環から切り離された商品経済に毒された人間であり、『モモ』に描かれた、時間を節約しようとして人間らしさを失った「灰色の男たち」なのだろうか。人間が土地から切り離されて失ったものについて、そして私たちがいまもうたや詩を通して感じることができる自然との交わりについて、辻山さんと話してみたかった。


<弱さと明るさについて>
「庄野潤三は自らの世界にある小さなものたちを、その弱さごと愛した」(p208)
『ことばの生まれる景色』の中では、さまざまな人間の弱さが描かれた作品とことばが紹介されている。しかし、それだけではなく、弱さや不器用さから、意図せずこぼれる明るさのようなものを辻山さんは掬い取ろうとしているように思える。(太宰治『津軽』に表出しているのは、まさにそういった類いの明るさではないか。Titleの写真を撮った斎藤陽通さんの写真にも、暗がりが開けたときの明るさのようなものがある。)『ホテル・ニューハンプシャー』の中には「人生をあまり深刻ではなく生きるということは、骨の折れる仕事だし、偉大な芸術なのだよ。」という台詞もあり、辻山さんが選んだ本には、そういう明暗の強度が感じられるものが多い。このことについて、辻山さんのことばを聞きたかった。


<ユーモアについて>
「泣きながら笑う」しかない事態(まさに『へろへろ』[鹿子裕文] 的世界)
=「二つの感情を同時に生きることで私たちは正気を保っている」
こういったユーモアについて、辻山さんといっしょに話を深めてみたかった。
(*この点に関連する内容をajiroの藤枝さんが最後に感想を言われた。)


<迷いについて>
『ことばの生まれる景色』の中で最も印象に残った言葉は、「すぐ近くにありながら距離のある人生に対して、どのようにふるまうべきなのか、いつも迷いながら生きている」(p213) この「迷い」について話を深めてみたかった。


<笑う・笑われるについて>
山之口獏の詩から「人を笑うくらいなら、自分が人から笑われたほうがいい」を読み取った辻山さん。(この本では他にも深沢七郎や尾崎放哉など、思わずヒヤッとするような批評性の鋭い作家が登場する。)「人を笑う」のも「人から笑われる」のも危ういこと。このことについて話を深めてみたかった。

・・・

『ことばの生まれる景色』(辻山良雄さん/ナナロク社)は、生涯の本に出会うために、ぜひ手元に1冊置いておきたい本です。

本のあるところajiroで開催中の『ことばの生まれる景色』nakaban原画展は本日まで。


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(画像は@aoihon76からお借りしました)


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by terakoyanet | 2019-03-24 09:07 | 雑感・授業風景など | Trackback | Comments(0)

毎年3月21日は周年記念日のため、一部の授業を除き、講義のお休みをいただいています。
本日で唐人町寺子屋は18周年、とらきつねは4周年となります。
教室を開いた大学院生時代から、17も歳を取ったのかと思うととても不思議な気持ちになります。

今年はバタバタとしていて恒例の春うららマーケットを開催することができなかったのですが、それでも今日は特別なオープン日として、とらきつねにて皆さんをお待ちしています。

◎本日のオープン時間 15:00~20:00

◎宗像堂さんの焼き菓子販売新作の酵母ブラウニーと、カトルカール2種を限定販売いたします。
(パンの販売はありません。お買い上げの方には宗像堂さん販売の年間スケジュールをお渡しします。)

◎うらきつね プレオープン
こちらでは初めてお伝えしますが、4月13日(土)より、土日限定でとらきつねの奥を古書を中心に取り扱う「うらきつね」としてオープンさせます。(土日の自習室利用はこれまでどおり2Fまたは7Fで可能です。)うらきつねって悪そうな名前ですね。
机に座ってゆっくりくつろいでもらいながら、本を読むことが可能になります。
本日は1日限定のプレオープン。値札さえまったくついていない古書たち。たぶん1,000冊以上はあると思います。
その場でお客さんが棚から持ってきてくださった古書に鳥羽が値をつけるという斬新なスタイルで皆さまをお待ちしています。
参考書・教育書なども少しあります。マンガは名作揃いです。気軽にお立ち寄りください。

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by terakoyanet | 2019-03-21 12:01 | とらきつね | Trackback | Comments(0)

今夜、イベントに出るため『ことばの生まれる景色』(辻山良雄/nakaban)を読み返しています。この本については少し前に文章を書きました

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本というのは、2回、3回と読むと、明らかに読みが変化してくるので面白いですね。すでにリンクの文章を書いたときとは随分読みが変化したことを感じます。本との相互理解のようなものが深まっていく体験というのは、他に替え難いものです。

この本の中で、永井宏さんの『夏の仕事』が紹介されているのですが、永井さんにまつわるエピソードとして辻山さんは次のように書いています。

美術作家であった永井は、自分の周りに集まってくる人に対し「とにかく気持ちに正直になって、何か作ってみろ」と、いつもけしかけていたという。その態度は、多少美術の心得がある人だけに限らず、何も作ったことのない人に対しても常に同じであった。「そのときあなたは、どう感じたのか。」そうした個人の実感を、永井は何より大切にしたのだろう。
-『ことばの生まれる景色』辻山良雄/nakaban (ナナロク社)

これは、毎日でも自分自身に言い聞かせていきたいと思う言葉です。
何かを作らなければ生きていくことさえできなかった時代から私たちは遠く離れて、すっかり忘れてしまっているけれど、本来、誰でもやり続けさえすれば、何かを作ることができるし、そこに必要なものは正直さというシンプルなものくらいしかないのだろうと思います。「そのときあなたは、どう感じたのか。」これに集中することが、良い仕事をすることなのだと、私は信じています。

私が中学生を指導する際の授業(国・数・社・理・英 全てを教えています)では、明確な時間割というものを設けずに、生徒たちのその日の表情・様子・理解度を見て、その都度何をやるかということを変化させます。今日の数学はいまがピークでこれ以上進むと理解度が下がるなと思えば、躊躇なく他の科目の指導にその場の判断で切り替えるのです。子どもたちの反応が想定と違えば、せっかく必死に作成したプリントをそのまま捨ててしまうことも厭いません。授業というのはライブです。子どもたちを見て、自分がどう感じたのかということに信頼を置いた上で、その都度に判断を続けていくのです。ですから、その授業には「時間合わせのための時間」というものが存在しません。1科目1限あたり50分というような時間の区切りがはじめから決まっていると、どうしても「時間合わせ」のために無味な時間が生じてしまうのです。時間割を設けずとも、全体として辻褄があえばよいわけで、そういう授業を最初の年から17年間続けてきました。だから、常に「いま」に反応しながら「あなたは、どう感じたのか」を頼りに仕事をしていくことが、仕事から裏切られない唯一の方法だと私は思っています。

本の話から随分逸れてしまった気がします。
明日は辻山さんと「正直になって」話がしたいです。どこか自分自身に深い不安・自身のなさのようなものを抱えている私にとって、それはとても難しいことなのですが。辻山さんという正直な人を裏切りたくないです。

今晩のトークは こちらで30秒ほどで予約できますので、話を聞いてみたいなあという方はぜひ(僅かな勇気を持って)気軽にお越しください。会場(場所は天神)の「本のあるところajiro」で展示中のnakabanさんの原画は、いかにもajiroさんらしいセレクトで、見応えありです。また、全国の本屋と、本物の読書家たち、作家たちから注目され、愛される「本屋Title」を運営する辻山さんは、経営者としても、読書家としても、そして作家としても、語るべきものを持っている方です。ぜひご参加ください。



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by terakoyanet | 2019-03-19 01:52 | 雑感・授業風景など | Trackback | Comments(0)

先日、こちらのブログでもその魅力をお話しした辻山良雄さんの『ことばの生まれる景色』(ナナロク社)刊行記念イベントが、3月19日に福岡・天神の「本のあるところ ajiro」で開催されます。辻山さんのお話しを聞く人として私(鳥羽)も参加いたします。

↑リンク先では参加のお申し込みも可能です。





福岡には、聞き手として私よりきっともっと適任の方はいると思います。最初に浮かぶのは、辻山さんと長年親交のあるブックスキューブリックの大井さん。他にも辻山さんといっしょにリブロで働いていた方もいるかもしれませんし、ajiroを運営する書肆侃侃房にも適任の方がいらっしゃるだろうなと。

良くも悪くも何事にも執拗に準備する私の性質(これは子どもに勉強を教える人間としては都合がよいです)が買われたのかもしれませんし、なんとなく流れでそうなっただけかもしれませんが、こんな機会をくださったナナロク社さんと書肆侃侃房さんに感謝しながら、辻山さんの話の流れを阻害しないよう、聞き手を大切につとめさせていただきます。

いま、辻山さんの『本屋、はじめました』を読んでいますが、これ、すごく面白いです。いろいろとお話しを聞くのが楽しみです。


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『ことばの生まれる景色』刊行記念 辻山良雄さんトークイベント
「絵と文で本を旅する四十景 福岡編」【3/19・福岡】
『ことばの生まれる景色』刊行記念 辻山良雄さんトークイベント「絵と文で本を旅する四十景 福岡編」

『ことばの生まれる景色』(ナナロク社)刊行と「本のあるところ ajiro」でのnakaban原画展開催を記念して、辻山良雄さんのトークイベントを開催します。


「本屋「Title」店主・辻山良雄が、一冊の本とそれを端的に表していると思った一節を選び、画家のnakabanがそこからイメージを膨らませた絵を描く」ーー「ことばの生まれる景色』は、そのようにして作られました。聞き手には、『親子の手帖』などの著書があり、ご自身も本をこよなく愛し、旅する人でもある鳥羽和久さん(福岡・唐人町で学習塾と、本と雑貨の店「とらきつね」主宰)をお迎えし、本書で取り上げた作品を中心に、本を読むということ、本を書くこと、そして本のある場所をつくることについて存分に語り合います。


※3月13日(水)~3月24日(日)の期間、 『ことばの生まれる景色』nakaban原画展を「本のあるところ ajiro」にて開催します。合わせてお楽しみください。


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日時:2019年3月19日(火)20:30~22:00(開場20:15)
出演:辻山良雄さん(本屋「Title」店主、『ことばの生まれる景色』著者)
聞き手:鳥羽和久さん(本と雑貨の店「とらきつね」主宰)
場所:本のあるところajiro(〒810-0001 福岡市中央区天神3-6-8 天神ミツヤマビル1B)
参加費:1500円
お問い合わせ:ajirobooks@gmail.com(担当:藤枝)
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【プロフィール】


辻山良雄(つじやま・よしお)
1972年兵庫県生まれ。書店「リブロ」勤務を経て、2016年1月、東京・荻窪に本屋とカフェとギャラリーの店「Title」をオープン。新聞や雑誌などでの書評、カフェや美術館のブックセレクションも手掛ける。著書に『本屋、はじめました』(苦楽堂)、『365日のほん』(河出書房新社)がある。


鳥羽和久(とば・かずひさ)
1976年、福岡県生まれ。大学院在学中の2002年に中学生40名を集めて学習塾を開業。2010年に航空高校唐人町(単位制高校)開校。現在、教室で150名超の小中高の生徒を指導する傍ら、本屋と雑貨の店「とらきつね」の運営や各種イベントの企画、学校での講演等の活動を行う。著書に『親子の手帖』(鳥影社)、『旅をする理由』(啄木鳥社)がある。





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by terakoyanet | 2019-02-10 08:29 | お知らせ | Trackback | Comments(0)

とらきつね一般書ランキング(12/1-1/14) ※参考書・洋書の売上は除く

(初)1 PLANETS vol.10 宇野常寛編 PLANETS
(9)2 フェルメール 植本一子 ナナロク社
(再)3 降伏の記録 植本一子 河出書房新社
(初)4 ダルちゃん1・2 はるな檸檬 小学館
(1)5 親子の手帖 鳥羽和久 鳥影社
(初)6 母性のディストピア 宇野常寛 集英社
(初)7 かなわない 植本一子 タバブックス
(初)8 ことばの生まれる景色 辻山良雄/nakaban ナナロク社
(初)9 他人の始まり 因果の終わり ECD 河出書房新社
(初)10 cook 坂口恭平 晶文社


今月は、当店でイベントが行われた植本一子さん、宇野常寛さんの書籍が上位に並んでいますが、はるな檸檬さんの『ダルちゃん』や、先日ご紹介したばかりの辻山良雄さん&nakabanさんの『ことばの生まれる景色』、坂口恭平さんの『cook』など、皆さんに手にしてもらいたい新刊も続々ランクインしています。また今年も、細々と良いと思った本をご紹介していきますので、よろしくお願いいたします。

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14日には、宇野常寛さんのゼミ、「遅いインターネット計画」がとらきつねで開催されました。

落合陽一さんらといっしょに雑誌や本を出しながら、日本の言論のど真ん中で戦っている人の話は、本当に刺激的で面白かったです。

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宇野さんが、参加者一人ひとりの質問に対し、懇切に答えていたのがとても印象的でした。

積極的に発言してくださった方々、発言はしなかったけど真剣にご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました!
豊かな学びのある、濃厚な時間になりましたね。



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by terakoyanet | 2019-01-16 03:26 | とらきつね | Trackback | Comments(0)

辻山良雄/nakaban 『ことばの生まれる景色』(ナナロク社)


体調が少しでも上向いたらこの本のことを書きたいと思っていました。
でもなかなか上向かず、いまは上向いたと思ったらまた少し悪くなってしまい、でもそんな中、この本のことをやはり書いてみたいと思いました。上向いたと思ったら少し悪くなってしまったいまは、なんとなくこの本のことを書くのにむしろふさわしいタイミングのように思われたのです。


この本は辻山さんという本を滋養に生きてきた人の記録です。結果としてたくさんの作品を紹介している本ですが、決して単なるガイド本ではありません。
辻山さんはきっと私たちが慌ただしい日常の中でついつい見ることをやめてしまう、心の深いところにある澱のようなものを替わりに掬うような仕事をしている人なのです。そしてそれは、少なくとも私にとってはこの世でもっとも大切なかけがえのない仕事だと感じられるものです。


この本の文章は、庄野潤三のそれのように淡々と綴られていきます。『ことばの生まれる景色』というタイトルそのままに、本という景色の中から自ずと生じた色が、そのまま辻山さんの文章を醸成してしまったような、そんな気配に満ちています。
この本は幸福なことに、その気配を伝える装置としてnakabanさんの絵がそれぞれの文章に添えられています。nakabanさんの絵を見て、その不穏さや不可思議さに、その明るさに、少しどこか落ち着かないような気持ちを抱えながら次のページをめくり、辻山さんの文章を読むと、それはnakabanさんの絵に対する返歌でもあるかのように、絵と文が軽やかに呼応し合っていて軽い目眩を覚えるのです。幸福なことばが生まれたライブ感を味わうことができるのは、この本の凄さです。


この本の中では、たびたび相対する2つのものが見出されます。
ヴォネガットの小説の中に「泣きながら笑う」しかない「二つの感情を同時に生きる」私たちが見出され、『遠野物語』の中に現代人が「明るさ」という仮象によって見失っている「闇の力をとどめておく物語」が見出され、クンデラの小説の中に「軽さ」と「重さ」という相反する葛藤と、クンデラ自身の引き裂かれた意識が見出され、そして、齋藤陽道さんの昨年発売された2つの作品『声めぐり』『異なり記念日』にひとりの人間が見せる一見相対するような複雑な人格が見出されるのです。


私たちは引き裂かれた世界に生まれ落ち、自らも引き裂かれた存在として生きています。だから、引き裂かれた生の実存に私たちは目を逸らせなくなるし、ときにそれに反目しながらも、ときにそれが生存の拠り所になるのかもしれません。
静かな強度をもつこの本が、多くの人に広まることを願ってやみません。


最後に、数日前にどなたかがすでにツイートされていたのですが、私も、この本の246ページの黄色い絵が目に飛び込んできたとき、うわーっと全身がざわめき、胸が高鳴りました。齋藤陽道さんの文を読んだときの、あの苦しくも美しくて幸福な感覚が、その絵を見た瞬間に、全身に呼び覚まされたのです。


『ことばの生まれる景色』 は、ナナロク社の村井さん、川口さんの直プレゼンの効果もあり、とらきつねでは入荷当日に売り切れたものの、再度入荷しており、現在は在庫がございます。


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橙の光の下で撮ったので
せっかくの表紙の美しい「青」がくすんでしまい、すみません。




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by terakoyanet | 2019-01-12 02:47 | おすすめの本・音楽 | Trackback | Comments(0)

宇野常寛さん、福岡・とらきつねでゼミを開催!
大人はもちろん、大学生、高校生などの学生にもぜひ来てほしいイベントです。
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PLANETS vol.10 刊行記念
宇野常寛ゼミ 遅いインターネット計画(福岡開催)

家入一真猪子寿之落合陽一乙武洋匡押井守片渕須直前田裕二箕輪厚介村本大輔らが参加した、いま日本で一番熱い総合批評誌、「PLANETS vol.10」の編集長、批評家の宇野常寛さんによる、九州初のゼミが、福岡・とらきつねにて開催されます。

ツイッターをはじめとするインターネットが「速すぎる」ことが、私たちが目にする情報の質を劣化させ、どうしようもない状況を生み出しているという問題意識から、「遅いインターネット計画」を始動した宇野常寛さんに、昨今のインターネットを取り巻く問題から、平成後のこれからのコミュニティの在り方について、たっぷりお話しを伺います。宇野さんの語りを聞いたことがある人はわかると思いますが、宇野さんのお話し中は、聞いている方もドーパミン出まくりの時間になりますから、刺激的な時間になることを了承の上、ご参加ください。


相互対話型のイベントがいいなと思っています。ですから、ゼミの後半40分ほどは、質疑&対話の時間とさせていただきますので、参加者の方はぜひ積極的にご質問、ご意見などを聞かせてください。(もちろん、宇野さんの話をひたすら聞きたいという方のご参加も歓迎です。全員に発言してもらうことは、時間的にも難しいですから。)

当日は、PLANETS10をはじめ、PLANETS刊行の本も販売いたします。また、ゼミの後には、宇野さんのサイン会も行います。



◇日時
2019年1月14日(月・祝) 午後2時~4時(2時間程度)


◇料金とチケット
4,000円 [学生2,000円]

(定員30名程度)
①とらきつねBASEにて購入(チケットレス・予約番号発行)
https://torakitsune8.thebase.in/items/15293446
②とらきつね店頭にて購入(チケットレス・予約番号発行)
※キャンセル不可(返金できませんのでご注意ください)


◇当日のスケジュール(おおよその目安になります)
13:00 とらきつねOPEN
13:30 開場
14:00 宇野常寛ゼミ 遅いインターネット計画 前半部開始
15:00 休憩
15:10 宇野常寛ゼミ 遅いインターネット計画 後半部開始
15:30 質疑と対話(参加者の方々と)
16:10 ゼミ終了 サイン会


◇宇野常寛プロフィール
評論家。1978年生。批評誌〈PLANETS〉編集長。著書に『ゼロ年代の想像力』(早川書房)、『リトル・ピープルの時代』(幻冬舎)、『日本文化の論点』(筑摩書房)、『母性のディストピア』(集英社)、『若い読者のためのサブカルチャー論講義録』(朝日新聞出版)。石破茂との対談『こんな日本をつくりたい』(太田出版)、『静かなる革命へのブループリント この国の未来をつくる7つの対話』(河出書房新社)など多數。企画・編集参加に「思想地図 vol.4」(NHK出版)、「朝日ジャーナル 日本破壊計画」(朝日新聞出版)など。京都精華大学ポピュラーカルチャー学部非常勤講師、立教大学社会学部兼任講師も務める。dTVチャンネル「NewsX」火曜日担当


Planets vol.10は、いろいろなところでご購入いただけるのですが、ぜひ、以下のPLANETSの公式直販でお求めください。
12月27日までの購入の場合、【特典冊子】宇野常寛インタビュー「『遊び』と『生活』から革命は始まる――『遅いインターネット』計画は何を目指すのか」が付くそうです。


宇野常寛さんのオンラインサロン、PLANETS CLUBはこちら↓
今年、大きな話題をさらった落合陽一さんの『デジタルネーチャー』や、いま大きな話題になっている12月発売の福嶋亮大さんの『ウルトラマンと戦後サブカルチャーの風景』もPLANETS刊行です。

【対談】落合陽一×宇野常寛 〈計算機自然〉はプラットフォームへの隷属を乗り越えうるか『デジタルネイチャー』刊行に寄せて


この対談、ムズいと思われた方、↓はずっととっつきやすいです。


そして、PLANETSチャンネル<木曜解放区>は、宇野さんが、「僕に興味をもった人はまずこの番組を見てください。」と呼びかけているコンテンツ。こちらも軽口から本質的な話まで、気軽に、でもじっくりと深く楽しめます。





さらに、私が最近、宇野さんめっちゃすごい(そして、宇野さん好きだ!)と思ったのは、NHKの100分de名著スペシャル「石ノ森章太郎」に出演したときの宇野さん。こちらのリンクはいつまで生きているかわかりませんが。見ごたえのある100分de名著の中でも、まさに神回で、宇野さんも、他の出演者も熱すぎる。


宇野さんは、歯に衣着せぬ語り口はとても痛快で、リアリストのようで底に愛があるから、思考の深い部分で共感することができます。

ゼミでは、宇野さんと直接に強度のある話ができればと思います。
チケット完売必至の様相を見せていますので、チケットの購入↓はお早めに。






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by terakoyanet | 2018-12-20 15:39 | とらきつね | Trackback | Comments(0)

ナナロク社のこと

現在、とらきつねでは、12月16日の植本一子さんトーク開催を記念して、植本一子さんの書籍、及び、ナナロク社さんから刊行された書籍のフェアを開催しています。


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トークの第1部は植本さんとナナロク社代表、村井さんのトーク。


今日はナナロク社のことを少しお話しします。


ナナロク社 http://www.nanarokusha.com/ は2008年に村井光男さんと川口恵子さんによって立ち上げられた出版社。

「ナナロク」の名は、ふたりが1976年生まれであることなど、きっと76個くらいその由来はあるんじゃないかと思いますから、死ぬまでに全部聞いてみたいと思っているところです。


現代がもし、詩が力を持たない時代だとすれば、きっとそれはとても不幸なことです。

ナナロク社は、詩と、そこから紡ぎだされる現象を大切にしている出版社だと感じます。

谷川俊太郎さんの数々の詩集をはじめ、さまざまな、シンプルながらコンセプチュアルな作品が刊行されています。

そしてそれらの作品は、けっして時代の風になぎ倒されることのない、凛とした強さを持っています。


ナナロク社の本は、装丁が素晴らしい。

手にとって見ていただきたいのです。見てるだけではわかりませんよ。手に載せて、少しページをめくってみれば、きっとその美しさとやさしさが実感をともなって体に染み込んできます。

詩集というのはこうやって掌で感じながら楽しむものなのだということを、深く感じることができます。


ナナロク社の名を世に知らしめるきっかけになったベストセラーといえば、川島小鳥さんの『未来ちゃん』がありますが、「宅老所よりあい」がすぐそば(唐人町寺子屋&とらきつね と同じ校区内にある)の福岡の私たちにとっては、もしかしたら『へろへろ』(鹿子裕文さん)のほうがピンとくる方が多いかもしれません。



ナナロク社の数あるエピソードのなかで、私が好きな話を2つご紹介したいです。


1つめは、現在、ベストセラー爆走中の藤岡拓太郎さんのマンガ『夏がとまらない』にまつわるお話し。

※『夏がとまらない』を読んだことがない方は、下のリンク先の「18才」だけでも読めば、その面白さがせつなさがわかると思います。



https://www.takutaro.com/making-of-natsugatomaranai/

「夏がとまらない」日記は、藤岡さんが、この本を作るにあたり、ナナロク社から本を出したい!と思って村井さんにメールを送るところから始まります。そのあとの、藤岡さんのマンガを読んだ村井さんの返信メールが、編集者というのはこれほどか!と驚愕してしまう内容なのです。


抜粋しようと思いましたが、全部載せた方がわかりやすいし面白いので、そのまま載せます。(藤岡さん、村井さん すみません)



藤岡さん
こんばんは。
ナナロク社の村井です。


どたばたとしているうちに、メール、遅くなりました。


さて、先日お話をした、「夏がとまらない」についてですが、つぎのように考えています。


見たことがないのに、見たことがあるように感じる、
はじめてみるのに、思い出すようにとらえられるもの、
そして、おかしみが感じられるもの。


これが、私が『「夏がとまらない」といったもの』について、言えることです。


藤岡さんの作品は全般に、いわゆる「あるある」ではなく、
むしろ、そんなひとたちはいない「ないない」なのですが、
それを、「あるある」のように描いていることにも、
私は、面白いと思っているところです。


ただ、より、藤岡さんの独自性を強めることとして、
季節の風情や、懐かしさや、あるいは優しさといったようなものが、感じられる作品を読みたいと思います。


ここからは、書いていて難しくなるのですが、
なので読んで意味がとらえにくくても、
それは藤岡さんのせいではないので、気にせず読んでください。


とりあえず、書きます。


私は、笑いに逃げない笑いで、笑えるものが、読みたいです。
すでに、多くの芸人や喜劇作者によって、笑いの類型はたくさん出ております。
それにより、読者、受け手も、かなり、訓練されてしまっています。
良い面もあるのですが、あるていどの形で、笑いとして受容してしまうことが、あるかと思います。


なんとなくこうすると不条理の笑いになるな、とか、
ここは多少乱暴に終えても大丈夫だなとか、
藤岡さんの作品がそういった作品ということではないのですが、
笑いを作るうえで、笑いに逃げ込める要素は、いまはとても多いように思うのです。


そういったなかで、
藤岡さんの作品を読むと、
心のなかから、なにかが反応してくる、
なにかを思い出す、といった、
笑いということをつきぬけた何か(それは笑いなのですが)を、見てみたいと思っています。


そういった中、私として、
「夏がとまらない」は、よい作品でした。


まあ、つらつら書きました。
意を尽くせませんが、このまま送ります。


創作のご武運をお祈りしております!!!


村井光男



すでに『夏がとまらない』のファンであった私は、村井さんから藤岡さんに送られたこのメール文を読んで、ちょっと愕然としました。村井さんのこのメール自体が詩であり、そして「あるある」「ないない」の話のところなど、『夏がとまらない』という作品のよさを虚飾なく端的に表していることに驚いたのです。


ナナロク社という確かな目をもつ版元のフィルターを通ることが、作品にとって、読み手にとって、幸福なことなのだということを知ったエピソードです。



2つめは、ナナロク社の最新刊、『ことばの生まれる景色』の著者である荻窪の本屋Titleの辻山良雄さんが、つい先日綴った「よく読むタイプ」というタイトルの短いエッセイ。(このタイトルがまた良いな)
http://www.gentosha.jp/articles/-/11735


この本の担当であった編集者・川口恵子さんが「よく読む人」であったこと、良き「第一の読者」であったことが、この本を最終的に当人も見知らぬ着地点まで到達させてしまったことが書かれていて、とても興味深いです。

血の通った本というのは、こうやってできるのだ、そういう現場を見せてもらった気持ちになりました。



今回のイベントで、ナナロク社の村井さん、川口さんがお越しになるので、ナナロク社の「すさまじい」本(本屋Title 辻山さん)はこうやってできるのだ、ということを、あらかじめ皆さんに知ってもらいたく、やや長い文章をまとめました。



当日、第1部と第2部の合間に、短い時間ですが、村井さん、川口さんからナナロク社という出版社とその本についてのプレゼンが行われます。


楽しみにご参加ください。

下の写真は、誕生日に植本さんから大量のお菓子をもらった村井さんの写真。チャーミングです。



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by terakoyanet | 2018-12-13 15:30 | 寺子屋エッセイ(読み物) | Trackback | Comments(0)


上のリンク先で読めるのは、社会学者・岸政彦さんによる『神は負けても、親切は勝つ』

私はカトリックの家に生まれたから、なぜ親や親戚が神を信仰しているのか、神の何を信仰しているか、幼いころからずっとずっと疑問でした。
そしてそれを尋ねること自体が不遜だという事実に戸惑い続けてきました。

「あとはもう、ただ考えるしかない。そしてできることをするしかない。」
そういうものに衝き動かされている事実が、祈りであり信仰であるということに気づいたのは、ずっと後になってからのことです。
自分がはじめから、わからないはずの他者を信憑していたことに気づかされたのもこのころです。

そういう信仰に対して無自覚でいたことを知ったとき、自分がとても罪深い人間のように思われました。親たちの思考停止の信仰に抗い続けたのに、私もわからないものを信仰していたのです。

でも、先に信仰があるのではなく、祈りが信仰の輪郭をつくる、それを先に教えてくれたらこれほどの逡巡はなかったのに、とも思います。

「神は負けても、親切は勝つ」
泣けるほど、いい言葉だなあ。


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by terakoyanet | 2018-12-05 11:18 | 寺子屋エッセイ(読み物) | Trackback | Comments(0)

来たる12月16日(日)に、写真家・植本一子さんのトークイベントが本校1階のとらきつねにて開催されます。
現在、東京・上野の森美術館にて開催中のフェルメール展(超大入り)にあわせて刊行された『フェルメール』(ブルーシープ/ナナロク社)の刊行を記念したトークイベントです。ゲストに植本さんのほか、版元であるナナロク社の代表、村井光男さんをお招きいたします。

※現在ほぼ日(ほぼ日刊イトイ新聞)にて、『フェルメール』の試し読みサイトが特別オープンしています。本とは異なる映像の美しさをたっぷりとご堪能下さい。

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◇イベント

植本一子
『かなわない』から『フェルメール』までを語る

第1部 植本一子×村井光男(ナナロク社)
「フェルメールの旅」
~『フェルメール』刊行記念トーク

第2部 植本一子×鳥羽和久(とらきつね)
植本一子の『かなわない』から現在まで~一子さんを根ほり葉ほり

・質疑
・サイン会


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◇場所と時間

とらきつね 福岡市中央区唐人町1-1-1成城ビル1F

12月16日(日)19時30分~21:50分ごろ




◇料金とチケット

前売 2,500円 / 当日 3,000円 (中学生以下無料)
※前売時点で完売の場合、当日券の販売はありません。

とらきつねBASEにて購入(チケットレス・予約番号発行)
https://torakitsune8.thebase.in/items/14761189
②とらきつね店頭にて購入(チケットレス・予約番号発行)
※キャンセル不可(返金できませんのでご注意ください)




◇内容

フェルメールの全作品を踏破する旅の写真と文章が収められた『フェルメール』(ブルーシープ/ナナロク社)の刊行を記念したトークです。

第1部では植本さんといっしょにフェルメールの旅をしたナナロク社の代表・村井光男さんをゲストに招き、フェルメールの絵を巡る旅について、旅を巡る心象風景について伺いたいと思います。
さらに、これまで谷川俊太郎さんの詩集や、『未来ちゃん』(川島小鳥)、『へろへろ』(鹿子裕文)、『夏がとまらない』(藤岡拓太郎)などの話題書を世間に次々に送り出してきた村井さんが、今回なぜ『フェルメール』という本を作るにあたり、植本さんに声をかけたのか、そしてついに美しい本が完成するに至った経緯について、お話しを伺いたいと思います。

第2部では植本さんと親交のあるとらきつねの鳥羽が、植本さんに家族のこと、親子のこと、ECDさんのこと、執筆や生活のこと、そして写真のこと等を尋ねたいと思います。鳥羽さんならなんでも聞いていいよ、と言われたので、いまの植本さんに聞きたいことを、いろいろ聞いてみたいと思います。


◇登壇者プロフィール

植本一子 うえもと・いちこ
1984年広島県生まれ。2003年にキヤノン写真新世紀で荒木経惟氏より優秀賞を受賞。広告、雑誌、CDジャケット、PV等で活動を続ける。2013年に立ち上げた写真館「天然スタジオ」で、一般家庭の記念撮影を行う。主な著書に、『かなわない』(タバブックス)、『家族最後の日』(太田出版)、『降伏の記録』(河出書房新社)など。
ホームページ http://ichikouemoto.com/


村井光男 むらい・みつお
1976年東京都生まれ。株式会社ナナロク社代表。新卒で出版社に就職するも3年で解雇となり、成り行きで設立した個人出版社も2年で頓挫。その後、復職した出版社が倒産したのをきっかけに、2008年ナナロク社を設立。谷川俊太郎著『あたしとあなた』『バウムクーヘン』など詩集、アートブックを中心にこれまでに約70冊を刊行。
ホームページ http:www.nanarokusha.com/


鳥羽和久 とば・かずひさ
1976年、福岡県生まれ。株式会社寺子屋ネット福岡代表、唐人町寺子屋塾長、及び日本航空高校唐人町校校長。大学院時代に学習塾を開業。現在、160余名の小中高の生徒を教室で指導する傍ら、とらきつね(本・文具・食品・雑貨)の運営や各種イベントの企画、独自商品の開発等に携わる。全国で講演も多数。著書に『親子の手帖』(鳥影社)、『旅をする理由』(啄木鳥社)。
ホームページ http://tojinmachiterakoya.com/

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◇植本一子さんを知る

世の中では「母」と言うと「母なる愛」とか「母性」とよく言われますが、母でも母性が湧きにくい人だっているし、母と娘の相性もある。人間ですから、親子でも合わないこともあります。「親子の間には愛情がある」というのは紋切り型ですよね。それぞれの形があります。 ~植本一子さん『家族最後の日』刊行時のインタビューより


こちらのインタビュー、印象的な言葉が次々に飛び出して見逃せません。

「娘の幸せが許せないという母の思いをひしひしと感じていました。」
「石田さんと家族になって、石田さんは私が私であることを何よりも最優先してくれたと思います。私に好きな人ができても怒られなかった。もちろん私が間違ったことをすれば正してくれるんですが、私に好きな人ができることは決して悪いことではないという姿勢で。」
「自分自身の考えることが日々変わるように、自分の考える家族の形も変わっていくものだと思います。「絶対」を決めないことが柔軟性でもあるし、家族とは「『こうあるべき』から解放されるべきもの」だとも思います。」



インタビューはこちらも面白いです。

能町みね子さんと植本一子さんの対談、「こうあるべき」を壊す二人のパートナー観

「自分にはまともな恋愛はできない」という姿勢がベースにあるので、それであれば自分の人生を切り売りするというか ー (植本)

「籍入れちゃうのって面白いな」という気持ちがあるんですよね。極端に言うと、結婚という制度をゆさぶってやろうみたいな、そういういたずらみたいな気持ちも半分ぐらいあって。<略>紙切れ一枚で結婚になってしまうのだというところを茶化したいような気持ちがあるんですよね。(能町)

(石田さんとの結婚は)お互いに「拾った」という感じがあったんじゃないかな。それで共依存みたいな関係が合致してしまったところがあって、すぐに結婚に進んだのかな、と今の分析では思っています。(植本)

もちろん一人で生きていける人もいますが、人と暮らすことが生命維持装置だという側面はあると思います。(能町)

自分自身、世間で言う「常識的な生き方」ができないということが強烈なコンプレックスとしてあって、その裏返しで「なんとなく常識的だと思われていること」を揺さぶってしまいたいという気持ちはどこかにあると思います。(能町)

私は、自己肯定感の低さを埋めるために誰かを求めてしまっていたのかもしれないと思い返しているんです。だから、恋愛めいたものは繰り返してきたし、数は多いけれど、結局親からもらえなかったものを、一線を超えた恋人みたいな対象に全部求めがちで、それで毎回相手を疲れさせてしまう。(植本)

世のなかに対しては、怒りの感情がやっぱり強くあるんですね。多くの人には、何回か恋愛した後に結婚して子どもを産む、というような流れがある。その人たちを決して責めるわけじゃないけど、私はもうそこにいけないということにすごく大きなコンプレックスがあるから、それに対してレジスタンスのような思いがある。自分勝手な、子どもっぽい怒りと、そうすることで後に道ができるというような、少しは意義ある怒りと。どちらもあるんじゃないかな。(能町)

まわりに対して怒りを感じるというのは、自分自身が相当常識にとらわれているからでもあるんですよね。常識にとらわれていなければ怒りもわかないし、それぞれが好き勝手に生きればいいわけだから。「愛し合う男女が結婚して、子どもを産んで育てることこそが正しい」みたいな、保守的で頑なな人格が自分のなかにもあって、その自分にたまに負ける。社会にも腹が立つけど、それよりもそこに簡単に負けている自分にも腹立たしい気持ちがあって。完全に自由になりきれない、そんな自分との戦いでもあるんです。(能町)

自分を形づくるのに関係していく親や友達のような、わりと近しい間柄の人のことを指すのですが、自分を良い方向に持っていってくれる「重要な他者」がいたらいいですよね。そしてそれは、一対一のパートナーシップに限らない。複数の他者とのやさしいゆるやかなつながりと助け合いの場が、より生まれていけばいいなと思います。だっていろんなことを一人に頼ろうとするから無理が出てくるんですよ。(植本)


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◇植本さん本人が投稿したイベントの案内

福岡、および九州近郊のみなさんの…脳内に…直接語りかけています…

来たる…12/16日曜夜、ひさびさに…福岡でトークショーです!トークのお相手は…鳥羽さんです!誰?!って思った…?


鳥羽さんは「親子の手帖」っていう本を書いた…塾の先生であります…素晴らしかったから…私も帯を書かせてもらいました…私の帯文も…いいでしょ?


鳥羽さんのことは…信頼してるので…トーク…楽しみなのです。西日本の皆様…12/16は福岡に集合ヨ!

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そして…もう一人のトークのお相手は…ナナロク社の村井さん!もうこの組み合わせ…何度目って感じですが…福岡では…もちろんお初!村井さんとトークすると…私…ツッコミ役みたいになるけど…楽しい…つまり…完全リラックスで…参ります!
この村井さん…なんか若い…

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鳥羽さんと喋ると…カウンセリング…というか人生相談になりそうで…楽しみ…。そうだな…最近関係がマシになりつつある…実母とのことはまぁいいとして…娘との関係について…聞いたりしたいな…とうとう…思春期が…やってくる!!!教えて鳥羽さん!


みなさんも是非!

植本一子@dj_anzan




◇チケット購入ページ



◇イベントFACEBOOKページ

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by terakoyanet | 2018-12-03 02:32 | お知らせ | Trackback | Comments(0)