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2018年 12月 13日

ナナロク社のこと

現在、とらきつねでは、12月16日の植本一子さんトーク開催を記念して、植本一子さんの書籍、及び、ナナロク社さんから刊行された書籍のフェアを開催しています。


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トークの第1部は植本さんとナナロク社代表、村井さんのトーク。


今日はナナロク社のことを少しお話しします。


ナナロク社 http://www.nanarokusha.com/ は2008年に村井光男さんと川口恵子さんによって立ち上げられた出版社。

「ナナロク」の名は、ふたりが1976年生まれであることなど、きっと76個くらいその由来はあるんじゃないかと思いますから、死ぬまでに全部聞いてみたいと思っているところです。


現代がもし、詩が力を持たない時代だとすれば、きっとそれはとても不幸なことです。

ナナロク社は、詩と、そこから紡ぎだされる現象を大切にしている出版社だと感じます。

谷川俊太郎さんの数々の詩集をはじめ、さまざまな、シンプルながらコンセプチュアルな作品が刊行されています。

そしてそれらの作品は、けっして時代の風になぎ倒されることのない、凛とした強さを持っています。


ナナロク社の本は、装丁が素晴らしい。

手にとって見ていただきたいのです。見てるだけではわかりませんよ。手に載せて、少しページをめくってみれば、きっとその美しさとやさしさが実感をともなって体に染み込んできます。

詩集というのはこうやって掌で感じながら楽しむものなのだということを、深く感じることができます。


ナナロク社の名を世に知らしめるきっかけになったベストセラーといえば、川島小鳥さんの『未来ちゃん』がありますが、「宅老所よりあい」がすぐそば(唐人町寺子屋&とらきつね と同じ校区内にある)の福岡の私たちにとっては、もしかしたら『へろへろ』(鹿子裕文さん)のほうがピンとくる方が多いかもしれません。



ナナロク社の数あるエピソードのなかで、私が好きな話を2つご紹介したいです。


1つめは、現在、ベストセラー爆走中の藤岡拓太郎さんのマンガ『夏がとまらない』にまつわるお話し。

※『夏がとまらない』を読んだことがない方は、下のリンク先の「18才」だけでも読めば、その面白さがせつなさがわかると思います。



https://www.takutaro.com/making-of-natsugatomaranai/

「夏がとまらない」日記は、藤岡さんが、この本を作るにあたり、ナナロク社から本を出したい!と思って村井さんにメールを送るところから始まります。そのあとの、藤岡さんのマンガを読んだ村井さんの返信メールが、編集者というのはこれほどか!と驚愕してしまう内容なのです。


抜粋しようと思いましたが、全部載せた方がわかりやすいし面白いので、そのまま載せます。(藤岡さん、村井さん すみません)



藤岡さん
こんばんは。
ナナロク社の村井です。


どたばたとしているうちに、メール、遅くなりました。


さて、先日お話をした、「夏がとまらない」についてですが、つぎのように考えています。


見たことがないのに、見たことがあるように感じる、
はじめてみるのに、思い出すようにとらえられるもの、
そして、おかしみが感じられるもの。


これが、私が『「夏がとまらない」といったもの』について、言えることです。


藤岡さんの作品は全般に、いわゆる「あるある」ではなく、
むしろ、そんなひとたちはいない「ないない」なのですが、
それを、「あるある」のように描いていることにも、
私は、面白いと思っているところです。


ただ、より、藤岡さんの独自性を強めることとして、
季節の風情や、懐かしさや、あるいは優しさといったようなものが、感じられる作品を読みたいと思います。


ここからは、書いていて難しくなるのですが、
なので読んで意味がとらえにくくても、
それは藤岡さんのせいではないので、気にせず読んでください。


とりあえず、書きます。


私は、笑いに逃げない笑いで、笑えるものが、読みたいです。
すでに、多くの芸人や喜劇作者によって、笑いの類型はたくさん出ております。
それにより、読者、受け手も、かなり、訓練されてしまっています。
良い面もあるのですが、あるていどの形で、笑いとして受容してしまうことが、あるかと思います。


なんとなくこうすると不条理の笑いになるな、とか、
ここは多少乱暴に終えても大丈夫だなとか、
藤岡さんの作品がそういった作品ということではないのですが、
笑いを作るうえで、笑いに逃げ込める要素は、いまはとても多いように思うのです。


そういったなかで、
藤岡さんの作品を読むと、
心のなかから、なにかが反応してくる、
なにかを思い出す、といった、
笑いということをつきぬけた何か(それは笑いなのですが)を、見てみたいと思っています。


そういった中、私として、
「夏がとまらない」は、よい作品でした。


まあ、つらつら書きました。
意を尽くせませんが、このまま送ります。


創作のご武運をお祈りしております!!!


村井光男



すでに『夏がとまらない』のファンであった私は、村井さんから藤岡さんに送られたこのメール文を読んで、ちょっと愕然としました。村井さんのこのメール自体が詩であり、そして「あるある」「ないない」の話のところなど、『夏がとまらない』という作品のよさを虚飾なく端的に表していることに驚いたのです。


ナナロク社という確かな目をもつ版元のフィルターを通ることが、作品にとって、読み手にとって、幸福なことなのだということを知ったエピソードです。



2つめは、ナナロク社の最新刊、『ことばの生まれる景色』の著者である荻窪の本屋Titleの辻山良雄さんが、つい先日綴った「よく読むタイプ」というタイトルの短いエッセイ。(このタイトルがまた良いな)
http://www.gentosha.jp/articles/-/11735


この本の担当であった編集者・川口恵子さんが「よく読む人」であったこと、良き「第一の読者」であったことが、この本を最終的に当人も見知らぬ着地点まで到達させてしまったことが書かれていて、とても興味深いです。

血の通った本というのは、こうやってできるのだ、そういう現場を見せてもらった気持ちになりました。



今回のイベントで、ナナロク社の村井さん、川口さんがお越しになるので、ナナロク社の「すさまじい」本(本屋Title 辻山さん)はこうやってできるのだ、ということを、あらかじめ皆さんに知ってもらいたく、やや長い文章をまとめました。



当日、第1部と第2部の合間に、短い時間ですが、村井さん、川口さんからナナロク社という出版社とその本についてのプレゼンが行われます。


楽しみにご参加ください。

下の写真は、誕生日に植本さんから大量のお菓子をもらった村井さんの写真。チャーミングです。



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by terakoyanet | 2018-12-13 15:30 | 寺子屋エッセイ(読み物) | Trackback | Comments(0)
2018年 12月 05日

神は負けても、親切は勝つ(岸政彦さん)


上のリンク先で読めるのは、社会学者・岸政彦さんによる『神は負けても、親切は勝つ』

私はカトリックの家に生まれたから、なぜ親や親戚が神を信仰しているのか、神の何を信仰しているか、幼いころからずっとずっと疑問でした。
そしてそれを尋ねること自体が不遜だという事実に戸惑い続けてきました。

「あとはもう、ただ考えるしかない。そしてできることをするしかない。」
そういうものに衝き動かされている事実が、祈りであり信仰であるということに気づいたのは、ずっと後になってからのことです。
自分がはじめから、わからないはずの他者を信憑していたことに気づかされたのもこのころです。

そういう信仰に対して無自覚でいたことを知ったとき、自分がとても罪深い人間のように思われました。親たちの思考停止の信仰に抗い続けたのに、私もわからないものを信仰していたのです。

でも、先に信仰があるのではなく、祈りが信仰の輪郭をつくる、それを先に教えてくれたらこれほどの逡巡はなかったのに、とも思います。

「神は負けても、親切は勝つ」
泣けるほど、いい言葉だなあ。


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by terakoyanet | 2018-12-05 11:18 | 寺子屋エッセイ(読み物) | Trackback | Comments(0)
2018年 12月 03日

植本一子さんトークイベント、12月16日(日)に福岡・とらきつねで開催

来たる12月16日(日)に、写真家・植本一子さんのトークイベントが本校1階のとらきつねにて開催されます。
現在、東京・上野の森美術館にて開催中のフェルメール展(超大入り)にあわせて刊行された『フェルメール』(ブルーシープ/ナナロク社)の刊行を記念したトークイベントです。ゲストに植本さんのほか、版元であるナナロク社の代表、村井光男さんをお招きいたします。

※現在ほぼ日(ほぼ日刊イトイ新聞)にて、『フェルメール』の試し読みサイトが特別オープンしています。本とは異なる映像の美しさをたっぷりとご堪能下さい。

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◇イベント

植本一子
『かなわない』から『フェルメール』までを語る

第1部 植本一子×村井光男(ナナロク社)
「フェルメールの旅」
~『フェルメール』刊行記念トーク

第2部 植本一子×鳥羽和久(とらきつね)
植本一子の『かなわない』から現在まで~一子さんを根ほり葉ほり

・質疑
・サイン会


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◇場所と時間

とらきつね 福岡市中央区唐人町1-1-1成城ビル1F

12月16日(日)19時30分~21:50分ごろ




◇料金とチケット

前売 2,500円 / 当日 3,000円 (中学生以下無料)
※前売時点で完売の場合、当日券の販売はありません。

とらきつねBASEにて購入(チケットレス・予約番号発行)
https://torakitsune8.thebase.in/items/14761189
②とらきつね店頭にて購入(チケットレス・予約番号発行)
※キャンセル不可(返金できませんのでご注意ください)




◇内容

フェルメールの全作品を踏破する旅の写真と文章が収められた『フェルメール』(ブルーシープ/ナナロク社)の刊行を記念したトークです。

第1部では植本さんといっしょにフェルメールの旅をしたナナロク社の代表・村井光男さんをゲストに招き、フェルメールの絵を巡る旅について、旅を巡る心象風景について伺いたいと思います。
さらに、これまで谷川俊太郎さんの詩集や、『未来ちゃん』(川島小鳥)、『へろへろ』(鹿子裕文)、『夏がとまらない』(藤岡拓太郎)などの話題書を世間に次々に送り出してきた村井さんが、今回なぜ『フェルメール』という本を作るにあたり、植本さんに声をかけたのか、そしてついに美しい本が完成するに至った経緯について、お話しを伺いたいと思います。

第2部では植本さんと親交のあるとらきつねの鳥羽が、植本さんに家族のこと、親子のこと、ECDさんのこと、執筆や生活のこと、そして写真のこと等を尋ねたいと思います。鳥羽さんならなんでも聞いていいよ、と言われたので、いまの植本さんに聞きたいことを、いろいろ聞いてみたいと思います。


◇登壇者プロフィール

植本一子 うえもと・いちこ
1984年広島県生まれ。2003年にキヤノン写真新世紀で荒木経惟氏より優秀賞を受賞。広告、雑誌、CDジャケット、PV等で活動を続ける。2013年に立ち上げた写真館「天然スタジオ」で、一般家庭の記念撮影を行う。主な著書に、『かなわない』(タバブックス)、『家族最後の日』(太田出版)、『降伏の記録』(河出書房新社)など。
ホームページ http://ichikouemoto.com/


村井光男 むらい・みつお
1976年東京都生まれ。株式会社ナナロク社代表。新卒で出版社に就職するも3年で解雇となり、成り行きで設立した個人出版社も2年で頓挫。その後、復職した出版社が倒産したのをきっかけに、2008年ナナロク社を設立。谷川俊太郎著『あたしとあなた』『バウムクーヘン』など詩集、アートブックを中心にこれまでに約70冊を刊行。
ホームページ http:www.nanarokusha.com/


鳥羽和久 とば・かずひさ
1976年、福岡県生まれ。株式会社寺子屋ネット福岡代表、唐人町寺子屋塾長、及び日本航空高校唐人町校校長。大学院時代に学習塾を開業。現在、160余名の小中高の生徒を教室で指導する傍ら、とらきつね(本・文具・食品・雑貨)の運営や各種イベントの企画、独自商品の開発等に携わる。全国で講演も多数。著書に『親子の手帖』(鳥影社)、『旅をする理由』(啄木鳥社)。
ホームページ http://tojinmachiterakoya.com/

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◇植本一子さんを知る

世の中では「母」と言うと「母なる愛」とか「母性」とよく言われますが、母でも母性が湧きにくい人だっているし、母と娘の相性もある。人間ですから、親子でも合わないこともあります。「親子の間には愛情がある」というのは紋切り型ですよね。それぞれの形があります。 ~植本一子さん『家族最後の日』刊行時のインタビューより


こちらのインタビュー、印象的な言葉が次々に飛び出して見逃せません。

「娘の幸せが許せないという母の思いをひしひしと感じていました。」
「石田さんと家族になって、石田さんは私が私であることを何よりも最優先してくれたと思います。私に好きな人ができても怒られなかった。もちろん私が間違ったことをすれば正してくれるんですが、私に好きな人ができることは決して悪いことではないという姿勢で。」
「自分自身の考えることが日々変わるように、自分の考える家族の形も変わっていくものだと思います。「絶対」を決めないことが柔軟性でもあるし、家族とは「『こうあるべき』から解放されるべきもの」だとも思います。」



インタビューはこちらも面白いです。

能町みね子さんと植本一子さんの対談、「こうあるべき」を壊す二人のパートナー観

「自分にはまともな恋愛はできない」という姿勢がベースにあるので、それであれば自分の人生を切り売りするというか ー (植本)

「籍入れちゃうのって面白いな」という気持ちがあるんですよね。極端に言うと、結婚という制度をゆさぶってやろうみたいな、そういういたずらみたいな気持ちも半分ぐらいあって。<略>紙切れ一枚で結婚になってしまうのだというところを茶化したいような気持ちがあるんですよね。(能町)

(石田さんとの結婚は)お互いに「拾った」という感じがあったんじゃないかな。それで共依存みたいな関係が合致してしまったところがあって、すぐに結婚に進んだのかな、と今の分析では思っています。(植本)

もちろん一人で生きていける人もいますが、人と暮らすことが生命維持装置だという側面はあると思います。(能町)

自分自身、世間で言う「常識的な生き方」ができないということが強烈なコンプレックスとしてあって、その裏返しで「なんとなく常識的だと思われていること」を揺さぶってしまいたいという気持ちはどこかにあると思います。(能町)

私は、自己肯定感の低さを埋めるために誰かを求めてしまっていたのかもしれないと思い返しているんです。だから、恋愛めいたものは繰り返してきたし、数は多いけれど、結局親からもらえなかったものを、一線を超えた恋人みたいな対象に全部求めがちで、それで毎回相手を疲れさせてしまう。(植本)

世のなかに対しては、怒りの感情がやっぱり強くあるんですね。多くの人には、何回か恋愛した後に結婚して子どもを産む、というような流れがある。その人たちを決して責めるわけじゃないけど、私はもうそこにいけないということにすごく大きなコンプレックスがあるから、それに対してレジスタンスのような思いがある。自分勝手な、子どもっぽい怒りと、そうすることで後に道ができるというような、少しは意義ある怒りと。どちらもあるんじゃないかな。(能町)

まわりに対して怒りを感じるというのは、自分自身が相当常識にとらわれているからでもあるんですよね。常識にとらわれていなければ怒りもわかないし、それぞれが好き勝手に生きればいいわけだから。「愛し合う男女が結婚して、子どもを産んで育てることこそが正しい」みたいな、保守的で頑なな人格が自分のなかにもあって、その自分にたまに負ける。社会にも腹が立つけど、それよりもそこに簡単に負けている自分にも腹立たしい気持ちがあって。完全に自由になりきれない、そんな自分との戦いでもあるんです。(能町)

自分を形づくるのに関係していく親や友達のような、わりと近しい間柄の人のことを指すのですが、自分を良い方向に持っていってくれる「重要な他者」がいたらいいですよね。そしてそれは、一対一のパートナーシップに限らない。複数の他者とのやさしいゆるやかなつながりと助け合いの場が、より生まれていけばいいなと思います。だっていろんなことを一人に頼ろうとするから無理が出てくるんですよ。(植本)


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◇植本さん本人が投稿したイベントの案内

福岡、および九州近郊のみなさんの…脳内に…直接語りかけています…

来たる…12/16日曜夜、ひさびさに…福岡でトークショーです!トークのお相手は…鳥羽さんです!誰?!って思った…?


鳥羽さんは「親子の手帖」っていう本を書いた…塾の先生であります…素晴らしかったから…私も帯を書かせてもらいました…私の帯文も…いいでしょ?


鳥羽さんのことは…信頼してるので…トーク…楽しみなのです。西日本の皆様…12/16は福岡に集合ヨ!

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そして…もう一人のトークのお相手は…ナナロク社の村井さん!もうこの組み合わせ…何度目って感じですが…福岡では…もちろんお初!村井さんとトークすると…私…ツッコミ役みたいになるけど…楽しい…つまり…完全リラックスで…参ります!
この村井さん…なんか若い…

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鳥羽さんと喋ると…カウンセリング…というか人生相談になりそうで…楽しみ…。そうだな…最近関係がマシになりつつある…実母とのことはまぁいいとして…娘との関係について…聞いたりしたいな…とうとう…思春期が…やってくる!!!教えて鳥羽さん!


みなさんも是非!

植本一子@dj_anzan




◇チケット購入ページ



◇イベントFACEBOOKページ

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by terakoyanet | 2018-12-03 02:32 | お知らせ | Trackback | Comments(0)
2018年 11月 26日

『親子の手帖』のご購入について

拙著『親子の手帖』ですが、受験が近づいて本の内容にリアルタイム感が出始めたからか(第2章に「記念受験の虚実」「なぜ偏差値の高い学校を目指すのか」「小中学受験と親」「受験直前の子どもとの付き合い方」などの項があります)、それとも写真家の植本一子さんや翻訳家の村井理子さんのご紹介が相次いだからか、このところ、Amazonなどの多くのサイトにて、欠品が生じています。

塾の1Fのとらきつねで販売しているほか、以下のとらきつねのオンラインサイトでも送料無料でお届けしておりますので、ご利用ください。


https://torakitsune8.thebase.in/items/10057674

くらすことさん、ON READING さんなど、他にもオンラインでご購入いただけるお店があります。


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入塾希望の方、お問い合わせの方はこちらの「お問い合わせフォーム」を通してご連絡ください。


by terakoyanet | 2018-11-26 12:13 | お知らせ | Trackback | Comments(0)
2018年 11月 03日

ブックレビュー 2018年7月-10月

子どもを産まない選択を「勝手なこと」と言った政治家がいるらしい。彼は、みんなが子どもをたくさん産めば国が富む、子どもを産まない勝手な人がいるから国が富まないと考えているらしいが、日々のささやかな思いを大切に生きている「国民一人一人」のことを想像さえしようとしない、こういった政治家が頭に思い浮かべる「国」の正体とはいったい何なのか?

彼らは「国民」という言葉を、「国民一人一人」という使い方ではなく、「なんとなく全体がそう思っている感じ」くらいに設定してくる。(武田砂鉄『日本の気配』)

武田砂鉄さんの新刊『日本の気配』は、現代の政治がとても不穏で危険なものであることを明らかにするとともに、それが私たち自身が持つ危うさでもあることを告発します。現代を知るためのルポであると同時に、この社会は生きにくいと感じている人にとっては、その生きにくさの正体を明らかにしてくれる格好の解説書でもあります。
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新潮8月号を入荷しました。四方田犬彦さんの初の本格小説『鳥を放つ』が掲載されている8月号ですが、寺尾紗穂さんの手記「二つの彗星ー父・寺尾次郎の死に寄せて」を読むことができます。

「うちはみんなバラバラ」と思って生きてきた寺尾紗穂さんが、「最愛の」と呼ぶことができなかった父のことを語る文章。父に「さすって」と言われたときの彼女の心の震えの痛さが、ずっと心に残っています。

やたら涙もろいとか
果てなくさまよい続けるとか
君と僕とは似ているよ
「ねえ、彗星」寺尾紗穂 アルバム『御身』より


物心つく前は、誰しもが私という彗星の軌道の上を、私を中心に、親も家族も、いっしょに回っているんだ、きっとそんなイメージを持っているかもしれない。

でも、あるときに気づくのです。私と親、私と家族はそれぞれが別々に孤独な軌道を回っていて、私の周りには無限の孤独が広がっているということを。

手を差し伸べても届くことのない、もう一つの彗星。決して交わることのないように思われる、「最愛の」彗星。

でも、私が遠くに見ているあの彗星も、無限の孤独に耐えながら、君と僕とは似ているよ、私の方を見ながら、そんなことをぼんやりと考えているかもしれない。

そう思うと、あなたの彗星のしっぽの先に乗って、同じ宇宙の空を切って飛んでいる私を想像することができる。私の孤独は、孤独そのものとして、あなたの孤独と交わることができる、その可能性に気づかされ、涙が出る。

寺尾さんの文章を読んで、そんなことを考えた朝でした。


寺尾紗穂さんの手記「二つの彗星ー父・寺尾次郎の死に寄せて」は、10月発売の寺尾紗穂さんの新刊『彗星の孤独』(スタンド・ブックス)に収録されています。
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伊藤比呂美『切腹考』(文藝春秋)
いかにも著者らしいタイトルと鮮血を想起させる赤い文字に、装丁を見たとたんに目眩がした。

やや隠喩的になるが、伊藤比呂美という詩人は、目の前の人が腹を切り、鮮血を出すそのさまを、酷薄に、そして克明に、記す仕事をしてきたのだろう。その彼女が鷗外に惹かれる必然が、ここには確かに描かれていて、その必然は人生に或る暗さと妖しさと艶めかしさ、そして屹立した真面目な美しさを与える類のものだ。

伊藤比呂美はこれほどに生と死の狭間にあるエロスを描きながら、「生きる死ぬるの、実体など、ほんとはどこにもなかった」そう言い切る。そこに彼女の鋭い知性を感じる。私が彼女を信じられると思える理由もそこにある。

「阿部一族」に描かれる死生観から、夫との死別、熊本地震まで、話題は多岐に渡る。生きる死ぬるについての話は、彼女のような人とこそ語り合いたい。そう思った一冊。

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シンガーであり作家でもある寺尾紗穂さんが、音楽をやっている知人たちに声をかけて、音楽ではない何かについての文章が一冊に集まってできた「音楽のまわり」。

瑞々しい木漏れ日のような、折坂悠太くん、マヒトゥザピーポーの文章、縁側で座って聞いたらふふふと笑いながら聞けて楽しそうな伊賀航さんやユザーン、寺尾さんの話。どれもこれも良いのですが、少々理屈っぽいわたしは、エマーソン北村さんの「寝る前に読む進化論」がツボでした。科学も歴史も弁証法も、ほんとうは愛に満ちているんじゃないかな、そんなことを信じさせてくれる、美しい短編です。

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美しい小さな詩集が刊行されます。
『バウムクーヘン』詩 谷川俊太郎・挿画 ディック ブルーナ

すべての詩が かなで書かれたこの詩集。
谷川さんはこの詩集のことを「私の中に今もひそんでいる子どもの言葉をかりて、老人の私が書いた大人の詩集です」と話しています。

かなの言葉の連なりが 私たちに小さな声で語りかけるの
人生の楽しみ 不可思議 驚き 慄き そして 愛の言葉

みえるのははるかに
どこまでもおわらないみちだけ
しらないあいだにぼくのからだに
だれもしらないうたがうまれて
こころがだまってうたっている
*2章「みち」より

きらいのなかに
すきがまざってることがある
そのすきはうそじゃない
*3章「すききらい」より


自分の心を掘ったあのときに
きっと確かに浮かんだ言葉が 
この小さな詩集の中に散りばめられていて
うれしいような 少しくやしいような
そんな いつまでも大切にしたい 詩集です


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本を手に持ったとたんにびんびんと伝わってきた。この本は、本を心底愛している人たちによって作られている本だということが。

何て、本らしい本。凛と角ばっていて、ページをめくりやすくって、言葉のひとつひとつがしっかり目に飛び込んでくる。

私はいまこの本を読み始めてわずか45分。本のはじめから120ページ、編集者の島田潤一郎さん、装丁家の矢萩多聞さん、校正者の牟田都子さんの3人の文章を読んですぐにパソコンの前に座って文章を書き始めたところだ。(つまりまだ全体の半分も読み終わっていない。だから、まだ読み終わっていない人が書いているという留保つきで、この文章を読んでください。いっしょに「読み始め」の感覚を味わってもらえたら。)

本というのは読んでいると途中で弛緩することがあるのだけど、この本はちょっと違う。本を愛している人たちが意図せぬうちに絶妙なチームワークを生み出し、言葉のリレーを繰り広げる。まるで、運動会のリレーのように、走者たちがバトンを渡すたびに見る者の高揚感は高まる。この本は、まさにそんな感じだ。(その高揚感をそのままに、4人目にバトンを渡そうとする所作だけ最後に確認して、もう文章を書き始めてしまった。)

島田さんがこの本の冒頭に言葉を綴ったのは、きっとこの本にとっての幸運だ。島田さんの言葉の中に、ひとつの「全体」の話があった。これは、私が思うに本が持つ最も根源的な力だ。こんな話から始まるこの本はすごいと思った。そしてこの本もそのままで、ひとつの「全体」を体現するものになっているんじゃないか、そんなことを考えた。
島田さんの言葉でもうひとつ印象に残ったのは、「具体的な読者のために仕事をしたい」という話。私自身、何か文を書いているときに、一般とか大衆とかいう言葉がピンとこない。具体的な読者しか、逆に想定できない。だから島田さんの言葉に勇気をもらった。具体的な読者、目の前のあなたに向けて書いていることが、どこかで見知らぬ誰かとも、少しだけ交わることを信じたいと思う。

矢萩多聞さんの中1で学校をやめてインドから日本の友だちに何百通も手紙を送ったという「ビョーキな趣味」の話を読んでいると、子どものころに私も何かを人に伝えたいという強いビョーキの衝動を持っていた時代があったことに気づかされた。小学校時代は毎日新聞を書いて、初めは壁新聞として貼りだしていたけど、それでは物足りなくなって、新聞を毎日学校の印刷室で刷ってクラスのみんなに配るようになった。(よく先生が認めてくれたものだと思う。)中学では毎週寝不足になりながら原稿を書いて、給食時間に図書館アワーという全校放送を1年間続けた。1年間続けた最後の日、給食の終わりかけの時間に教室に戻ってきた私に対し、担任の村石先生が、一年間、こんなに内容のある素晴らしい放送を続けられるものではない、みんな拍手を!とクラスのみんなに拍手を求めてくれたことは忘れない。どこかで自分の趣味でやっているだけ、という引け目のような気持ちが巣くっていたから、先生が認めてくれたことで、どれだけ救われたか。そんな少年時代のことを思い出した。
矢萩さんの言葉で印象に残ったのは、この章のタイトルにもなっている「女神はあなたを見ている」。この言葉は、きっとこの本がこの世に生まれた意味そのものを示しているので、ここで説明してしまっては余りにもったいない。物事を大切にいとおしむことを知っている矢萩さんの文を通して、この本を読む人に、この言葉を味わってほしいと思います。

そして3人目のバトンは校正者の牟田都子さん。「ものを知っている」というよりも「調べ方を(人よりも多少)知っている」という校正の仕事の本質の話、しかしその校正という行為自体は「読む」というよりも「耳をすます」ことであるという話。私も昨年初めて本をつくって、校正の方と、そして自分が書いた得体の知れぬ言葉と、格闘し、会話をした。そうか、校正というのは、こんなにあったかくて、真剣な仕事なんだと、そこには確かに血の通った会話があったと、牟田さんの言葉を読んで、改めて深く噛みしめた。私は本を書きたいとか、本を出したいとかそんなことではなくて、究極にはこういう会話がしたいだけなんだ、そのことが、次の本のことについて考えているこのタイミングで確認できてよかったと思う。

普段、感傷的すぎることは恥かしいと思い、自分のことについては極力書かないようにしているのですが、この本は、あまりに自分に寄せて読むことができる本なので、前半を読んだだけですが、つい長文を書いてしまいました。


『本を贈る』三輪舎
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植本一子『フェルメール』(ナナロク社 Blue Sheep )

写真家・植本一子がフェルメールの全作品を巡る旅をそのまま収録した本。

美術書なのに完全取り下ろしの写真集でもあり、植本一子の心のふるえに感応する文学でもあるこの本は、美しい装丁と印刷に思わず見惚れます。

・・・

LINEで一子さんから「鳥羽さん、フェルメールどうだった?!」とメッセージ来たから、彼女にはマジメに次のメッセージを送りました。


フェルメールを読んでいて、なぜ草刈さんと村井さんが植本さんにお願いしたのか
少しわかった気がしました

ふつうの美術書だと、絵と絵にまつわる物語が固着していて動きがない

でも植本さんのフェルメールはまさにその瞬間の動き(目の動き、心の動き、つまり私と絵の間)が封じ込められていて、それは写真家だからできた仕事だと思います

絵を見る目線がそのまま撮られた写真が印象的でした 絵を見るという行為について考えさせられました

デジタルかフィルムかという葛藤が そのまま 偶発性のようなものを恐れながらもでもそれが全てなんだという
うえもとさんのもがきと覚悟をあらわしていて おもしろかった です

フェルメールの絵自体を掘り下げて フェルメールの深層・真相 を掴みたい人には期待はずれの本だと思います
でも絵自体の真実なんてないでしょう 自分が変化したら絵も変化するんだから と思っている人間には 興味深い本でした

というのがまじめな感想です

文で感想を伝えると、便秘のようにかたくなってしまうので、また会ったときに!

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あなたは私をそれでも肯定できますか? 瞬間瞬間で変わってゆく私を。そう問いかけられる、試されている、そんな映画だった。

そして映画に時間を使ったせいで、いま徹夜で仕事をしている。映画の最後のシーンの残像が見える。きたないはきれい。

『ユリイカ』9月号は濱口竜介監督特集。

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『沖縄アンダーグラウンド 売春街を生きた者たち』
平成という時代が終わるこの時期に、見て見ないふりをされてきた歴史をしっかりと見つめてみたいのです。
昨年発売された『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』と共に、刮目に値する書。
沖縄の問題、女性の問題は、いつだって己の問題です。
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『異なり記念日』(医学書院)
ろう者であり写真家である齋藤陽道さんの新刊。これは人の「異なり」という「多様性を認める」本というより、「異なり」をめぐる軋轢や奇妙さを、ときに甘くてすてきな、ときににがくて苦しい思い出のままに、大切にいとおしむ本だ。

「異なり」を喜ぶのは決してきれい事じゃない。
生きている私たちが、死という究極の「異なり」を見据えながら、「異なり」の思考を逞しくしていくこの営みの中に、深い喜びがあるんだ、そのことを教えてくれる優しくて力強い本。
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水俣市の中心部から車で15分程離れた丘の上にある、水俣病センター相思社の永野三智さん著『みな、やっとの思いで坂をのぼる 水俣病患者相談のいま』特装版 を入荷しました。
特装版の表紙カバーは、水俣の創作ユニットHUNKAによって限定制作された、手刷りシルクスクリーンによるもの。表紙を見ただけで一目惚れ。あ、これは大切な思いで作られた一冊だとわかります。

相思社さんは、水俣病の最初の発生地といわれる集落のすぐそばで、「悶え加勢すればよかとです」という石牟礼道子さんの言葉を胸に、今日も認定、非認定にかかわらず、水俣病患者の方たちと向き合っています。
永野さんは1980年代生まれの若い世代。水俣出身の人間がいまの時代に水俣病と関わること、患者たちと向き合うこと、それは到底きれいごとでは済まない人間臭い現実があり、水俣病というのは彼岸にある過去の他人事ではなく、たったいまの私たちのことだった、そのことに気づかされる本。永野さんはこの本には何の解決も希望もないです、と語っていました。
それを聞いたとき私は、でも、だからこそ、そこから始まっているからこそ、この本に描かれる「ありのまま」が、相思社に関わる人たち、この本を読む人たちの心の灯火となる、それを信じる力に繋がるのだと思いました
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タラブックスのコアなファンたちから特に人気のある"I Saw a Peacock With a Fiery Tail"は『タラブックス インドのちいさな出版社、まっすぐに本をつくる』(玄光社)でもその魅力が紹介されています。青いハードカバーのデザインのすばらしさに心を射抜かれる方もいるでしょう。

17世紀のイングランドのおとぎ話に基づいたトリック・ポエムの構造が、この絵本の特別な仕掛けによって明らかになるのは鳥肌ものです。(最初の言葉は無意味であるかのようにたたずんでいるのですが、各行の途中で中断を与え、その断片的な文節の意味を辿っていくと、自ずとその意味が解明し始めるのです。)

作画は"The Night Life of Trees"(夜の木)のRamsingh Urveti。トライバルアートの新たな魅力に出会える1冊。タラブックスはシルクスクリーン絵本だけじゃない、その大胆なアレンジ性とデザインにこそ魅力がある、それを感じることができる1冊です。

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シルクスクリーンで鮮やかに刷られた絵巻物。今年の9月に日本語版が出たばかりのタラブックスの「つなみ」。 2004 年に発生したあのインド洋大津波のことを描いたものですから、題材は深刻で悲しい現実でありながら、しかし、この絵とうたには胸が張り裂けそうになるくらい、めいいっぱいの愛と喜びと希望が溢れている。

目に焼き付いて離れない鮮やかなシルクスクリーンのインクの色が、やさしく力強く、魂のうたを私たちに届けてくれるのです。そうやって、苦しくて悲しい現実も、喜びや希望も、私たちに確かに繋がっている、この蛇腹式の本を1枚 1 枚にめくりながら、その感触を確かめながら、そのことをひしひしと感じるのです。

一家に一冊この本があれば、大切なお守りになってくれるんじゃないかな、思わずそんなことを考えてしまうくらい、パワーを感じる特別な一冊です。

日本語版のレイアウトは矢萩多聞さん。
タラブックスを日本に紹介した立役者のひとりである矢萩多聞さんの ambooks のHP( tamon.in/s001/ )には「ポトゥア、東野健一さんのこと」という文章が載っていて、矢萩さんがどんな思いでこの本の日本語デザインを担当したかが熱く深く書かれていて圧倒されます。ぜひ読んで、そしてこの本を手にしていただきたいと思うのです。
くどいですが、本当に見事に素晴らしい本、絵巻物です。

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by terakoyanet | 2018-11-03 03:51 | とらきつね | Trackback | Comments(0)
2018年 11月 01日

とらきつね一般書ランキング(10/1-10/30)

とらきつね一般書ランキング(10/1-10/30)

*参考書・洋書の売上は除いています


(初)1 彗星の孤独 寺尾紗穂 スタンド・ブックス
(1)2 音楽のまわり 寺尾紗穂編
(2)3 親子の手帖 鳥羽和久 鳥影社
(初)4 タラブックス 野瀬奈津子・矢萩多聞 玄光社
(初)5 異なり記念日 齋藤陽道 医学書院
(再)6 どもる体 伊藤亜紗 医学書院
(5)7 フェルメール 植本一子 ナナロク社
(初)8 裸足で逃げる 沖縄の夜の少女たち 上間陽子 太田出版
(初)9 種まく人 若松英輔 亜紀書房
(3)10 アルテリ六号 (石牟礼道子追悼号)

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1位の寺尾紗穂さんのエッセイ、彗星の孤独(とらきつねオリジナル特典付)は発売以来勢いが止まらず、3度入荷したもののすでに在庫僅か。

2位の音楽のまわり(こちらもとらきつねオリジナル特典付)とあわせて、全国各地からの発注が多いことも特徴です。

タラブックスフェアに併せて、タラブックス関連本もたくさんお求めいただいています。タラブックスの関連書籍は本当に愛に溢れていて感動します。ブルーシープの『世界を変える美しい本 タラブックスの挑戦』もぜひご覧いただきたい。すさまじく美しく内容も充実した本で、激プッシュしたい本ですので、またご紹介します。

齋藤陽道さん、若松英輔さんは、それぞれ今年2冊目のランクイン。脆弱ながら、確かな美しさを紡ぐおふたりの本をこれからも大切に取り扱いさせていただきたいと思います。


・・・・


ちなみに、参考書・洋書をランキングに入れると


1 彗星の孤独 寺尾紗穂 スタンド・ブックス

2 音楽のまわり 寺尾紗穂編

3 これでわかる英文法中学1~3年 文英堂

4 親子の手帖 鳥羽和久 鳥影社

5 虎の巻 福岡県版 ガクジュツ

6 Waterlife Tara Books

7 ハイクラステスト数学中学1~3年 増進堂

8 入試によく出るベスト10 Neo国語読解問題高校入試 声の教育社

9 タラブックス 野瀬奈津子・矢萩多聞 玄光社

10 ハイクラステスト歴史 増進堂


となります。



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by terakoyanet | 2018-11-01 15:49 | お知らせ | Trackback | Comments(0)
2018年 10月 26日

すてきな『親子の手帖』のご紹介をいただきました。

イラストレーターの花咲マリサさんが、「親子の手帖」について真剣で愛のあるご紹介をしてくださいました。
本を紹介してくださったイラストがかわいすぎて、家宝にしたいくらいです。


「自分」と「他者」の分離 について

わたしはアドラーの本を読んだことがないので、かえって勉強になりました。


次回の東京での講演は11月8日(木)[生徒たちの期末対策が終わった瞬間にビューっと飛んでいってまいります]の夜。よろしくお願いします。







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by terakoyanet | 2018-10-26 15:19 | 雑感・授業風景など | Trackback | Comments(0)
2018年 10月 23日

とらきつねの本棚

当校の1Fとらきつねには、参考書以外にもいろいろな本が並んでいます。


とは言っても、狭い店内ですから、置ける本は限られています。だから、とらきつねにある詩歌集たちは、1冊1冊になんらかの思い入れがある、深い出合いを経たものばかりです。冊数の少ない本屋は不便ですが、そのぶんぎゅっと絞ったものを伝えられたらと思います。

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高校生には最果タヒさん読んでほしいなあ。
木下龍也さん、岩崎航さん、谷川俊太郎さんの詩集は、特にナナロク社から刊行された本を置いています。ナナロク社の本は、中身はもちろんのこと、装丁が本当に素晴らしい!
わたくし事ですが、ナナロク社さんからお声掛けいただき、次に出す本についてお話しを進めているところです。ナナロク社の村井さん、川口さんは私と同じ1976年生まれ(ナナロク!)で、いっしょに仕事ができるのが楽しみです。


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評論のコーナーに並ぶのは、学習塾らしく、大学入試に出る定番の評論から、現代日本の現実をえぐるルポまで。考えることをサボるなよ、諦めるなよと叱咤されるような棚。もちろん学生たちにも読んでほしいのですが、大人こそ読むべき棚だとも思います。

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そして、家族の本、親子の本、子どもと本の棚。
親のこと、子どものことで、ふと立ち止まらざるをえなくなったときには、とらきつねの本棚を覗きに来てください。


とらきつねでは、ベストセラーも出現しています。
最近のベストセラーは、シンガーでありエッセイストとしても活躍する寺尾紗穂さんの最新エッセイ集『彗星の孤独』。
発売からまだ6日ですが、すでに当店だけで20部ほど売り上げています。寺尾さんは、7月に私が企画した今村教会(福岡県三井郡大刀洗町)のライブに来てもらったり、9月には東京・下北沢の本屋B&Bで、いっしょにトークに登壇したりと、たくさんの縁をいただいていて、寺尾さんのたくさんのファンの方たちに、とらきつねのことを知ってもらっています。こちらの新刊、寺尾さんが書いてきた文章が幅広く収められていて、必読です。とらきつねで購入すると、特典もついています。
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現在のとらきつねの営業時間は以下の通りです

火17:00~20:00
木17:00~20:00
金17:00~20:00
土13:00~20:00
日12:00~19:00

文具やお菓子もあります。
寺子屋のカード(テラカ)のご提示で一部商品については割引もあります。
お気軽にご利用ください。



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by terakoyanet | 2018-10-23 13:46 | とらきつね | Trackback | Comments(0)
2018年 10月 11日

意見を求めるなら、その世界を、書き手を、作品を愛している人からがいい。

すぐれた散文を発表し続ける文筆家の若松英輔さんが、1ヶ月前に呟いていたこの言葉。



若松さんのこのつぶやき、私はとても大切なヒントになる言葉だと思います。

本でも映画でも料理店でも(きっと塾でも)そうですが、誰かに意見を求めるなら、その世界を、書き手を、作品を愛している人からがいいのです。

「愛情のない眼には映らない何かがあり、その人も何かを賭けて語るからだ。」

愛している人は、確かにその世界の魅力を捉まえている。

それを捉まえていない人の話は、しょせんその人の独り語り(モノローグ)にすぎず、
相手に罪を擦りつけることで、自分の失点を見ないようにする仕掛けでしかないことが多いのだ。

それに対して、愛してしまった人というのは、自分の存在の欠片を、事実上あっちに持っていかれてしまっているのだ。

こんなふうにして、自分という持ち場を離れてしまった人の言葉というのは、本物だ。
自分という拠り所を離れるのは、それだけで命懸けだから、言葉も本物になる。

だから、意見を求めるなら、その世界を、書き手を、作品を愛している人からがいい。
私もそう思います。



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by terakoyanet | 2018-10-11 02:15 | 寺子屋エッセイ(読み物) | Trackback | Comments(0)
2018年 10月 01日

とらきつね一般書ランキング(8/27-9/30)

とらきつね一般書ランキング(8/27-9/30)*参考書の売上は除いています

(1)1 音楽のまわり 寺尾紗穂編
(2)2 親子の手帖 鳥羽和久 鳥影社
(3)3 アルテリ六号 (石牟礼道子追悼号)
(初)4 ユリイカ2018年9月号(濱口竜介特集)
(初)5 フェルメール 植本一子 ナナロク社
(再)6 「ユマニチュード」という革命 イヴ・ジネスト他 誠文堂新光社
(初)7 極北へ 石川直樹 毎日新聞出版
(初)8 本を贈る 若松英輔他 三輪舎
(再)9 猫はしっぽでしゃべる 田尻久子 ナナロク社
(初)10 定本 育児の百科(全)松田道雄 岩波文庫

1位の寺尾紗穂さん編『音楽のまわり』は再々入荷をしましたが、もう残りが少なくなっています。2位の『親子の手帖』は発売から半年間ずっと上位をキープ。ありがとうございます。

これまででもっとも多くの方に本を買っていただいたこの1ヶ月。5位初登場の『フェルメール』、8位初登場の『本を贈る』をはじめ、名著が続々と刊行されました。昨日トークイベントが行われた、石川直樹さん、津田直さんの関連本や写真集もたくさんお買い求めいただきました。

現在は「植本一子とナナロク社フェア」開催中。ナナロク社の本づくりのこだわりに、ぜひ仰け反っていただきたいと思います。そして、10月中旬からは「タラブックス フェア」が始まりますので、こちらもお楽しみに!


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by terakoyanet | 2018-10-01 13:58 | とらきつね | Trackback | Comments(0)