アイルランドの風
2018年 05月 09日












ノルウェーのリーセフィヨルドへ。
2016年 09月 16日
拠点となる街はスタヴァンゲル。スタヴァンゲルは大西洋岸に面するノルウェー第4の都市です。(人口13万人)
古くはヴァイキングの拠点となり、近代以降は林業、水産業で隆盛しました。現在では北海油田関連の石油化学産業がさかんで、市内にはノルウェー石油博物館があります。(この博物館はとても素晴らしいのでそのうち記事で書くつもりです。)スタヴァンゲル市内にはさまざまな魅力のあるスポットがあるのですが、今日は、スタヴァンゲルから日帰りでアクセスできるノルウェー屈指の絶景、リーセフィヨルドについて書きたいと思います。
スタヴァンゲル桟橋の近くにあるオフィスで、クルーズ船/フェリーとバスのパックチケット(往復)を購入して出発です。


行程にはいくつかパターンがあるのですが、私は、リーセフィヨルドの奥までクルージングしたあと、フィヨルドの入り口にあるオアネス(Oanes)まで戻り、そこからバスに乗り換えてプレイケストールヒッタ(Preikestolhytta)まで行き、さらにそこから2時間ほどトレッキングしてプレイケストーレン(Preikestolen/英語名はPulpit Rock)まで辿り着くコースを選びました。(帰りはタウ(Tau)経由で戻りました。)





このフィヨルドに流れ落ちる滝の水をクルーズ船のスタッフがバケツで汲んで、ゲストたちに振る舞いました。



フィヨルドの渓谷美を堪能したあと、フィヨルドの入口にあるオアネスまで戻り、バスに乗り換えます。

事前にバス路線の地図をチェックしていた私は、景観がよいと思われる右側に座席を取りました。これが正解でした。

そしてプレイケストールヒッタに到着。いよいよ待ちに待ったトレッキングスタートです。


行程の大部分が、このような石が露出した上り道。

時折、歩きやすい歩道もあります。

そして湖があちらこちらに。

景色が美しく、しかも変化に富んでいるから、楽しく登ることができます。案内の表示もばっちりなので、よほどの悪天候や夜間でない限り、迷うことはないでしょう。


プレイケストーレンまで残り1kmの表示が出たあたりから、視界の奥や左側にフィヨルドの深い谷がちらちらと見え始めます。

そして残り数百メートルになると・・


プレイケストーレン到着です。(ちなみにプレイケは教会などにある説教壇の意味)


現実感を失うような美しさ。フィヨルドは下からではなく、上から見るものなのだと強く思いました。


さらに上からプレイケストーレンを見たくなり、プレイケストーレンの裏の岩山をよじ登り、崖の上でひとり風に晒されながら撮影。

凄まじい場所に立ったあとの浮遊感のせいか、達成感が大きすぎたせいか、帰りは写真もほとんど撮らずにただ黙々と下山しました。

氷河が削ってできたU字谷、フィヨルド。
毎年子どもたちに教えていながら、その実際の姿を初めて自分の目で見ることができました。
人類史をはるかに超える時間の蓄積が、美しい造形となって眼前に迫っている。そのことを感じたとき、そこから不意にさまざまな意味作用が消え失せ、ただ自分の足もとの覚束なさだけを感じる、そういう瞬間がありました。かけがえのない1日となりました。
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ドイ・インタノン国立公園にあるワチラタン滝
2016年 06月 14日
その国立公園内にある、ワチラタン滝"Wachirathan Waterfall"を訪れました。

乾季なのにかかわらず、すごい迫力。
天から恵みの水が落ちてくるような、壮大で美しい滝でした。
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明けましておめでとうございます
2016年 01月 01日
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ルアンパバーン郊外のクアンシー滝
2015年 10月 31日

ゲート周辺にはお土産屋が並びます。
しかしラオスは基本的に店員さんたちがシャイで声を掛けらることが少ないので楽です。

店番をしていた女の子のひとり

ゲートから滝までは15分ほど歩きます。

鬱蒼と茂る熱帯林

途中、囲いの中に熊がいました。

清流が流れているイメージを抱えて行ったのですが、直前数日間の雨のために濁流でした。すごい迫力。


水量が増えているせいで、ベンチなんかも水に浸かっていました。

この地域は石灰岩質で、クアンシー滝周辺も石灰華段が発達しています。

水量が少ないときは、このWikipedia(クアンシーの滝)の写真のように、各段に美しい水が映えて見えるようなのですが、この日は全ての段差を分厚い水の層が覆っており、もとの地形を観察することはできませんでした。

熱帯地域に行くと、このような無秩序な自然に出会うことが多く、いかに普段私(たち)が秩序立った美を求め、それを頭の中で切り取ろうとしているかということに気づかされます。
無遠慮な自然の奔放さにあっけにとられ、その自然に対して心を許してしまいます。日ごろの精神の緊張が解除され、ふわふわと身体が踊るような、そんな感覚。




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アイスランド幻想 -絶景の連続、アイスランドの自然 その4-
2015年 10月 21日
昨今の安保がらみの日本の情勢を、2008年に国家存亡の危機に直面し、それを冷徹なまでの強靭な民衆の力で乗り越えたアイスランドと比較すると、民主主義というものの根付き方が根本的に違うのだ、日本はその根っこからして何か決定的に間違っているのだ、そのことを痛切に思い知らされ、鶴見氏のこの37年前の提言を生かせなかったものなのかと考えずにはいられない。
私自身、約30カ国の国々を回ってきたけれど、日本の未来の形、いや、日本がこうあってくれたらというヒントのようなものを得た国は、ドイツでもスイスでもデンマークでもなく、唯ひとつ、アイスランドだった。
そんなアイスランドに、今日も恋焦がれる一日を過ごしています。
*これまでのアイスランドの記事
絶景の連続、アイスランドの自然1
絶景の連続、アイスランドの自然2
絶景の連続、アイスランドの自然3














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金瓜石の黄金ルート
2015年 09月 29日
この地はかつて九份と並び金鉱で栄えた場所で、日本植民時代に建設された多くの工場群、坑道、家屋等が残されています。黄金博物館区や祈堂老街などでそれらの歴史を学ぶことができますが、今日の記事ではこの地域の風光明媚なスポットを繋ぐ、黄金ルートと呼ばれるコースをご紹介します。
まず最初に訪れてもらいたいのが、金瓜石の勧済堂から200mくらい離れたところにある報時山。
こちらを紹介する日本語記事はほとんど見当たりませんが、ここでは陰陽海から金瓜石の街並みまで、大展望を楽しむことができます。
報時山の入口を示す標識から入ると、すぐに展望が開けます。

150mほど進めば展望台に。風がびゅうびゅうと吹いて、とても気持ちの良い場所です。


そして車で5分ほどの黄金瀑布へ。
この地域の地質に含まれる鉱物のために、水と岩が変色しています。
瀑布の黄金色を見たいなら、やはり早朝がおすすめです。
私は早朝と昼間にここに行きましたが、朝日をあびる瀑布は本当に美しかった。


瀑布から海岸を目指して降りていきます。

工場跡地の廃墟から陰陽海を望むことができます。陰陽海の色が緑がかっているのは、やはり鉱物を多く含む水が海に流れ込むから。(陰陽海を見て、薩摩硫黄島のすさまじい海の色を思い出しました。)

このルート沿いには日本植民時代の遺構がいくつもあります。
日本ほど立ち入り制限が厳しくないので、結構探検できてしまいます。(無理な立ち入りは控えましょう。)





黄金瀑布の下流の河川を通ります。ここも黄金色。

海岸沿いまで降りてこれば黄金ルートは終了。緑色の海を目の前にして、素晴らしい朝に感謝。

そしていま通ってきたルート側に目を向けると、やはり大規模な遺構が。

紺碧の空と海、黄金に輝く滝と河川、私たちより少し前の時代に生きた人々の生活の足跡。
金瓜石の黄金ルートでは、そんな胸躍る探勝を楽しむことができます。
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佐賀の七山温泉
2015年 06月 10日
絶景の連続、アイスランドの自然 その2
2014年 10月 24日
剥き出しの溶岩台地を苔が覆い尽くす大地。高所にきらめく氷河。溶岩が波に洗われてできた黒砂海岸。凄まじい流量の滝。各地で吹き上げる噴煙。陽光射す農園。そして世界最大の露天風呂、ブルーラグーンの写真も。
















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絶景の連続、アイスランドの自然
2014年 09月 16日
アイスランドは、高校地理を学ぶ生徒にとっては世界で唯一、海の深底にあるはずの海嶺がひょっこり海上に現れてできた島としておなじみの場所です。そこでは、細長い割れ目を境に、東にはユーラシアプレートが、西には北アメリカプレートが日々新たに生成されています。
数年前に経済破綻に見舞われたアイスランドですが、2010年頃から劇的な回復を見せ、現在では破綻前の経済水準 -ヨーロッパでも最優等生と言われた― を取り戻しつつあります。
アイスランドについては、魚介類やパンに代表される美味しい食べ物、洗練された質の高い生活に対するこだわりを強く感じさせる人々、ヴァイキングに代表される独特な文化、伝統的な音楽を取り入れた繊細であたたかみのあるオルタナティヴ音楽の数々…。話し始めたらきりがありませんが、今日は、私がすっかり魅了されてしまったその大自然の凄まじさを、拙い写真で紹介しようと思います。
オーロラはまだ9月だと言うのに、首都レイキャビク(北緯64度)のど真ん中にあるホテルのベランダから何の苦労もせずに見えました。

アイスランドと言えば火山。あらゆる場所で噴煙が上がっています。

アイスランドの大地はその多くが黒い溶岩に覆われており、その表面を苔が覆っています。

火山の副産物として、地熱発電所が各地にあります。地熱エネルギーは、アイスランドの総電力の4分の1をまかなう源となっています。

そして、同じく火山の副産物としての温泉。

天然の温水は、生活用水のほか、独自のシステムにより各家庭の暖房にも用いられています。


アイスランドは比較的新しい島ですが、活発な造山運動と度重なる隆起・沈降、氷河の強い侵食作用により、複雑な自然が形成されています。各地の滝の迫力は凄まじく、まさにアイスランドの大自然のハイライトと言える景観でした。


黒い溶岩が露出する海岸も、特別な景観を持っています。
ヴァイキングの神話にまつわる場所も数多くあります。


アイスランドのいくつかのポイントでは、北アメリカプレートとユーラシアプレートの境界を示す2つの断層の狭間を歩くことができます。中でも有名なのが、世界遺産のシンクヴェトリル国立公園と、国際空港に近いケプラヴィークのBridge Between Two Continentsです。




シンクヴェリトルが世界遺産になったのは、その場所がプレート境界を示す溝というだけでなく、大きな歴史的意義を持つ場所としての文化的価値が認められたからです。この場所では930年にノルウェーの移民による全島集会アルシング(現在のアイスランド議会の起源といわれる)が行われており、これを民主的な議会と捉えれば、世界最古の近代議会ということになります。プレートテクトニクス論が存在しなかった9世紀に、よりによって北アメリカとユーラシアのプレート境界のくぼみを、民主的な話し合いの場所に選んだ先人たちの営為には驚嘆せざるをえません。
東に北アメリカプレート、西にユーラシアプレートがあり、その境界に位置するという特異なアイスランドの地理的条件は、20世紀後半になって再び注目を浴びることになります。
1986年10月、ソ連のゴルバチョフ書記長とアメリカのレーガン大統領との間で、レイキャヴィク会談が行われたのです。この会談の場所を提案したゴルバチョフ書記長の頭の中に、アイスランドが地理的に「東西の境界」にあること、アルシングの歴史からその場所が政治融和の象徴的な場になりうることが想定されていたことは想像に難くありません。
結果、レイキャビク会談は、ゴルバチョフ書記長の提案をアメリカが拒否したことで決裂に終わります。
(アイスランドのプレート境界は、境界の3つの種類「ひろがる境界」「せばまる境界」「ずれる境界」のうち、「ひろがる境界」にあたります。まさに2者の間の溝はこの場所でひろがってしまいました。しかし、その後3年の冷戦終結までの流れを見れば、この会談にも一定の意義があったことは認められるでしょう。)
アイスランドを古くから支えてきた産業といえば、捕鯨を含む水産業と、羊などの放牧です。
各地に放牧地があります。しかしデンマークやオランダ、イングランドなどと異なり、アイスランドで放牧ができる場所は無尽蔵にあるわけではありません。厳しい自然と向き合いながら適切な場所で、適切な管理のもとに牧羊や酪農業が営まれています。

アイスランドの天気は変わりやすい。晴れたと思って喜んでいたら、数分後に雨が降り出すこともしばしば。
天気雨も多い。でも、だからこそ虹との遭遇率が高いです。町中で、山で、滝で、あらゆる場所で虹と遭遇するチャンスがあります。

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