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2018年発行の『親子の手帖』(鳥影社) が重版で4刷になりました。ありがとうございます!
改めて見ると、元永彩子さんの絵、渋井史生さんのデザイン、素晴らしいなあ。
そしてデザインの渋井史生さん(PANKEY)に出会わせてくれたのは、写真家の石川直樹さんなんです。
版元の鳥影社の皆さんはもちろん、元永さん、渋井さん、石川さんの存在がなかったら、この本のロングセラーはなかったと思います。
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そして、『おやときどきこども』も発売からわずか10日で早くも重版になりました。発行部数は早くも『親子の手帖』に追いついてしまいました。手にとってくださった皆さまありがとうございます!

下の写真はくまざわ書店福岡西新店さんのツイート画像。地元らしく、寺子屋の卒業生でもあるネバヤンの阿南智史くんの帯文とともに。阿南くんが教室で勉強していたあのときに、こんな未来は全く予測できませんでした。

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くまざわ書店さん、新刊がテーマ別に並んでいるなど見どころが多い書店です。
さらに参考書も充実しているので、皆さん参考書はぜひ、くまざわ書店福岡西新店(西新プラリバ2F/地下鉄駅直結)にて。



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by terakoyanet | 2020-07-07 02:15 | お知らせ | Trackback | Comments(0)

先日、小6の国語の授業でも取り上げた茂木健一郎さんの欲望する脳には、アルベルト・アインシュタインの次の言葉が引用されています。

「ある人の価値は、何よりも、その人が自分自身から解放されているかということによって決まる」

茂木さんはこの言葉を引用したあと、「自分自身に囚われてしまうというのは、人間の哀しい性(さが)」であり「避けられない傾向」であるとしながらも、次のように言います。

「私」という主語に囚われることは、この世界の真実に目を閉ざすことを意味する。科学とは、「私」に拘泥せず、この世界の様々なものの「相手の立場」に立って考える営みである。そのことは、「私」というブラックボックスから解放されることで初めて可能になる。

ニュートンも「私」の見方から離れ「リンゴの気持ち」になって「どうして私は下に落ちなければならないのか」と想像してみたからこそ、万有引力の法則を発見したのだと茂木さんは言います。「私」という囚われから解放されることで、世界が開けて見えるようになるのです。

でも、私たちは「私」という囚われから自らを解放するなんてことが、本当に可能なのでしょうか。茂木さんは次のように言います。

もちろん、いくら他者のことを想像するといっても、最終的に思考を進めているのは「私」の主観であることには変わりない。私たちは、決して「自分自身」から完全に解放されることはないのだ。

アインシュタインが「自分自身から解放される」ことの価値を強調した時、脳裏にあったのは自我の完全な消滅や、「私」という立場の特別性自体の否定ではなかったろう。その意中にあったのは、「私」が世界の中で特別な意味を持ち続けることは認めた上で、世界の中の様々な他者と行き交うために、思想的な工夫を凝らすということであったはずだ。太字は引用者)


ニュートンがリンゴの立場になって考えてみたのも、「自分自身から解放されるための思想的な工夫の一つ」なんです。
他者と出会い、他者に関心を持ち、他者への思いやりの心を芽生えさせ、そして他者の心に気づいて他者をもう一度発見する。その過程で私たちは「自分自身から解放されるための思想的な工夫」をひとつ身につけていくのでしょう。そして、それが「大人になる」ことの意味のような気がします。




先日から、拙著『親子の手帖』に写真家の植本一子さんが寄せてくださった帯文、

私たちは子どもたちのために
もう一度「大人」になる必要がある


について改めて考えていました。「大人になる」っていったいどういうことだろうかと。
だから、小学生と茂木さんの『欲望する脳』を読みながら、「大人になる」というのは、そういうことじゃないかと考えたのです。



哲学者の東浩紀さん(今月発売の『おやときどきこども』に帯文をいただきました)の最近の「大人」に関するツイートには、「大人」になりきれない大人への批判が綴られています。大人になりきれない大人、子どものふりをする大人というのは、「私」という主語への回帰をすることで世界に対して目を閉ざしていて、しかもそれを自分の中で正当化してしまっています。そんな大人ばかりだから世界は一層悪くなっていく。そのことに対して東さんは警鐘を鳴らしていると感じます。

私は今月出す『おやときどきこども』で「大人が子どもと出会い直す」ことについて書きました。これは「自分自身から解放されるための思想的な工夫」を私なりに一つ示したものです。寺尾紗穂さんがまさに帯に書いてくださったとおり、大人たちが、いかに子供の言葉を奪い、自らも言葉を手放してしまったかについてできるだけ詳らかに書いたつもりです。

しかし、これは大人に対して子どもへの回帰を呼びかけるものでは決してありません。子ども性のようなものの再獲得を求めるものでもありません。大人になりきれない大人は、自分の中の「子ども」がいまだに成仏していなくて、だからこそいつまでも「子ども」のままです。だから、そんな人たちがこの本でいつの間にか奪われてしまった自らの中の「子どもの声」をもう一度確認して手当てすることで、「大人になる」ということを真剣に考えるための本として企図しました。

私たちは子どもたちのために
もう一度「大人」になる必要がある

植本一子さんが寄せてくださったこの言葉が、今この混乱した世の中でいっそう切実さを増して響いています。


「大人になる」ということ。_d0116009_00103283.jpg
いま寝る前に読んでいる3冊。どれもめちゃくちゃ読み応えありです。


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by terakoyanet | 2020-06-11 00:11 | 寺子屋エッセイ(読み物) | Trackback | Comments(0)

これまでの試し読みをまとめました。すべての試し読みを読むと全体の1/3が読める計算になります。





親と子の幸せの探し方
現代のたよりない親子たちが、幸せを見つけるための教科書。

《推薦》
石川直樹さん(写真家、写真集『CORONA』『K2』『DENALI』など)
植本一子さん(写真家、著書に『家族最後の日』『降伏の記録』など)

福岡市のランドマーク、大濠公園近くにある現代の寺子屋。いつもキャンセル待ちが続く教室には150人以上の子どもたちが通っています。全県1位の模試成績をとる生徒を毎年のように輩出するれっきとした学習塾なのに、1階のイベントスペースでは、ディープなゲストたち(2017年には東浩紀、石川直樹、坂口恭平、寺尾紗穂、中島義道ら)が、夜な夜なトークを繰り広げています。

『親子の手帖』で描かれているのは現代の親子のリアルな姿。寺子屋の中心人物である著者は、内容について「すべてフィクション」と語りますが、そこには、身を粉にして一心に親と子に寄り添ってきた人にしか書けない、親子の真実が切々と綴られています。だから、読む人が子育て中の親の場合には、この本と向き合うために少しの覚悟が必要でしょう。なぜなら親の現実をえぐる内容が続きますから。でも、それは決して親を責めるために書かれたのではなく、子どもの幸福のために、さらに、かつて子どもだった、いま毎日を懸命に生きる親のために書かれたもので、著者の徹底した(上目線でない)横目線からは、親と子への深い愛情が感じられます。話題は子育てにとどまらず、現代のさまざまな課題(たとえば障害者問題など)にアプローチしていますので、親ではない大人にもおすすめいたします。

【目 次】
まえがき
第1章 私の不安を知ることで、子育ては変わる
1 親の不安は子に伝播する
2 親の言うことを聞かない子ども
3 子どもの叱り方
4 管理される子どもたち
5 全部、僕のせいなの?
6 放っておけない親

第2章 親はこうして、子をコントロールする
1 成功体験は危ない⁉
2 ある母と娘との電話
3 親はこうして子をコントロールする
4 カンニングをする子どもたち
5 幻想の共同体、母と娘
6 記念受験の虚実
7 なぜ偏差値の高い学校を目指すのか
8 小中学受験と親
9 葛藤との向き合い方
10 受験直前の子どもとの付き合い方

第3章 苦しむ子どもたちと、そのとき大人ができること
1 学力と差別の問題
2 身近になった障害
3 「勉強ができない」と下を向かなくてもいい
4 LD(学習障害)の子どもの将来
5 発達障害の子どもと夫婦の問題
6 良い父親
7 良い母親
8 家庭でも学校でもない、第三の居場所の必要性
9 子どものいじめと大人の接し方

第4章 子どもの未来のために
1 大人になるということ
2 子育てに熱中すること、子育てから逃避すること
3 理解のある親と子どもの精神
4 親にとって子育てとは
あとがき

 『親子の手帖』鳥羽和久
  • 単行本: 208ページ
  • 出版社: 鳥影社 (2018/3/22)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4862656625
  • ISBN-13: 978-4862656629
  • 発売日: 2018/3/22


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by terakoyanet | 2020-05-10 13:22 | 寺子屋エッセイ(読み物) | Trackback | Comments(0)

親にとって子育てとは。

今日は最終回です。親にとって子育てとは。


子どもをいつも傷つけてしまうような、泥にまみれた子育てをしているのに、それでもなお、親は子を愛おしく思う気持ちから、決して逃れることができません。だから親は尊いのです。


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10回の投稿、お付き合いいただいた方ありがとうございました。自作をアップするのは精神衛生上大変よろしくないのですが、個別の箇所について細かい感想を伺えたことが新鮮でした。ナナロク社から出る新刊を何としても多くの方に届けたいのでこれからも頑張ります。

新刊発売前企画 『親子の手帖』部分公開
#親子の手帖




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by terakoyanet | 2020-05-10 09:15 | 寺子屋エッセイ(読み物) | Trackback | Comments(0)

次で最後です。今日は、LD(学習障害)の男の子の父親に欺瞞を指摘される場面。

その証拠にいま先生は、障害に可能性を見出すふりをして、実際には、障害の正常化を試みるようなことを言った、だから欺瞞なんです。

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新刊発売前企画 『親子の手帖』部分公開
#親子の手帖

by terakoyanet | 2020-05-09 10:42 | 寺子屋エッセイ(読み物) | Trackback | Comments(0)

あと数回だけ続きます。
今日は、コロナ禍後の社会でますます進行するであろう「総スペクトラム化社会」の話です。

人間というのは、それくらい残酷な生き物だという認識がなければ、親はいつまでも子どもを本当に見つめることなんてできやしません。


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子どもの障害と総スペクトラム化社会の話_d0116009_12310959.jpg

新刊発売前企画
『親子の手帖』部分公開
http://u0u0.net/ws5X

上の画像が見えにくい方は
https://twitter.com/tobatoppers
でも公開しています。


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by terakoyanet | 2020-05-07 12:35 | 寺子屋エッセイ(読み物) | Trackback | Comments(0)

幻想の共同体、母と娘

今日は、幼いときから母親から繰り返し難関校Fに行きなさいと呪いをかけられた女の子の話です。
これ書くのしんどかったです。


彼女は母親のイメージ通りの娘になることばかりを考えているようでした。


新刊発売前企画
『親子の手帖』部分公開
#親子の手帖

by terakoyanet | 2020-05-06 12:59 | 寺子屋エッセイ(読み物) | Trackback | Comments(0)

今日は子どもの日なのでもう1本。
自分は子どもをコントロールしていないと思っている親にこそ読んでほしい話です。

自分が大切にしている生活の鍵と愛情の糸が、すべて親によって握られているとき、子どもは一切の自由意志を持ちえません。

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親はこうして子どもをコントロールする。_d0116009_17225622.jpg
新刊発売前企画
『親子の手帖』部分公開

by terakoyanet | 2020-05-05 17:23 | 寺子屋エッセイ(読み物) | Trackback | Comments(0)

管理される子どもたち

今日は、「管理される子どもたち」の話です。

休校下の子どもたちに対しても、その成長を促すことより彼らをいかに管理するかに重点が置かれた行政や大人たちの動きがあることは見逃せないことだと思っています。

昔の子どもたちは、実際に悪い事をしてみて、ああこれが悪い事かと、身にしみて知る経験を持っていました。

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新刊発売前企画 『親子の手帖』部分公開
#親子の手帖

by terakoyanet | 2020-05-05 08:50 | 寺子屋エッセイ(読み物) | Trackback | Comments(0)

叱り方のポイント10

今日は、休校が長引いてぎすぎすする親子に読んでもらいたい「叱り方のポイント10」です。

子どもは不思議なもので、親としての親のことはよく見ないのに、人間としての親のほうはよく見ているんです。


新刊発売前企画
『親子の手帖』部分公開
#親子の手帖
http://u0u0.net/ws5X

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この箇所(叱り方のポイント)は、かつてこちらのブログで書いた記事が元になっています。






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by terakoyanet | 2020-05-04 11:25 | 寺子屋エッセイ(読み物) | Trackback | Comments(0)